生まれて初めてのハワイは、「キプカを巡る旅」がテーマの旅でした。
キプカ(kipuka)とは、ハワイ語で「溶岩流が流れても、周囲を囲まれて島のように残された古い土地」を指す火山学の用語です。たまたま、溶岩が周囲で固まって、植生が残ったというようなところで、在来種が残されていることが多く、いくつかはハワイ州のトレイルとして整備されています。
今回は、2018年に大噴火したキラウェアの溶岩流の近くのコテージに滞在していたので、冷えた溶岩流を歩いてみたり、キプカのトレイルを歩いたり、世界中から集めた約200品種のヤシのコレクションがある、プライベートガーデンを案内していただいたりしました。
さて、ハワイを象徴するココヤシは「カヌープラント」と言われています。これは、ハワイの最初の定住民であるポリネシア人が衣食住に必要な植物を持ち込んだとされるもので、タロイモやサトウキビなどもこれにあたります。
さらに、人気のあるプルメリアやブーゲンビリアなどは、キャプテン・クックが最初のヨーロッパ人として上陸して以降、アジアや熱帯アメリカから持ち込まれたものです。
というわけで、実は、ハワイを象徴する植物は外来種であり、在来種=希少種になってしまっている特殊な植生の島なのです。
2018年の溶岩流のところでは、落ち葉だまりなどに早くも在来のシダやランが芽生え始めていました。約4000年前の溶岩流のキプカはやや乾燥しており、ハワイを代表する木であるオヒアやコケモモの仲間が林を形成し、約6000年前の溶岩流のキプカは、大きなコアやシダが生い茂るしっとりとした森でした。
ハワイ島で、森のはじまりから成熟までを一気に見るという貴重な体験をすることができました。
体験してみてから調べてわかったのは、ハワイは世界でも唯一無二の植物相を持つ諸島であるということ。さらに深く調べて、再び確かめに行きたくなりました。
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