25【老いてモーツァルトの良さを知る】2025.4.20.
丘も野辺も しだいに消える
はるかに 山の日 赤く
静かに 山里は 暮れる
「山里の夕暮れ」､小学5年の秋に習った懐か
しい歌のひとつです。
モーツァルトのK.525アイネ・クライネ・
ナハトムジークの第２楽章､ロマンツェ・ア
ンダンテの冒頭のメロディーに小田三平が
歌詞をつけたものですね。
これがモーツァルトの曲であることなどは
当時知る由もなく､ただただ遠い昔の原風景
の中の一シーンとして私の記憶に収められた
ものです。もちろんクラシック音楽などとは
全く無縁でした。その後は中学生の時、コー
ラス部でスメタナ作曲の「モルダウ」を歌っ
た程度。高校生の時にたまたま聞いた、ビゼ
ー作曲「アルルの女」のメヌエットでフルー
トを知り、その楽器に嵌（は）まったという
のが私が本格的にクラシック音楽に触れるよ
うになったきっかけです。その後フルートの
練習曲やフルート用にアレンジされた曲を通
して様々なクラシック曲に触れることができ
ました。バロックの時代はフルートの音色が
悪く、フルート用に作曲されたものが少なく
他の木管楽器やピアノ曲､弦楽器の曲で練習、
却って広くクラシック曲に触れることができ
たと思っています。20代は、ベートーベンの
全交響曲に嵌っていました。その後、30代は
ハイドン、モーツァルトなど古典派交響曲に
移り、40代は暫くマーラーにも嵌まっていま
した。ヘンデルなども好きでよく聴きました。
とにかく管弦楽の響きが好きだったのですね。
でも、この歳になってクラシック遍歴を振り
返り、思うことはモーツァルトの底抜けに明
るい、自然で流れるような旋律と軽快なリズ
ムです。難しいことなど何も要らず、無条件
に聞く者の心をただ軽くし、幸せへと導く。
80歳にならんとするこの身において、35歳
で鬼籍に入ったモーツアルトに学ぶ。
ではまた。
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