『九州鳥酒とりぞの』の店主ZONOが毎週配信しているメルマガです。

拝啓　某リーダー
http://yuyusai.blog.fc2.com/blog-entry-36.html

２０１１年５月１５日に綴ったブログ記事です。それから１０年以上が経ちまして、この記事は見事に結末を迎えることとなりました。私事では御座いますが、涙がちょちょぎれる出来事でしたので、皆様にシェアさせて頂きます。閑古鳥の声よりも、ZONOの声が鳴り響いた月曜の営業日。



とんでもない辞め方

副業を禁止されている会社で、居酒屋でのアルバイトがバレてしまったのです。「アルバイトを辞められるか？」の問いに、素直になれないZONOがいました。「夢を諦められるか？」と問われている気がしたZONOは、アルバイトを辞めるという選択ができなかったのです。そのことは会社内にすぐに広まり、会社を辞めざる得なくなりました。福岡営業部の中村リーダーから電話が入ります。「何があったのか？！」一番お世話になった上司でした。入社後、福岡営業部に配属されたZONOが、福岡での勤務を終え、東京に異動した矢先のことでしたので、中村リーダーはさぞかし驚いたことでしょう。これはZONO２５歳のことです。


中村リーダーとZONO

上司でありながらも、部活の先輩のように、少し砕けて話しをできる方でした。商談にて、ここぞという時は、同行してもらい、クロージングをお願いしました。福岡の美味しいものを奢ってもらい、中洲での夜遊びに、ゴルフなどなど・・・学生から社会人、大人として、生き方全般を教わった、人生の先輩でもありました。新人営業として、中村リーダーの下に付けたことは、ZONOの人生に大きな意味がありました。東京への異動。「中村リーダーのためにも、東京で活躍してやる！」と意気込んだにも関わらず、ZONOは・・・


芋焼酎「なかむら」

そして昨日、とりぞの店内でドラマが起きます。お客様に呼ばれ、客席に駆けつけます。ドリンクの追加注文にて、頼まれたお酒が、芋焼酎「なかむら」だったのです。「なかむら」が頼まれることなんて珍しいことでもないのですが、なんだか違和感を感じました。今、お客様が口にした「なかむら」のイントネーションに、妙に懐かしさを感じたのです。ZONOはお客様の顔を見つめ、お客様も見つめ返し、一瞬、時が止まります。ZONOの脳裏に、福岡営業時代での出来事がフラッシュバックしたのです。なんとそのお客様は・・・中村リーダーだったのです！情けなくも、１０年以上経っており、注文を受けるまで気付いていませんでした。ずっとうしろめたさがありました。とんでもない辞め方をしただけに、見て見ぬふりをしていた営業時代の過去。そのことから前職での、人との関わりも途切れていたのです。


まろやかに優しく流れゆく

ZONOもお酒を頂きました。芋焼酎「なかむら」を一緒に飲みました。しっかりとした芋の風味を感じさせつつも、まろやかに優しく流れゆく味わい。その味わいに、当時の思い出を重ねてしまいました。果たして何杯飲んだのでしょうか？満席率の低い月曜日の営業日。スタッフにお店を任せ、中村リーダーと、当時のことを語り合いました。お互いの本音。「気まずい思いをしていたZONO」に対して、「なかなか東京に来るタイミングがなくお店に来れなかった中村リーダー」人生は、自分が思っている以上に、人に僻まれていたりしていないのかもしれません。もっとまろやかに生きようと、１０年の歳月を経て、また、中村リーダーから教えを得ました。まろやかに優しく流れゆく。ありがとう御座いました！








P.S.満席率の低い月曜日ですけど、ドラマが多いのも事実です。ど暇な週初めの営業日。いつもと違う「とりぞの」を楽しめるかもしれません！