漫画原作者でミステリー作家の矢樹純のメールマガジンです。ブログでは書きにくい創作の裏話、日常のことなどを書いていこうと思います。

○○ ○○さんへ


こんばんは。矢樹です。

週末ゆっくり休んで、おかげさまでだいぶ元気になりました。仕事もぼちぼち始めております。
映画や打ち合わせなど、あちこちお出かけもしました。


◆11/21（金）◆

5時起床。台所のシンクを掃除してお弁当を詰め、高3次女を起こす。週明けから始まった軽い風邪症状、まだ治り切っておらずランニングは休んだ。Audibleで村山早紀先生の『百貨の魔法』を聴きながらストレッチをする。

大学3年の息子と大学2年の長女は1限からで早くに出ていき、夫も出社した。メルマガを2日分書いて見直し、洗濯物を干して朝食を済ませる。メルマガの配信予約をしたのち外出。皮膚科を受診する。

夏頃から手湿疹が治り切らず、ステロイド軟膏を塗ると良くなるのだが、塗るのを止めるとぶり返してしまう。とうとう軟膏が無くなったので診てもらった。治ったように見えても2日に1回くらいに頻度を落としてしばらく塗り続けるようアドバイスされ、これまでと同じ軟膏を処方される。

薬局で薬をもらい、スーパーで買い物して帰宅。PTAの推薦委員会の仕事で問い合わせがあったので確認して返信し、夕飯の下ごしらえをしてから昼食をとる。そして歯を磨いて、今度は歯医者に向かった。

過去に被せ物をした奥歯の根っこの再治療、古い薬は今回で取り除けたので、次回からは新たな薬を詰める工程に進むとのこと。歯医者のあとはカフェで一休みして北山猛邦先生の『神の光』を読んでから予約していた美容院へ。

初めて行った美容院で、髪を切って染めてもらう。待ち時間でうたた寝しつつさっぱりして出て、100円ショップで買い物して帰った。

夕飯は昨日の豚しゃぶ鍋に具を追加したもの。野菜室に残っていた大根も薄切りにして入れた。夜はTVerで『水曜日のダウンタウン』を観ながら晩酌し、スティーヴン・キングの『ビリー・サマーズ』を読んで23時半就寝。


◆11/22（土）◆

予備校の授業があるため5時20分に起きる。長女を起こしてお弁当を作って送り出し、いつもより時間をかけて花壇の手入れ。枯れた琉球朝顔の蔓や雑草をまとめて取り除き、玄関がだいぶすっきりした。

ゴミ捨てしてきて筋トレとストレッチをして洗濯物を干し、朝食を済ませる。それから身支度してバイクで外出。このところ通っている隣町のスポーツ整形へ。リハビリしつつ膝の回復具合を診てもらい、ついに軽めにならという条件付きで、今月末から柔道再開の許可が出た。

駅ビルのパン屋で惣菜パンや菓子パンを買い、スーパーで買い物して帰宅。コーヒーを淹れてお昼にパンを食べつつAmazonプライムビデオで短めの国内ホラー映画を観る。その後は読書。『ビリー・サマーズ』を読み進め、ようやく下巻に入った。

夕方、夕飯の支度を済ませた夫と外出。いい夫婦の日ということでバスで駅前まで出て、二人で串焼き屋さんに行った。レバーやつくね、せせりの他、牛すじ煮込みなどを頼んでビールを飲みつつ仕事のことや子供のこと、将来のことなど話し、20時過ぎに切り上げて帰宅。入浴後、『ビリー・サマーズ』を読み23時就寝。


◆11/23（日）◆

6時20分起床。長女、今日は模試とのことで早くに起きて出ていった。Audibleで高田郁先生の『星の教室』を聴きながら洗濯物を干し、コーヒーを多めに淹れて昨日のパンの残りで朝食を済ませる。その後は一日家から一歩も出ずに『ビリー・サマーズ』を読んでいた。

夫は朝からウインドサーフィンへ。息子と次女は長女の誕生日プレゼントを物色したあと駅近くのカレー屋さんでお昼を食べてくると昼前に出ていった。自分は残り物をお昼にしてひたすら『ビリー・サマーズ』を読み続ける。

途中疲れて30分ほど昼寝しつつ、17時半読了。正直、前半の話が動き始めるまでが長くて脱落しかけたのだが、改めてスティーヴン・キングが最高の作家であることを認識し、そして小説って最高、と多幸感に包まれた。

