説明は詳しいほど良いわけでもない
実は、これは間違いです。
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エンジニアライターの
「書いて人生を変える」メルマガ
Vol.0369 2022.3.2
発行者:蔵本貴文(くらもとたかふみ)
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こんにちは。
エンジニアライターの蔵本です。
私は数学や物理など、
一般的に難しいと思われているものを
わかりやすく伝える書籍も書いています。
そんな時に、何かを伝えるために、
わざと「はぐらかす」必要が
あることが多いです。
つまり、あえて説明を省くことで、
あることから読者の目を、
離すことをするのです。
例えば、私の著書の
『「半導体」のことが一冊でまるごとわかる』
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には私の仕事の内容を説明する
次のような文章があります。
>私の専門はモデリングという技術で、
>トランジスタ等の電子特性を
>シミュレーター上で再現するための
>パラメータ抽出を行っています。
この部分にはこれ以上の
追加の説明は一切ありません。
だからこの文章だけでわかる人は
専門家しかいません。
この本は一般向けですので、
そもそも詳細を理解してもらおうと
していないのです。
ただ、一般の人から見ても、
ここまで説明をしていないと、
疑問自体生じなくなります。
「ああ、そういうものなんだな」
「意味不明だけど、難しいんだな」
と、こんな感じでしょう。
そう感じさせることが、
私の狙いだったりするのです。
この本の流れにおいて、
私の仕事の中身を理解することには
全く意味はありません。
だから読み飛ばして、
もらえれば良いのです。
ただ、文章の流れ上で、
私が確かな専門家であることを
示さねばならないので、
こう書いてはいるわけです。
これが中途半端に、例えば
「トランジスタとは電流増幅の素子で、
キャリアによってp型とn型があり、
ベース、エミッタ、コレクタの
3つの端子を持つ」
とか説明をいれてしまうと、
余計わからなくなります。
ある程度は説明されているから、
読者が理解しようと努力する、
それでもやっぱりわからない、
ということになるのです。
だから、難しいことを伝える場合、
本当に理解してもらいたいこと以外は、
切り捨てる努力が必要になります。
それが読者へのサービスです。
とはいえ、伝えたいことの論理が
崩れてしまってはダメです。
だから、目的地にたどり着ける
最低限の知識とは何か?
ということに向かい合うのです。
それこそが著者の、
腕の見せ所になります。
特に一般向けの本の場合は、
情報があればあるほど良い、
ということは完全な間違いです。
むしろ「何を捨てるか?」が
読者へのサービスになるのです。
●●今日のポイント●●-----------------
何かを伝えたい時には、
何を伝えないかを選ぶことも大事。
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大手半導体メーカーでエンジニアとして働きながら
数学を中心とした書籍の執筆や
電子書籍(Kindle)のプロデュースを手掛けています。
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