トレビアンフランス語アカデミー講師のロスティ泉が、フランス語学習に関する役立つ情報を配信していきます。

【TBフランス語通信】

C’est intéressante ?

2025年11月27日



ーC’est beau.(きれいだね)

ーC’est intéressant.(おもしろいね)

ーC’est difficile.(難しいね)

ーC’est super !(すごいね)


日常会話では「C’est + 形容詞」の表現をよく使いますが、時々、

C’est intéressante.

のように、形容詞を女性形にする方がいます。

これは間違いで、たとえ指しているものが女性名詞であっても、
C’est の後ろにつく形容詞は常に「男性単数形」です。


【C’est + 形容詞 の基本】

C’est の後ろに来る形容詞は、

➡ 文法上の主語が特定されていない「中性」の “それ" を指すため
形容詞はいつも「男性単数形」 になります。


【C’est は “あいまいな主語"】

C’est は「それは~」と訳されますが、実際にはかなり広く使われます。

● 新しい景色を見て、C’est magnifique !
● 誰かの話を聞いて、 C’est étrange…

このように、話し手も聞き手も「何について話しているか」を
文脈で理解している場合、主語を明確にしなくてもいいので
「C’est + 形容詞」が使えます。


【主語をはっきりさせたいときは?】

けれども具体的な名詞を説明したい場合には、 c’est を使わずに
「Il/Elle est + 形容詞」にします:

❌ C’est intéressant. (= livre)
✔️ Il est intéressant.(その本はおもしろい)

❌ C’est beau. (= fleurs)
✔️ Elles sont belles.(その花はきれい)


C’est を使うのが自然な場合は:

● ざっくりと感想・評価を言いたいとき
● まだ名詞を特定していないとき
● 主語を強調しないとき
● 話の流れの中で「何の話か」すでに共有されているとき

ですので、日常会話では C’est を使うことが多い です。

けれども主語がはっきりしているときや、文法的に正確に説明したいとき、
書き言葉では、主語を il est / elle est などで受けて表現する方が
いいです。


次の例文をみて、何が「すばらしい」のか、考えてみましょう。

① La lune au-dessus de la cathédrale, c’est magnifique.
② La lune au-dessus de la cathédrale, elle est magnifique.


③ La forêt après la pluie, c’est magique.
④ La forêt après la pluie, elle est magique.


①大聖堂と月の作る情景が、すばらしい
②大聖堂の上に出ている月がすばらしい


③雨上がりの森という“雰囲気全体"が魔法のよう
④雨上がりの森そのものが、魔法のよう


日本語の「めっちゃいい!!」のように何がいいのかあいまいな時は
C’est super !! がぴったりですね。


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