採用の“当たり・普通・ハズレ”で利益はここまで変わる
社労士で採用定着士の西野です。
採用の現場でよく聞かれるのが、
「良い人材・普通の人材・イマイチ
な人材で、会社の成果はどれくらい
変わるの?」
という質問です。
よく「採用コストは○○万円」と
いった記事はあるのですが、
入社した人材のタイプによって
“会社の利益がどう変わるのか"
これを数字で語るものは、
実はほとんどありません。
営業社員でシミュレーション
してみました。
——結論。
営業職の場合、採用の当たり外れは
“5年で数千万円規模の差" を生みます。
■良い人材(当たり)
入社後の伸びが早く、3年目には
主力として稼げるレベルへ。
営業1人が生み出す平均粗利が
“年1,000万円" の会社なら、
5年累計で6,000万円超 に。
さらに、
・後輩育成
・顧客紹介の増加
・チームの雰囲気改善
など、“見えない利益"が
大きく積み上がります。
会社の未来を押し上げる人材です。
■普通の人材(ふつう)
真面目に働き、定型業務はこなせます。
ただし、状況判断が必要な場面では
ミスがあり、周囲のフォローが発生。
粗利は平均の 80〜90%(5年で
4,000〜4,500万円)
数字だけ見ればプラスですが、
・管理職のフォロー時間
・昇給によるコスト増
を考えると、実質の利益率は薄い。
とくに、このまま最低賃金が上がり
続けると、“普通"でも赤字化する
現象が中小企業で増えています。
■イマイチな人材(ハズレ)
利益ゼロどころか、顧客離れを
起こす場合も。
・トラブル増加
・優秀社員の離職
・会社の評判悪化
この3つが一気に重なると、
年間のマイナス数百〜数千万円
というケースも珍しくありません。
■まとめ:採用は “5年で数千万円。
その後は差がさらに広がる意思決定"
営業職のように成果が数字に直結
する職種では、とくに顕著です。
・当たり →5年で数千万円のプラス。
6年目以降は複利で差が拡大
・普通 → 5年はトントン。でも昇給
とフォロー負担で将来マイナス化
・ハズレ → 5年で数千万円の損失。
後遺症で損失は積み上がる
これだけの差が出るのに、
採用が“経験と勘"に頼られがちな
ことこそ問題です。
だからこそ——
・GMAテスト
・構造化面接
・ワークサンプル
といった“予測精度の高い選考"が、
中小企業ほど必要なのです。
■次回予告:エッセンシャル
ワーカー編(介護・保育など)
こちらは売上よりも、
・信頼
・離職
・加算
・現場トラブル
のほうが圧倒的にインパクト大。
数字の構造がまったく違うので、
次回わかりやすく整理してお送りします。
記事一覧
社労士で採用定着士の西野です。 前回から、 今後の法改正議論を見据えて、 実務への影響が大きい労基法の テーマを順に整理しています。 今回は、 実務上の質問がとても多い 「
2026年01月21日
社労士で採用定着士の西野です。 前回は、2026年のテーマとして 「労務管理」と「採用定着」に ついて、全体像をお伝えしました。 今回から、 労務管理のテーマで、特に対応が
2026年01月14日
社労士で採用定着士の西野です。 新年あけましておめでとうございます。 本年も「採用定着のヒント」を 通じて、採用から定着、そして 社員が活躍する組織づくりに 役立つ情報を、
2026年01月07日
社労士で採用定着士の西野です。 今日は、多くの中小企業で議論に なる 「採用面接は社長がすべきか?」 というテーマについてお伝えします。 ■ 私の基本的なスタンス 私は以前
2025年12月24日
エッセンシャルワーカーの“当たり・普通・ハズレ”の差はどれくらい?
社労士で採用定着士の西野です。 前回は営業職を例に、 「当たり・普通・ハズレ」で会社が 影響を受ける損益は、5年で数千万 円規模になるという話をしました。 では、介護・保育
2025年12月17日
社労士で採用定着士の西野です。 採用の現場でよく聞かれるのが、 「良い人材・普通の人材・イマイチ な人材で、会社の成果はどれくらい 変わるの?」 という質問です。 よく「採
2025年12月10日
社労士で採用定着士の西野です。 採用面接において、 社長からよくある質問が、 「給料などの雇用条件は、いつ説明 するのがいいか?」です。 ある会社では「最初に伝える」と言い
2025年12月03日
社労士で採用定着士の西野です。 前回は、人を見抜く採用面接のポイント として、次の3つをお伝えしました。 1.ものさしをつくる 2.「本当にそうか?」を確かめる 3.入社後
2025年11月26日
社労士で採用定着士の西野です。 このところ、採用選考の精度を高める 方法についてお伝えしています。 これまでお話ししてきたのは、 ・入社後の活躍と関係が深い 「GMAテ
2025年11月19日
社労士で採用定着士の西野です。 採用面接は 「会社の未来を左右する人と会う場」。 1人ひとりを丁寧に扱うことが大切 だとお伝えしました。 一方で、中小企業に応募してくる人
2025年11月12日
社労士で採用定着士の西野です。 前々回は、 「入社後に活躍する人材を選ぶ方法」 の1つ目、 GMAテストについて紹介しました。 私がAIを使って作成しました テストを、こち
2025年11月05日
社労士で採用定着士の西野です。 このところ、採用面接について取り 上げています。 ・入社後に期待外れだった… ・「ぜひ欲しい」と思った人材ほど辞退された… ・採用した人材が
2025年10月29日
社労士で採用定着士の西野です。 人件費が高騰する今後、 中小企業にとっては 「少しでも良い人材=活躍できる人材」 を正しく見極めて採用することが ますます重要になります。
2025年10月22日
社労士で採用定着士の西野です。 前回は、 一般的に行われている採用面接の 精度は、入社後の活躍を予測する力が わずか14% にとどまる、 ということをお伝えしました。 「こ
2025年10月15日
社労士で採用定着士の西野です。 御社では、どんな採用面接をしていますか? ・「弊社への志望動機は?」 ・「あなたの強みは?」 ・「過去の成功体験や挫折体験は?」 多くの会
2025年10月08日