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　頭を休みモードにすると、
　仕事モードに戻すには時間がかかります。

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　Vol.0285 2021.8.16

　発行者：蔵本貴文（くらもとたかふみ）
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こんにちは。
エンジニアライターの蔵本です。


先週は会社が夏休みで、
エンジニアとしての仕事は休みでした。

とはいえ、執筆案件が満載で、
ライティングの仕事は大変でしたが……。


私は半導体のエンジニアで、
担当する設備があります。

ですから、連休前にはそれらの、
立上げや立下げをします。


そして、こんな産業装置というものは、
連続運転が前提となっていて、
ほとんど電源を落とすことがない、
というものがたくさんあります。

そして、そんな装置は、
立上げの時に不具合が出やすいのです。

立上げのプロセスは複雑ですし、
恐らく連続運転に耐えられる分、
立上げのストレスも強いのでしょう。

ですので、設備によっては、
休みであっても、
運転は維持するものもあります。

例えば、鉄鋼生産に使う高炉などは、
何十年と運転し続けるのが普通です。


休みで思ったのですが、
人間の頭もこれと同じなのですよね。

いったん休みモードに入ると、
仕事のモードに切り替えるのに
時間がかかったりします。

だから、月曜日の午前中は、
仕事にならない、という人も
いるのではないでしょうか？

これが長期休みになると、
出勤３日目くらいでようやく、
エンジンがかかるイメージです。


だから、あえて頭を落とさない、
つまり休みも一定の仕事をする、
という人もいるようです。

これは仕事の効率を高める、
という意味で有効な方法なのでしょう。


しかし、思うことがあります。

人の頭はたまに落とす必要が
あるのではないかと。

昨年は、コロナのため、
２週間以上の会社の休みがありました。

この時は出社を再開してから、
頭を切り替えるのに、
少し時間がかかりました。

しかしながら、また違う感覚で、
仕事に向かうことができたのですね。

これが新しい発想にもつながりました。


いつも電源をオンにして、
仕事の効率を求めるのも
悪くはないと思います。

とくに、設備とかであれば、
それは有効な戦略でしょう。


しかし、人間には
たまには長い休みをとって、
頭をリセットすることが
必要なような気がします。

そうでないと、
発想が固定化されてしまいます。

そもそも、数日の連休だけでなく、
半月以上の長い休みが、
定期的に必要なのかもしれません。


「落とすか？　落とさないか？」
人生においては、このどちらかに
偏ることのないようにしたいものです。


●●今日のポイント●●-----------------
効率のためにはあえて休まないこと、
発想のためにはあえて休むことが必要。
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