漫画原作者でミステリー作家の矢樹純のメールマガジンです。ブログでは書きにくい創作の裏話、日常のことなどを書いていこうと思います。

○○ ○○さんへ


こんばんは。矢樹です。

今週はやたらと映画を観て、そしてやたらとブリを食べた一週間でした。
仕事はぼちぼちやっていますが、あまり進んでいません。


◆4/19（金）◆

今日は高2の次女が校外学習のためお弁当が無く、5時20分に起きる。集合場所の羽田空港に向かう次女を6時前に起こしてランニングへ。radikoで今週の『伊集院光のタネ』を聴きながら短めの2.1kmを走ってきた。

大学1年の長女は自分で起きていた。大学2年の息子を起こして洗濯機を回し、昨日書けなかった日記を書いて朝のうちから仕事。『小説幻冬』で連載中の「彼女たちの牙と舌」第三話、昨日書き上げた原稿を推敲する。

8枚進めたところで洗濯が終わったので干す。朝食を済ませて台所のシンクを掃除してコーヒーを淹れ、作業に戻った。不要な説明や会話、描写を削りつつ加筆と修正をして14時、ラストまでの推敲を終える。枚数は書き上げた時と変わらず、94枚となった。

編集さんに送ったあと、軽い昼食をとりつつメルマガを書いて一週間分を見直し、配信予約する。今月も締切前は14日連勤となってしまった。計画的に進めているつもりなのに、何が間違っているのだろう。そのあとは玄関の花壇のモッコウバラの手入れをしてからバイクで外出。美容院で髪を染めた。

スーパーで買い物して17時半帰宅。メールの返信をしたあと、早めにお風呂を沸かして入る。それから実家の家族とLINEのやり取り。今日、自分と同年代の親族が心臓の手術を受けていたのだが、無事に終わってICUに移ったとのことで心底ほっとした。

今日の夕飯は昨日までのおかずの残りとスーパーのお惣菜で済ませた。焼き鳥や餃子をつまみに晩酌しつつ、録画の『ゴッドタン』と『虎に翼』を観て、早めにベッドに入って読書するはずが1行も読まずに眠りに落ちていた。22時半就寝。


◆4/20（土）◆

5時40分に起きて部活に行く次女を起こす。昨日剪定したモッコウバラの枝などのゴミをまとめて捨てて、そのままランニングへ。菜の花が咲く2.3kmの遊歩道のコースを花の写真を撮りながらゆっくり走ってきた。

小田原でブリが豊漁というニュースを見た夫、買えたら買ってくると長女を連れて朝から車で出かけていった。日記を書き、起きてきた息子と洗濯物を干したあと、自分もバイクで外出。コメダ珈琲店でトーストのモーニングを食べて、持って行った柊サナカ先生の『天国宅配便 時を越える約束』と黒木あるじ先生の『春のたましい 神祓いの記』をそれぞれ1話ずつ読む。

以前から柊先生の人物や情景の描写が好きなのだが、この作品も「こういう人いる……！」という再現率（？）の高さや、鮮やかでくっきり目に浮かぶ描写に、いちいち感心してしまった。『春のたましい』の1話目は、読んだことがあると思ったら日本文藝家協会のアンソロジーで一緒に収録していただいていた。黒木先生も自分と同じ青森のご出身なので、セリフの津軽弁がパーフェクトに脳内再生できて楽しい。

ゆっくり本を読み、パソコンを持ってきたのでメルマガも書く。昼近くになってだんだん混み始めたので出て、薬局で買い物して帰宅。部屋の片づけをしていると巨大なブリが入った段ボール箱を抱えて夫と長女が帰ってきた。夫が3枚に下ろして冷蔵庫に収めたところで台所が空いたので昼食にする。

そのあとは最近の読書記録をつけたり、SNSを眺めたりしてぼんやり過ごした。15時過ぎに道着を持って道場へ柔道の稽古に行く。今日は人が多い日で畳が混み合っていたが、工夫してぶつからないようにケンカ四つ（組み手が左右違う相手との組み方）での小内刈りのバリエーションなどを練習した。それから移動打ち込みという大変疲れる稽古もした。

