ヒューマンサクセスサイエンスユニバーシティについてご案内しています。

　絵画のことについてはあまり詳しくはないのですが、
しかしジャン＝フランソワ・ミレーの
『落穂拾い』や『晩鐘』などは
幼少のころからなじみがあり、
個人的には好きな絵画であり、画家でした。

ちなみに同じミレーと日本語では書きますが、
『オフィーリア』を描いたジョン・エヴァレット・ミレーとは異なります。

こちらのミレーも好きな作家ではありますが、
やはりバルビゾン派を代表する
ジャン＝フランソワ・ミレーさんの絵画には
安らぎを感じるように思います。

　ところが先日、あるチャンネルを観ていたら、
ミレーさんの『晩鐘』が話題になり、
絵画を解説をする男性と若い20代くらいの女性が話をしていました。

　解説者が女性に、『晩鐘』を見せて、
「この絵を知っている？」と聞くと、
彼女は「知らない、初めて見る」といっていました。

私の世代の人だったら、多分、多くの人は見たことがあるし、
絵画のタイトルも知っていると思うのですが、
このような若い世代になると知らないのだと
改めてびっくりして興味深く見ていると、
解説者は、「この絵を見てどのように感じるか？」と質問しました。

若い女性は、しばし沈黙の後、
「なんだか怖い、不気味な絵」というような発言をしたのです。

　ええええええ。

　ここで私は思わず、声をあげてしまいました。

私はこの絵を見て常に、癒しを感じていたからです。1

日の農作業を終えて、その日1日の収穫を喜び、
神に、宇宙に感謝して祈っているように感じていたのです。

夕景の中で、生産者の方が畑や田んぼで
働いている姿を見るのは、本当に神聖な感じがしますし、
ドヴォルザーク作曲の交響曲第9番
「新世界より」の「遠き山に日は落ちて～」の
メロディさえ聞こえてくるような……。

夏の夕方、キャンプをしている時、
夕日の沈んだ後に暗くなりつつある大地と
天空の間で歌った記憶さえ思い出されるのですが、
どうして怖いとか不気味とか感じるのだろうと疑問は増すばかり……。

すると、なんと、解説者も
「なるほど。そう思う？　この作品を見て怖いとか
不気味だとか感じる人は少なくない」と援護射撃。

これには、またまた、びっくり。

そんなに多くの人がネガティブな感情を持つのかしら？と。

さらにはスペインの画家、サルバドール・ダリさんが
この作品のX線写真を見て、
土の下に堕胎した嬰児の棺が埋まっており、
夫婦がその死を悼んでいる
という解釈もしているといい、
気味悪がっているとのこと。

　実際には、ミレーが馬鈴薯の籠の位置を
描き直した結果、X線写真では下描きと重なって
見えているだけで、棺が描かれているわけではないとされています。

それにしても、同じ絵なのに、
人それぞれの見方が全く異なるものだと
改めて勉強させていただきました。

　ちなみにみなさんは、この絵を見て、
どのように感じますでしょうか？
 
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　　　プロフィール
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宮西ナオ子(みやにしなおこ)

生き方研究家・Ph.D.（博士/総合社会文化）、
総合社会文化ライター・作家、
エッセイスト・インタビュアー、女性能楽研究家、
愛玩動物飼養管理士、
アルケミスト認定ユニバーサルヒーラー、
アルケミスト認定アニマルコミュニケーター。
上智大学外国語学部ポルトガル語学科卒業後、
広告代理店、旅行代理店を経、
トラベルライターからフリーライターに。
環境問題、美容と健康関連、生き方についての
記事を新聞・雑誌・単行本等に執筆・講演。
経営コンサルタントの船井幸雄氏関連の
仕事と産経新聞の夕刊特集担当、
がん専門誌の記事執筆に携わる。
2001年には日本大学大学院総合社会情報研究科文化情報専攻入学。
2003年修士取得、2006年、女性が演じる能楽について
研究しPh.D.（博士/総合社会文化）取得。
同時に当時注目された書籍
『朝2時間早く起きれば人生が変わる!』や
『男性更年期はリニューアルの時』
『発酵のチカラ』『眠る前の7分間』
『女性と能楽』など関連のテーマで地方自治体、
倫理法人会ほか各地で講演活動などを行う。
また大手企業に「誉める技術とコミュニケーション」
「聞く力」などのセミナーも行う。
2013年、東久邇宮文化褒章受章。
東京新聞でペットと有名人のコーナーを担当し、
アニマルコミュニケーションやエネルギーワークなども学ぶ。



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