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日本三大美文のひとつ 世界的にもファンの多い『歎異抄』とは?

2021年06月12日



『日本三大美文』をご存じですか? 

ひとつが、歌人・随筆家の鴨長明による
鎌倉時代の随筆、『方丈記」。

次に宮人、隠遁者、歌人、随筆家の
吉田兼好作といわれる随筆『徒然草』。

そして3つ目が鎌倉時代後期に書かれた仏教書の『歎異抄』。

作者は親鸞上人に師事した唯円さんということですが、
なんと、これら「美文」といわれる書は、
全て鎌倉時代に集中しているわけですね。

 さて、この中でも『歎異抄』は、
日本のみならず広く海外でも有名で、
多くの識者から絶大な支持を得ている書物です。

例えば総刊行数5400冊以上といわれる岩波文庫の調べでは、
昭和6年に刊行された『歎異抄』が、
今日まで117万部以上の売り上げを持ち、
「多く読まれた本ベストテン」に入っているとのこと。

まさしく超ロングセラーです。

 また日本のみにとどまらず、
英語、中国語、韓国語など多くの言語に翻訳され、
世界中で愛読されているわけで、
日本の古典でもこれほど世界的に多くの
読者を持つ作品は珍しいといわれます。

 さらに『歎異抄』に対する評価が素晴らしいのでご紹介しましょう。

まずは明治時代から昭和に至るまで活躍した
日本を代表する哲学者、京都大学で永年教鞭を執り、
その哲学体系は「西田哲学」と呼ばれ、
多くの優秀な哲学者を育てた
西田幾太郎(明治3~昭和20)さん。


 主著『善の研究』が有名ですが、
氏は「いっさいの書物を焼失しても
『歎異抄』が残れば我慢できる」といっています。

 また西田哲学の流れをくむ京都学派の
代表的な哲学者の三木清(明治30~昭和20)さんは
戦時中に投獄され、刑務所で論文『親鸞』を執筆中に
獄死されたそうですが、
「ぼくは親鸞の信仰によって死ぬだろう」と語っていたといい、
「万巻の書の中から、たった一冊を選ぶとしたら、
『歎異抄』をとる」といわれたそうです。

 三木清さんはドイツに留学し、
20世紀最大の哲学者といわれる
ドイツのマルティン・ハイデガー(1889~1976)さんに
師事したこともありますが、
ハイデガーさんが晩年の日記の中で、
『歎異抄』についてこのように書いています。

「今日、英訳を通じてはじめて東洋の聖者親鸞の歎異抄を読んだ。
(中略)もし十年前にこんな素晴らしい聖者が
東洋にあったことを知ったら、
自分はギリシャ・ラテン語の勉強もしなかった。
日本語を学び聖者の話しを聞いて、
世界中に拡めることを生きがいにしたであろう」

 ほかにも『歎異抄』から深い感動を受けた
作家の倉田百三(明治24~昭和18)さんが著した戯曲
『出家とその弟子』は大ベストセラーになり、
各国で翻訳され、フランスの文豪ロマン・ロラン氏が
激賞したことで有名ですが、
倉田氏は「歎異鈔よりも求心的な書物は恐らく世界にあるまい。
(中略)文章も日本文として実に名文だ。
国宝と云っていい」と称賛しています。

また歴史小説で活躍した
作家の司馬遼太郎(大正12~平成8)氏は、
「無人島に1冊の本を持っていくとしたら『歎異抄』だ」とも。

 近年では、『声に出して読みたい日本語』などで
知られる教育学者の齋藤孝氏(明治大学文学部教授)も、
「この(歎異抄の)言葉そのものに
出会うことができなかったとしたら、おそらく、
日本人にとっては非常に大きな損失であったでしょう」といいます。

これだけの評価を持つわけですから、
ぜひとも拝読したいですね。

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   プロフィール
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宮西ナオ子(みやにしなおこ)

生き方研究家・Ph.D.(博士/総合社会文化)、
総合社会文化ライター・作家、
エッセイスト・インタビュアー、女性能楽研究家、
愛玩動物飼養管理士、
アルケミスト認定ユニバーサルヒーラー、
アルケミスト認定アニマルコミュニケーター。
上智大学外国語学部ポルトガル語学科卒業後、
広告代理店、旅行代理店を経、
トラベルライターからフリーライターに。
環境問題、美容と健康関連、生き方についての
記事を新聞・雑誌・単行本等に執筆・講演。
経営コンサルタントの船井幸雄氏関連の
仕事と産経新聞の夕刊特集担当、
がん専門誌の記事執筆に携わる。
2001年には日本大学大学院総合社会情報研究科文化情報専攻入学。
2003年修士取得、2006年、女性が演じる能楽について
研究しPh.D.(博士/総合社会文化)取得。
同時に当時注目された書籍
『朝2時間早く起きれば人生が変わる!』や
『男性更年期はリニューアルの時』
『発酵のチカラ』『眠る前の7分間』
『女性と能楽』など関連のテーマで地方自治体、
倫理法人会ほか各地で講演活動などを行う。
また大手企業に「誉める技術とコミュニケーション」
「聞く力」などのセミナーも行う。
2013年、東久邇宮文化褒章受章。
東京新聞でペットと有名人のコーナーを担当し、
アニマルコミュニケーションやエネルギーワークなども学ぶ。



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