乱取りは5本くらいやって、そこそこハードに動いたがサポーターをしていたおかげか膝は無事だった。最後にゆっくりの腕立て伏せを10回×3セット。物凄くきつかったが、なんとか浅い腕立てを混ぜて誤魔化しつつ付いていく。

道場の掃除をして着替えて挨拶して帰ると、ブリが刺身になっていた。先にお風呂に入ったあと、お腹いっぱい食べる。夫と長女は早めに食べ終えて、六角橋の闇市に出かけていった。

食後はAmazonプライムビデオで映画『コーダ あいのうた』を今頃になって観る。バリアフリー版にしたのだが、途中、お風呂上がりの次女がドライヤーを使い始めても問題なく観られた。中盤の無音のシーンとクライマックスの歌唱に心を揺さぶられる。良い映画だった。

その後、ベッドで読書。津原泰水先生の『夢分けの船』をついに読み終わってしまった。切ないけれど清々しくて、不思議な余韻の結末だった。23時就寝。


◆4/21（日）◆

なぜか4時50分に目が覚めてしまった。ぼんやりとベッドでM・W・クレイヴンの『グレイラットの殺人』を読むうちますます目が冴えてしまったので起き出す。Audibleで森沢明夫先生の『エミリの小さな包丁』を聴きながら、いずれやろうとレシートだけ分けていた先月からの家計簿つけ。それと仕事の経費を帳簿ソフトに入力する。

7時過ぎまで掛かって作業を終えたあと、ランニングを休みにした代わりに筋トレをして、日記を書いて洗濯物を干した。朝食後はコーヒーを淹れ、朝つけた家計簿を夫に見せつつ家計費の見直しをする。昨年から徐々に子供にかかるお金が増えてきたため、夫婦のどちらがどの費用をどれだけ負担するかを相談して決めた。

それと子供達も交えて家事の手伝いの割合を相談。これまでのお風呂掃除や洗濯物を畳む、米を洗うなどの手伝いに加えて、子供達に交代で週に1度、副菜を作ってもらうことにした。メニューは自分でレシピを調べて決めてもらうため、これで大人はかなり楽ができそうだ。

その後、水曜に友達と映画に行く約束をしているので、どの映画にするか上映スケジュールを調べつつLINEで相談する。観たいと思った映画がちょうど夕方からの回しかなく、別のものに変更になった。そちらは全く知らない監督なのだが、デビュー作である前作は友達のおすすめとのこと。

夫はGWの帰省に向けて新幹線のチケットを買うと出ていった。自分はスーパーに買い物に行ったあと、昼食を済ませて読書。方丈貴恵先生の『アミュレット・ホテル』を読む。だが天気が悪くなるとともに気圧のせいか早起きのせいか眠気に襲われ、少しだけ仮眠するつもりが目が覚めたら夕方になっていた。

夕飯は帰ってきた夫がブリのお寿司を大量に握ってくれた。食後はメルマガを書いたあと、夫とAmazonプライムビデオで映画。観に行くことになった映画の予習として監督のデビュー作である『マジカル・ガール』を観た。

日本の魔法少女にハマっている娘の願いを叶えようとする父親が主人公のお話で、おそらくサスペンスコメディ（？）なのだが、そんな家族愛とはかけ離れた物凄いところへ連れて行かれる。相当おすすめする相手を選ばないといけない映画だが、自分はとても面白かった。23時半就寝。


◆4/22（月）◆

5時10分起床。お弁当を作って娘達を起こし、雨の中、古紙を回収に出してくる。ランニングは休みにして、代わりにローラー台で自転車。radikoで『武田砂鉄のプレ金ナイト』を聴きながら20分漕いだ。

