ヒューマンサクセスサイエンスユニバーシティについてご案内しています。

出版コンサルティングコース
講師の宮西ナオ子です。

『マイ・フェア・レディ（My Fair Lady）』
という映画を見たことありますか？　
オードリー・ヘプバーンとレックス・ハリソンが
主演したこの映画はすでに半世紀前の1964年に
制作されたものです。
長い間、米国のミュージカル映画として
大好評を得てきました。

　言語学者のヒギンズ教授が花売り娘の
イライザをレディに仕立てあげるという
ストーリーで、粗野で下品な女性でも
本人の願望に加え教育者の愛や教育によって
素敵なレディに成長していくという流れです。
　原作はジョージ・バーナード・ショーの戯曲
『ピグマリオン』で、ギリシャ神話を題材としたものです。

キプロス島の王、ピグマリオンが象牙で作った
乙女像を愛し続けた結果、本物の乙女になった
という逸話から　「ピグマリオン効果」
と名付けられました。

　そこで私は長い間、自分の希望を熱望すれば
願いが叶うことだと思っていましたが、
教育心理学用語では、教師や大人が期待することで
子供や学生がやる気になり　成績が向上する
という意味だそうです。

　さて『マイフェアレディ』のストーリーに戻りましょう。
イライザがレディになろうと頑張って、
外見は目を見張るほど変化していくにもかかわらず、
ここで大きな壁が立ちはだかります。
それは彼女の言葉の問題でした。
　英国ではもともと上流階級が主に使う
クイーンズイングリッシュが尊重されていましたが、
下町生まれのイライザは、コックニー英語を話します。
こちらは伝統的に「汚い」英語だとされ
上流階級から非難を受けているもので、
この発音の癖が治らない限りは、
いくら外見を取り繕っても上流階級からは
受け入れてもらえません。
そこで言葉（発音）の矯正にとても苦労をするわけです。

　新約聖書の「ヨハネによる福音書」の冒頭にも
「はじめに言葉ありき」とありますが、
発音のみならず、使う言葉は見事に人の育ち、
生き様、パラダイム、ＩＱはもとより、
心の知能指数を示すＥＱなどのすべてを暴露します。
使う言語によって心も変わってくるものです。
私も大学でポルトガル語を専攻してから、
性格が一気にラテン系になりました(笑）。

　何気なく使ってしまう言葉は個人情報の宝庫です。
そのためイギリスの思想家・歴史家の
トーマス・カーライルさんのいうように、

「Speech is silver, silence is golden.
沈黙は金、雄弁は銀」

のように「沈黙」を選択することも可能ですが、
まずは言葉が変わらない限り自分自身の変容は
起きません。そこで「なりたい自分」にふさわしい
言葉を積極的に使うエクササイズをしていくことも
大切ではないかと思っています。
 
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　　　プロフィール
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宮西ナオ子(みやにしなおこ)

生き方研究家・Ph.D.（博士/総合社会文化）、
総合社会文化ライター・作家、
エッセイスト・インタビュアー、女性能楽研究家、
愛玩動物飼養管理士、
アルケミスト認定ユニバーサルヒーラー、
アルケミスト認定アニマルコミュニケーター。
上智大学外国語学部ポルトガル語学科卒業後、
広告代理店、旅行代理店を経、
トラベルライターからフリーライターに。
環境問題、美容と健康関連、生き方についての
記事を新聞・雑誌・単行本等に執筆・講演。
経営コンサルタントの船井幸雄氏関連の
仕事と産経新聞の夕刊特集担当、
がん専門誌の記事執筆に携わる。
2001年には日本大学大学院総合社会情報研究科文化情報専攻入学。
2003年修士取得、2006年、女性が演じる能楽について
研究しPh.D.（博士/総合社会文化）取得。
同時に当時注目された書籍
『朝2時間早く起きれば人生が変わる!』や
『男性更年期はリニューアルの時』
『発酵のチカラ』『眠る前の7分間』
『女性と能楽』など関連のテーマで地方自治体、
倫理法人会ほか各地で講演活動などを行う。
また大手企業に「誉める技術とコミュニケーション」
「聞く力」などのセミナーも行う。
2013年、東久邇宮文化褒章受章。
東京新聞でペットと有名人のコーナーを担当し、
アニマルコミュニケーションやエネルギーワークなども学ぶ。



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