夕飯は家で焼肉をした。夫がラム肉や牛ほほ肉などちょっと変わった肉も用意してくれて、どれも大変美味しかった。夜は『神の光』の2話目を読み22時半就寝。


◆11/24（月）◆

5時40分に起きて身支度し、6時40分に家を出る。出がけにゴミ捨てしてバスと電車で新宿に向かった。今日は友達と8：35からの映画『爆弾』を観る約束をしており、初めて早朝の新宿を訪れたのだが、びっくりするほど路上にゴミが散乱していた（それが映画が終わって出る頃には綺麗に片づいていたのにも驚いた）。

コーヒーを買うのにかなり並び、少し遅れて入場。友達が早くにチケットを予約してくれたおかげで、満席だったが良い席で観られた。原作どおりの勢いと迫力に溢れたストーリー展開に加え、登場人物のキャスティングがいちいちピッタリなのも嬉しい。力のある役者さん達の見事な演技も、エンディングで流れる主題歌も、ひたすら良かった。

大満足で劇場を出て、電車で京橋へ。いつもの日比谷バーで、いつものカクテル飲み放題のアフタヌーンティーを楽しむ。映画の感想や台湾旅行のこと、仕事のことなどゆっくり話しながら、今月のフェアの苺のカクテルを色々飲んだ。

その後、日比谷公園まで散歩。子育てのことや最近読んだ本のこと、クマのことなどさらにおしゃべりし、地下鉄の改札で別れて帰る。スーパーで買い物して18時過ぎに帰宅。夕飯は夫がハンバーグのたねを用意してくれていた。

夫がジムに行っていたため、自分が焼いて子供達と食べる。食後、子供の一人が勉強せずにずっとソファーでスマホを見ていたのを帰ってきた夫が注意し、そこから途端にリビングの雰囲気が悪くなった。

落ち込む子供のケアしようとあれこれ話しかけるが効果はなく、なぜ楽しかった休日の最後にこうなるのかと疲弊しつつ寝室へ。最近インストールした『雀魂』を初めてプレイし、オーラスに跳満で上がって3位から1位になって少し気分が晴れる。『神の光』を読み22時半就寝。


◆11/25（火）◆

5時10分に起きてお弁当を作り、花壇の手入れをしてゴミ捨てしてくる。洗面台の掃除をして日記やメルマガを書きながら、昨晩の落ち込みを引きずって地蔵のように動かない子供に声かけ。いつもの2倍の時間を掛けて朝食はしっかり食べ、遅刻確定の時間に出て行った。

朝から徒労感に包まれて洗濯物を干し、自分も朝食をとる。コーヒーを淹れたあとは資料本を読んだのち、夕方から予定している作家さんとの対談の準備。事前に送ってもらった質問事項、自分でも意識せず書いている部分が多く、回答を考えるうちに午後になってしまった。

昼食後、身支度をして荷物を準備していると、遅刻した子供が早退してくる。もう出かける15分前だったが、思うように勉強できないという悩みを聞いてやり、対処法をアドバイスして励まして、ダッシュでバス停に向かった。

電車で1時間ちょっと掛けて所属する著者エージェント会社《アップルシード・エージェンシー》のオフィスへ。対談の前に、初めてお仕事をする編集さんとの顔合わせを兼ねた打ち合わせをする。どのような作品にするか雑談を交えて話すうち、編集さんのお知り合いのエピソードがヒントになって、モチーフや方向が見えてきた。

編集さんが帰ったあと、作家さんとその担当編集さんが到着し、対談を始める。自分と似た題材の作品を出しておられる方で、そのテーマやジャンルについて、お互いの執筆のスタイルや影響を受けた作品などを質問に答える形で話し合った。とても魅力的な描写をされる作家さんで、どうしてそういう表現が生まれるのかと気になっていたので、作家さん自身の言葉で語ってもらえてなるほどと納得した。

対談後、お互いの編集さんも一緒に近くのレストランで会食。ビールやワインを飲みつつ前菜や肉料理の盛り合わせ、リゾットやパスタを頼み、作品のことや仕事の進め方、最近観た映画のことなど遅くまでおしゃべりした。

22時近くに解散し、電車で帰る。子供からはその後、気持ちを立て直してきちんと勉強できたとLINEが来ていた。23時過ぎに最寄駅に着き、夫が迎えに来てくれて23時半帰宅。入浴して0時就寝。