洗面台の掃除をして息子を起こし、日記とメルマガを書く。洗濯物を干して朝食を済ませたあとはコーヒーを淹れ、ここ一週間の読書記録をつけてから仕事を始める。

『メフィスト』で連載中の「撮ってはいけない家」最終話の改稿、手をつけたものの、なかなか仕事モードに入れない。調べ物の流れでネット記事を読み込んでしまったり、Xの通知に反応してそのままタイムラインを眺めたりと気が散ってばかりだった。全141枚の8枚進めたところで切り上げて、水曜に行く映画のチケットやランチのお店を予約するなど、諦めて別のことをしていた。

お昼を済ませて午後は予約していた美容院へ。8か月振りに髪を切ってパーマをかける。担当の美容師さんと子育ての話やジムの話など。終わったのは16時過ぎで、買い物して帰ったあとは資料読みをしていた。

夕食はブリしゃぶにした。晩酌しつつTVerで『アメトーーク』、『ゴッドタン』など観ながら食べ終えたあと、後片づけをしてベッドで資料本を読み23時半就寝。


◆4/23（火）◆

5時10分に起きてお弁当を作り、調理台の掃除をして娘達を起こす。それからゴミ捨てしてランニングへ。radikoで『伊集院光の深夜の馬鹿力』を聴きながら、短めの2.1kmのコースを走ってくる。

郵便物の整理をして息子を起こして洗濯物を干し、朝食を済ませる。そのあとはクリーニングに出す冬物のコート、もう処分する不要な資料本などを整理してまとめて車に積み、ジム用のウェアを持って家を出た。

まずは古書買取店に不要本を預け、査定を待っている間に長女の高校の制服とコートのクリーニングを頼む。工場が混んでいて、冬物の方は1か月先になるとのことだった。本の買取金を受け取ったあとはジムへ。いつものトレーニングのメニューで1時間ほど運動して出る。

それから今度は検診の予約をしていた歯医者へ。時々しみる歯があって気になっていたのだが、1箇所小さい虫歯ができているとのこと。今日はクリーニングだけして、次回治療してもらうことになった。

和菓子店とスーパーで買い物して帰宅。昼食のあとはようやく仕事をしようと机に向かうが、強い眠気に勝てず電池が切れたように寝てしまった。1時間近く仮眠して、おやつに買ってきた抹茶苺大福を食べてから再びパソコンに向かい、「撮ってはいけない家」最終話の改稿を始める。

しかし午前中に動き過ぎたせいなのか気圧のせいなのか、今日はいっそう調子が悪く、まるで頭が働かない。重要なシーンなのにこれで形になっているのか確信が持てない状態で、なんとか無理やり12枚進めた。全141枚の20枚目まで。

夕方、実家の父から電話。映画『女囚霊』のDVDを送ったのだが、それが届いたというお礼だった。昨年末に膝の人工関節の手術をした母にも代わってもらい、最近の様子を聞くと、もう杖無しでだいぶ楽に歩けるようになったとのこと。今年は弘前公園のさくら祭りに2回も行ったそうだ。

夕飯はまだブリが残っていたので、それと鶏むね肉を薄く切ったのを加えて鍋にした。夜はいくつか気になるインタビューが載っていたので買った雑誌『SWITCH』5月号を読んだあと、ベッドで資料本と『アミュレット・ホテル』を読み23時就寝。


◆4/24（水）◆

5時10分に起きてお弁当を作り、娘達を起こす。ゴミ捨てしたあと、朝から雨だったのでランニングを休んでローラー台で自転車。Audibleで原田マハ先生の『板上に咲く』を聴きながら20分漕ぐ。

トイレ掃除をして息子を起こし、洗濯機を回す。朝食のあとは身支度をして、洗濯物を干すのを夫と息子に頼んで家を出た。今日は新宿で友達と映画を観る約束をしていた。

東横線の遅延で約束より1分遅れで到着。早めに待ち合わせたのでコーヒーを買う時間はあった。先日観た『マジカル・ガール』と同じカルロス・ベルムト脚本・監督の映画『マンティコア 怪物』を観る。

