日々の暮らしで心に過ぎる様々な思いを書きます。

先日の日本語クラス（上級）でのお話。
複合動詞「〜し損なう」の例文作成練習で

・友達のドタキャンで
　フランス料理を食べ損ねました。

と生徒が答えたので「ハイ、OKです。でも、
スゴイですね､ドタキャンなんて言葉、知っ

てるのね、素晴らしい！」と褒めました。
そこでやめておけば良かったのですが、

「ドタキャン」は「土壇場でキャンセルする」
を短くしたものですと、板書して説明。

（ここで「壇」の漢字がアヤフヤで焦り、
慌てて手元の電子辞書で確認する）汗

すると生徒が「土壇場」って何ですか？と
訊くので「ギリギリの最後の場面」のこと、

と説明すると、生徒は浮かない顔で「では
土壇は？」と訊いてきます。（「場」は場面

のことだとは分かったけど土壇は？と､いう
ことのようです。内心（しまった）と不用意

に深入りしたことを後悔しながらも（笑）
「壇（だん）」はもともと台のような形になっ

たものを指し、土で作った台を土壇（どだん）
と呼びました。これはむかし、刑罸をおこな

う場所を指して言った言葉でした。つまり、
刑罰が行われる最後の場所、場面ということ

で「土壇場（どたんば）」という言葉が使われ
意味が広がって最後のギリギリの場面という

意味で使われるようになりました。
他に「壇」の字を使った言葉で､花壇、仏壇、

雛壇などの例があります。どれも､同じよう
に台のような形になっていますね。と､これ

も板書をしながら､勢いで知ったかぶりの説
明」を長々としてしまいました。（笑）

そのうえ､「どだんば」がなぜ濁音が取れて
「どたんば」となったのかという､おまけの

質問まで飛び出し､本当に焦りました。
おかげで予定した教案がだいぶ未消化となり

今日のタイトルとは相成った次第です。
生徒自身はだいぶ面白がっていた様ですが、

もともとは自分が蒔いた種。予定外の説明を
してしまい､まさに墓穴を掘った感あり。

ではまた。
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