ヒューマンサクセスサイエンスユニバーシティについてご案内しています。

　人の話している言葉を聞いているだけで、その人の人となりや思想、どのような価値観を持っているのかということは、何となくわかってくるものです。
とはいえ、話す側としては、意外と無自覚に言葉を発していることが多いこともあるでしょう。
特に感情の赴くままに言葉を発すると、それが取り返しのつかない人間関係の不信や亀裂を招くこともあるために、注意をしたいと常々思ってきました。

　そこで意識的に「離見の見」状態で、自分自身の立ち位置を客観的に眺めながら、相手の気持ちを考慮し、誤解を与えないような、最も適切な言葉を選ぶ必要があると気を付けたいと思っています。

　このように「言葉」の果たす役割や持つ力には、かねがね注目してきました。
そして先日、取材した方のお話を聞いて、さらに確信を得たのです。

『統合医療でがんに克つ』（クリピュア）というがん専門の医療雑誌があります。
今年の5月号で179号目になるので、すでに創刊15年ほどになる雑誌です。
がん関連の雑誌でこれほど長く継続するのは珍しいといえるでしょう。

　私はこの雑誌の中で「奇跡の生還」というコーナーを持っており、これまで、さまざまながんサバイバーの方たちにお話を聞いてきました。
多くの方は、がんというネガティブに見える病によって、人生や、生き方、人との接し方や価値観が大きくポジティブに変化したという経験をお持ちです。

　どのお話にもいつも大きく感銘を受けるのですが、今回、大阪で心理学の教室を開き、ご自身の体験から「言葉と心の持ち方」の大切さを発信している中川千都子さんの体験談を聞いて、その大切さに改めて感動しました。

　中川さんは乳がんから始まり、合計６回の原発がんを乗り越えた方です。もともとは芸能人のコンサートやイベントを行う会社で働いており、朝昼夜関係なく一日28時間体制で、休日もままならず、仕事をしていたといいます。
男性の職場の中でも初めての女性管理職として働くバリバリのキャリアウーマンでしたが、ある時、乳がんとなり、闘病生活に入るわけです。
術後、放射線治療やホルモン剤治療による、さまざまな副作用が出、心身共に落ち込んでしまったといいます。

　苦しんだ千都子さんはさまざまな解決策を検討しますが、何をやっても改善しませんでした。
ところが最終的に出会ったのが五日市剛さんの『ツキを呼ぶ魔法の言葉』という小冊子です。

　ここで言葉の大切さを学びます。
それまで彼女の頭の中に浮かぶ言葉は、「痛い」「辛い」「悲しい」「悔しい」というようなマイナスの言葉ばかりだったといいます。
それは闘病中の環境の中で、ある意味、仕方のないことだったのかもしれません。

　ところが彼女が一念発起して、苦しい状況にもめげず、感謝の気持ちを見出すような心の持ち方に変化させ、「ありがとう」「ありがとうございます」といい続けることによって、家庭内はもちろんのこと、職場の人間関係も変化し、乳がんの後、度重なる5回の原発がんからも奇跡的に立ち直り、ご自身の心理学の教室を起業され、今は、病院にも通うことなく、元気に活躍されているのです。

　感謝の心の持ち方が、「ありがとう」という言葉によって表現され、その言葉が「ありがたい」現実を作っていくという宇宙の仕組みに改めて納得し、言葉を使うときの大切さをつくづく感じました。

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　　　プロフィール
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宮西ナオ子（みやにしなおこ）

博士（総合社会文化）著述家　生き方研究家
女性能楽研究家、ジェム・ストーン・エナジー研究家

最新出版書籍
『菜食は素晴らしい~1週1菜の奇跡~」

『秘技の整体　アスリートから神様と呼ばれた安藤道彦』

『一扇　ICHISEN』

（ともにシンシキ出版）





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