◆11/26（水）◆

5時10分に起きてお弁当を詰め、次女を起こす。Audibleで朝井リョウ先生の『生殖記』を聴きながら筋トレしたのち、トイレ掃除をして郵便物などの書類を片づけ、昨日の分の日記を書いた。

洗濯と朝食を済ませ、コーヒーを淹れて仕事。「オール讀物」で連載中の連作短編『刑事総務課は眠らない』シリーズ最終話、プロットは一応は完成しているのだが、肝心のトリック部分がまだ固まっていないので再考する。書いたプロットや資料、ヒントになるような作品を読みつつアイデアを出すが、まだ使える形にはならなかった。

保険関係で提出する書類を作成し、郵送してから買い物へ。帰宅して昼食をとり、午後はがん検診のため産婦人科に向かう。予約はしていたのだが混んでいて1時間以上待った。産後健診の日だったのか、待合室には新生児を連れた若いご夫婦がたくさんいて、赤ちゃんのあまりの小ささになんだか緊張して隅に座っていた。

検査を受けて会計を終え、薬局で買い物して帰宅したのは16時過ぎだった。コーヒーを淹れて一休みしたのち、先日届いた自分の作品のオーディオブックの音源をイヤホンで聴きつつ夕飯の支度。週末に夫が作ったハンバーグのたねの残りをロールキャベツにした。

オーディオブックは素晴らしい仕上がりで、自分の作品に何度も感動してしまった。ロールキャベツも美味しくできた。食後は日記と読書ノートと帳簿をつけ、『神の光』を読んでストレッチして23時就寝。


◆11/27（木）◆

5時起床。掃除機がけをしてお弁当を詰め、次女を起こす。Audibleで森沢明夫先生の『本が紡いだ五つの奇跡』を聴きながら筋トレしたあと、溜めていた2日分のメルマガを書き、メールの返信をした。

洗濯と朝食のあとはコーヒーを淹れて仕事。今日も「オール讀物」連作短編最終話のメイントリックを考える。これで行こうというパターンは決まっているのだが、それを今回のストーリーに当てはめて条件や構成を作るのが物凄く難しい。将棋を指す時のように、脳の普段使わない部分を使ってひたすら考える。

昼過ぎまで掛かって謎解きの第一段階のところまで考えてバイクで外出。ガソリンを入れてスーパーで買い物してくる。昼食後は早めに夕飯の支度をしつつ、イヤホンで自作のオーディオブック音源のチェック。ついに最後まで聴き終えた。ラストの余韻もまた良くて、早くリリースされて多くの方に聴いてほしい。

その後はまた連作短編最終話のトリックを考える作業に戻る。多分もっと頭のいい人ならすんなり整理できるのだろうが、そもそもこの手の思考が苦手なので、図や表を書いて条件を変えながら何度も試行錯誤する。コーヒー休憩を挟みつつ17時半、ようやく正解に繋がる筋道が立てられた。

あとはこれを文章で人に伝わるように、なおかつ探偵役の謎解き描写として書くという大仕事が待っているが、トリックが間違っていなければ一番大変なところは乗り越えられたはずだ。その後はもう頭を使う仕事は無理だったのでキッチン収納の引き出しや机周りを片付けたり、日記や読書ノートをつけたりする。

夕飯は鶏手羽元とカブや人参、キャベツなどの野菜のトマト味のポトフを作った。食後は新しく買う複合機の検討。15年近く使ってきた複合機がついに寿命を迎えたらしく、何度インクのクリーニングをしてもすぐ文字がかすれるようになってしまった。レビューなども見てみたが、現在のモデルの新型がやはり慣れていて使いやすそうなので、それを注文した。

その後は新作のアイデア出しを少しやってから読書。『神の光』と木江恭先生の『鬼の話を聞かせてください』を読み23時就寝。


…以上、一週間のできごとでした。


12/10（水）発売の法廷ミステリー『不知火判事の比類なき被告人質問』（双葉文庫）、双葉社の作品ページでも書影が公開されました。

https://www.futabasha.co.jp/book/97845755289160000000

単行本で未読の皆さま、ぜひこの機会に読んでいただければと思います。
上のリンクから各ストアでご予約も可能です。どうぞよろしくお願いします。


それではまた、次回のおたよりで。


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