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採用定着のヒント 西野毅

労働時間外の「つながらない権利」―どう考え、どう対応する?

2026年01月28日



社労士で採用定着士の西野です。

このところ、
今後の法改正議論を見据えて
労働基準法に関わる重要なテーマ
についてお伝えしています。

今回は、
労働時間外・休日・休暇における
「つながらない権利」
についてです。

正確には、
「時間外や休日の連絡を一切禁止する」
という制度ができるわけではありません。

時間外・休日の業務連絡を
どこまで認め、どこからをNGと
するのかを会社として整理し、
ガイドライン化しましょう
という方向性です。

■なぜ問題になるのか

実際の現場では、
・休日にもかかわらず業務の指示
が飛んでくる
・調べ物や判断を求められる
・「少しだから」という感覚で連絡
が続く

といった話を耳にすることがあります。

指示を出す側としては
「休日だし、少し聞いただけ」
という認識かもしれません。

しかし、
指示を受ける側からすれば
業務命令を受けているため、
実質的には
「名ばかり休日」
と感じることになります。

■とはいえ、完全に連絡禁止でもない

一方で、
次のような連絡まで
すべて禁止してしまうのも現実的ではありません。

・翌日の集合時間・場所の確認
・出張や現場の最終確認
・緊急トラブルの一次連絡
・返信不要の情報共有

これらは、
業務を円滑に進めるために
最低限必要な連絡
といえるケースも多いでしょう。

だからこそ、

「連絡は一切NG」
ではなく、

何がOKで、何がNGなのかを
あらかじめ整理する必要がある
というわけです。

■整理しやすい OK/NG の例
OKと考えやすいもの
・翌日の集合場所・時間の確認
・出張・現場の最終確認
・緊急時の一次連絡
・返信不要な情報共有

NGに寄りやすいもの
・判断や対応を求める業務指示
・即レス前提のチャット
・長文の検討・作業依頼
・実質的に労働となるやり取り

もっとも、
これらはあくまで一般例です。

業種や業態、
会社の規模や文化によって、
線引きは変わってきます。

■社員を交えて決めることが重要

そこでおすすめしたいのが、
社員を交えた話し合いです。

小規模企業であれば、
全員で意見を出し合ってもよいでしょう。

中には、
「休日は一切連絡されたくない」
という社員もいるかもしれません。

ですが、例えば、
・週明けの集合時間を控え忘れていた
・自分の業務でトラブルが起きた

こうした場合、
一切連絡が取れないことが
かえって本人を困らせる
ケースもあります。

■最後に:例外時の扱いも忘れずに

ルールを決める際には、
例外対応もセットで考えておくことが大切です。

万一、
急な対応が必要となり、
自宅等で業務対応をした場合には、

その時間を時間外労働として扱う
(=割増賃金の対象とする)

という整理も必要になります。

「つながらない権利」は、
会社を縛るためのものではありません。

社員を守りつつ、
業務を止めないためのルール作り
だと考えていただくと、
現場にも落とし込みやすくなります。

ぜひ、
御社なりのガイドラインを
検討してみてください。


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