本のタイトルを決めるのは誰?
どんなに文章が洗練されていて読みやすくても、
どんなに中身濃くて構成が素晴らしくても、
どんなにカバーが素敵で人目を引くデザインだったとしても
タイトルがイマイチだったら、売れません。
つまり、本はタイトルが命。
タイトルこそ、本の背骨なのです。
では、本の売れ行きを大きく左右するタイトルは
「誰」が「どうやって」決めているのでしょうか。
――――――――
先日、とある出版記念パーティで
「本のタイトルを決めるのは出版社ですよ」
と言ったら
「えっ、そうなんですか!?」
と驚く人が意外に多かった。
無理もありませんよね。
私もこの世界に入るまでは、
「タイトルは著者が考えてつけるんだろうな」
とぼんやり思っていました。
ですから、出版部に配属されて
「タイトル会議」
があることを知り、
そこで決まったことを著者に伝え、
「内諾をとる」
という流れを知った時は、ビックリしました。
ある時、会議で決まったタイトルを著者に伝え、もめると上司から
「著者を説得してこい」
と言われた時は怯みました。
という具合に、タイトルの「最終的決定権」は、著者にはありません。
タイトルは「出版社が決める」というのが暗黙のルールです。
そこには理由があって、
本を売るための方策を考え、在庫リスクを背負うのは出版社だからです。
ですから、著者の意向と全く違うタイトルがつくこともままあります。
中には、決まったタイトルを、著者に「通達」するだけで
「異論があっても認めません」と公言する出版社もあるくらいです。
では、著者が、
「タイトルを考えてもムダなのか」
いうとそうではありません。
例えば、出版社に提出する企画書は、
「仮タイトル」の良し悪しで採否が決まります。
極端な話をすれば、仮タイトルさえよければ、
企画が通ることもあります。
そして、もう一つ大切なのが「見出し(目次)」
見出しも、本の売れ行きに大きくかかわってきます。
そのため「企画書の採否を左右する」もう一つの重要ポイントです。
企画書に書かれた見出しにどれだけの魅力あるか、
タイトルの内容を的確かつ魅力的に伝えられているかが勝負どころ。
たった「一行の見出し」が編集者の目にとまって、
企画書が採用になることもあります。
それくらい見出しも重要。
そこで、、、
出版社に最終決定権があるという業界慣習を理解しつつ、
アイデアがあるなら、企画書や原稿段階でどんどん提案していく。
出版社内で正式タイトルが決まる前に、
自分のアイデアを積極的に言う。
これが、タイトルで自分の意見を通すコツです。
OCHI企画では、
「タイトルを積極的に考えるあなた」
を応援していきます!
――――――――――――
次回のメルマガは
12月29日(金)に配信予定です。
お楽しみに!
――――――――
OCHI企画
越智秀樹
https://ochikikaku.com/
――――――――――――
メールアドレスの変更はこちら
変更専用ページURL
寂しいけど
配信停止はこちら
解除専用ページURL
記事一覧
こんにちは! 「たった1行で世界は変わる」 出版マイスターの越智秀樹です。 「名刺代わりに本を出したいんです!」 ——こう言ってくる人のことを、以前の私は正直、少し苦手に感じていました。 な
2025年06月06日
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 出版寄り添いコーチ・田谷裕章です。 前回につづき、 映画『舟を編む』をもとに書いていきます。 テーマは「言葉の採集」。 皆さんはベ
2025年05月30日
こんにちは。 「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 人気女性著者養成コーチの 小関珠緒(こせきたまお)です。 「出版、ずっと気になっているんです」 「いずれ本を出せたらいいなって思ってはいる
2025年05月23日
【OCHI企画】「本に書いちゃったら講座が売れなくなる」は大きな誤解です。
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 出版マイスター・越智秀樹です。 出版のご相談を受けていると、ときどきこんな声を聞きます。 「講座で教えていることを本に書いたら、本を読
2025年05月16日
「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 出版寄り添いコーチ・田谷裕章です。 今回のテーマは「言語化」です。 編集の仕事をしていると、 見出しはもちろん、 オビコピーに書籍タイトルと、 「言
2025年05月09日
【OCHI企画】 AIでは書けない。“あなたの物語”こそが読者を動かす
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 人気女性著者養成コーチ・小関珠緒(こせきたまお)です。 人の役に立つ本って、どんな本でしょう? 知識や最新のハウツーが豊富な本?
2025年05月02日
【OCHI企画】「たくさん書けば伝わる」はウソです。大事なのは“ひと言”でした。
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 出版マイスター・越智秀樹です。 突然ですが、質問です。 「太る原因は何ですか?」と聞かれたら、あなたはなんと答えますか? 多くの人は
2025年04月25日
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 出版寄り添いコーチの田谷裕章です。 「いつか本を出したい」 そんな思いを心に温めているあなたに、今日はちょっとだけ“中身の話"を。 といっても、難
2025年04月18日
【OCHI企画】ベストセラー著者とは「できなかった頃」を思い出せる人
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 人気女性著者養成コーチ・小関珠緒(こせきたまお)です。 自分が「できなかった頃」のことを 思い出すこと……。 これは、企画を考える
2025年04月11日
こんにちは! OCHI企画 出版マイスター・越智秀樹です。 今日は、 みんな大好き!「増刷」について、お話します。 出版関係者なら誰でも聞くだけでうれしくなる言葉 「増刷(=重版)」 よく
2025年04月04日
【OCHI企画】「好き」を言語化すると、なぜ出版できるのか?
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 出版寄り添いコーチ・田谷裕章です。 ===================== 「出版寄り添いコーチ」田谷裕章の出版実現コンサルティン
2025年03月28日
【OCHI企画】なぜB級映画を見ると、自分書きたいテーマが見つかるのか?
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 人気女性著者養成コーチ・小関珠緒(こせきたまお)です。 OCHI企画「静かな人のための出版塾」は 越智さんの講義が4回もあるスペシャル
2025年03月21日
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 出版マイスター・越智秀樹です。 先日のOCHI企画「静かな人のための出版塾」 第2回講義では、 ・プロフィールには2つの顔がある ・読者の心を揺さぶる
2025年03月14日
【田谷コーチ】「強み」を発見するのに効果的な「無人島イメトレ」
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 出版寄り添いコーチ・田谷裕章です。 ===================== 「出版寄り添いコーチ」田谷裕章の出版実現コンサルティン
2025年03月07日
【OCHI企画】自分の「強み」を発見して出版企画書に活かす方法②
こんにちは! 「たった一行で世界は変わる!」 OCHI企画 人気女性著者養成コーチ・小関珠緒(こせきたまお)です。 先日、 OCHI企画「静かな人のための出版塾」第一期の 今度は、グループコンサ
2025年02月28日