【ほぼ日刊 リーフ通信】Vol.108 防災の日に 2022年9月2日号
昨日、9月1日は防災の日でした。
関西の人間にしてみたら震災と言えば
阪神大震災ですね。
今日も家づくりに役立つ情報を
お送りしていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
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昨日9月1日は防災の日。
なぜかしら我々の地域では今日の昼間に携帯
電話に防災訓練のメッセージが届き、いきなり
大きな音で鳴り出す事態に
私もスタッフも驚かされました(^^;
9月1日が防災の日となったのは関東大震災が
由来ですが、我々関西に暮らすものにとって
大きく記憶に残るのが1995年の阪神大震災。
もう30年近くなるので若い方には知らない
方も増えているのでしょう。
この阪神淡路大震災をきっかけとして変わっ
たものがいくつかあります。
一つは、基礎の通風口。
建築基準法では床下の換気を行うために一定
の間隔で基礎に換気口を設けることとなって
いますが。従来は幅30㎝、高さ10センチほど
の穴があけられていました。
ネズミなどが入らないように網でふさいで
いるもので、いまでも築年数の古いお家に
見ることができます。
ところがこれが地震の際に開口部に力が集中、
そこから破損が進み、基礎が壊れる事態が増
えて、現在では基礎通気パッキンを使い、
基礎と土台の間のほぼ全周に隙間を設け
ここから換気する形になっています。
また、基礎断熱などで床下も室内と同じ空気
が循環する方式では気密パッキンを使い、
外気が基礎の中に
入らないようになっています。
ですので最近建てられている家をみれば
基礎に大きな換気口が
いていないものがほとんど。
またもう一つ、震災後に変わったのが
キッチン等の水栓金具のハンドル操作。
シングルレバーと呼ばれる水洗金具は一本
のハンドルを上下することで水を止めたり
出したりの操作をします。
これが、震災前はレバーを下に押せば水が
出て、上にあげれば水を止めていました。
ところが地震で家具などの倒壊でレバーが
押されたままの状態になり、水が出っぱな
しになってしまい、家の中が水浸しという
事態に。
これをきっかけにハンドル操作もレバーを
上にあげて吐水、下に下げて止水に
変わりました。
築年数の建った施設の洗面台や給湯室に
行くとまだ昔の方式の水栓金具が残って
たりするので、これは震災前のだな、
というのがわかったりします。
また一番大きく変わったのが建築基準法。
下から突き上げられるような揺れによって
多くの木造家屋が土台から柱が抜けて倒壊
したのを教訓に、
引き抜き金物（ホールダウン金物）で土台と
柱を緊結することが義務付けれれたり、
それを計算によって（N値法）確かめること
も義務付けられました。
もっとも、2016年の熊本地震ではその対応
すら不十分だったことが分かったのですが。
災害が来るたびに建築物の構造基準は厳
しくなりますが、阪神淡路の後は構造的
には大きな改正はありません。
これから新築をされる方にとっては耐震
等級3の取得は必須になりますし、
築古の住宅に住んでおられる方にとっては
耐震補強が課題になります。
耐震補強というと、大掛かりな工事を想定
されるかと思いますが、2階にある不用品
を処分して建物上部の荷重を
減らすだけでも効果はあります。
いつ襲ってくるかわからない大地震。
少しの気遣いで被害が防げることも。
日ごろの生活を見直すきっかけに
なればと思った防災の日でした。
それでは、また！
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