最低賃金1500円時代、御社の業績はどれだけ必要?
社労士で採用定着士の西野です。
最低賃金1500円時代に備え、企業は
急激な人件費増加への対策を検討
する必要があります。
さらに、現在は従業員50人以上の
企業を対象としているパートタイム
労働者の週20時間以上の社会保険
加入義務も、将来的に全企業に拡大
される可能性があります。
これらが実現した場合、現行の体制
ではどの程度の人件費増加が生じる
のか、事前にシミュレーションして
おくことが求められます。
人件費の増加をカバーするためには、
当然ながら業績の向上が不可欠です。
では、どれだけの業績アップが必要
なのでしょうか?
その目安として有効なのが労働分配率です。
労働分配率とは、企業が生み出した
付加価値に対する人件費の割合を
示す指標です。
付加価値とは、売上から原価や外注費を
差し引いたものです。
仕入れた商品や原材料を社内で手を
加えて販売する場合など、外注して
いない場合は、粗利益と同義と考えて
もらっても構いません。
この指標を用いると、社員の労働貢献を
適切に評価することが可能です。
売上や営業利益をもとにした評価も
ありますが、売上を基準にすると
商品の利益率やコスト構造によって
評価にばらつきが生じ、社員の貢献度を
正確に反映できません。
また、営業利益を基にすると、固定費や
設備投資、減価償却費など社員が直接
関与しない経営要因が含まれるため、
評価が複雑化します。
その点、労働分配率は売上高から外部
購入費を除いた純粋な付加価値を
基準とするため、社員の実質的な貢献度
をより正確に把握できます。
業種別や企業規模別に労働分配率の
統計はネットで開示されているため
これらと自社を比較することも有益です。
ただし、注意点として役員報酬が
労働分配率に含まれる場合がある
点があります。
役員報酬は企業ごとに大きな差が
あるため、そのまま参考にすると
偏りが生じる可能性があります。
そのため、統計的な指標を参考にしつつ
自社の役員報酬を除外した独自の
労働分配率を算出し、人件費増加に
見合った粗利益の増加額を算出する
ことが適切かと考えます。
そして、算出された額の利益を上げる
ために、社員をどう成長させるかを
考えていく必要があります。
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西野社労士事務所・株式会社チーム力アップ
では、中小企業の人事・労務に関する問題に
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