主にクリーチャーをデザインするゲームデザイナーの男性が主人公の恋愛映画だと思って観ていたら、やはり今回も全然違う場所へと連れて行かれる。しかもさらなる急角度で、物凄く嫌な地点へ。観終わったあと、しばらく悪寒と不快感が拭えなかった。おすすめはしづらいが、グロテスクな人間が好きな方はぜひ。

そのあとは電車で京橋へ。いつもの日比谷バーで三元豚のパストラミやチーズやドライフルーツなどの前菜、イカ墨ライスコロッケやトリュフ塩のポテトフライなどを食べつつ飲み放題のカクテルを飲む。今日の映画の話や仕事の話、家族の話や老後の話などたっぷりおしゃべりした。

食後のデザートとコーヒーのあと、同じ京橋エドグランで開催中の《超合金＆ソフビ展》を観る。なぜか逆柱いみり先生の怪獣ソフビまで展示されていて眼福だった。一度地上に出たものの、雨が強かったので東京駅の地下街を散歩しつつお店を見て回り、16時半に友達と別れて帰る。

最寄りのスーパーで買い物して18時帰宅。夕飯は鍋の残りの野菜を使い切るため豚しゃぶ鍋にした。TVerで『伊集院光＆佐久間宣行の勝手にテレ東批評』を観ながら食べたあと、夜はPTA関連でLINEのやり取り。それから日記とメルマガを書き、ベッドで『アミュレット・ホテル』を読んで23時就寝。


◆4/25（木）◆

4時50分に目を覚ます。掃除機がけをしてからお弁当を作って娘達を起こし、ランニングへ。Audibleで伊岡瞬先生の『仮面』を聴きながら、いつものコースで2.7km走ってくる。終盤でちょっと膝に違和感が出たので、公園のツツジの写真など撮りながら休み休み帰った。

息子を起こしてメルマガを日記と書き、洗濯物を干す。朝食のあとはコーヒーを淹れて仕事。「撮ってはいけない家」最終章の改稿を進める。まずは前回修正した分の手直しから。頭の調子が悪い時に取り組んだため、やはり甘いところがたくさん残っていた。緊張感のある場面なので描写を厚くするなどして整えていく。

午前中かけて直し終えて車で外出。ガソリンを入れてから駅前へ向かう。クリーニングに出していた長女の制服を受け取るつもりだったのだが、なんと木曜が定休日だった。せっかくここまで来たのでマックで名探偵コナンのチキンタツタをお昼に食べて、スーパーで買い物して帰る。

帰宅後はPTAの総会資料の確認。今回は前年度からやっているもう一人の書記さんが作成してくれたので、せめて誤字脱字のチェックをする。見つけた分をリストにまとめてLINEしたあとは仕事に戻る。

その後は18時半まで集中して作業した。一箇所、説明的なエピソードの大きめの加筆があり、調べ物も必要だったので枚数的には14枚しか進まず。加筆で3枚増えた全144枚の32枚目まで。

夕飯は鶏もも肉とパプリカの甘酢炒めを作った。食後は夫と録画の『ニッポン戦後サブカルチャー史』を観たあと、今後の子育てのことや人生設計について話し合い、それから近所にオープンしたコンビニまで散歩。オープン記念の30円引きメロンパンを買って帰宅し、ベッドで『グレイラットの殺人』を読んで23時半就寝。


…以上、一週間のできごとでした。


ということで告知が2つあります。

まずは本日発売の『小説幻冬』5月号に「彼女たちの牙と舌」第二回が掲載されています。
こちらは中学受験の塾仲間のママ友達4人がそれぞれ主人公となる、連作短編のクライムミステリーです。第一回とは違う人物の視点で語られる今話も大変スリリングな展開となっておりますので、ぜひ読んでいただければと思います。

そしてもう一つ。会員の方限定でそろそろお手元に届くはずの講談社『メフィスト』VOL.11に「撮ってはいけない家」第三回が掲載されています。第二回のラストで起きた事件から、さらに《あの家》の秘密に踏み込んでいきます。
こちらは次号で最終回となりますので、どうぞお読み逃しなく。


それではまた、次回のおたよりで。


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