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【ほぼ日刊 リーフ通信】

【ほぼ日刊 リーフ通信】Vol.146 性能向上リフォームの進め方   2022年12月25日号

2022年12月25日

こんにちわ。リーフの猪倉です。
昨夜はクリスマスイブ。
今年は帰省している息子夫婦や孫がいるので
にぎやかなイブでした。
皆様はどうお過ごしでしたか。

本日も家づくりに役立つ情報を
お送りいたします。
よろしくお願いいたします。
____________________

最近の建材価格の高騰を受けて改めて注目を
浴びているのが中古住宅の性能向上リフォーム。

中古住宅の性能向上と言えば耐震補強が多く、
こちらは手掛ける工務店も割と増えてきまし
たが、断熱性向上のリフォームは案外と
得意なところが少ない。

屋根裏や壁の中、床下に適当に断熱材を放り
込んで「前より暖かくなりますよ」といっても
それが数値的にどれぐらい良くなるのとか、
暖房費がどれくらい削減できるのかといった
細かいところまできちんと説明できるところは
驚くほど少ないのが現実。

なぜかというと、今までは住宅の断熱性能は
義務化基準がなく、まったく無断熱で建てても
罰則規定もありません。確認申請を通すにも
特に断熱に関する知識も必要でないので
知らなくても実際の業務には
あんまり関係なかったわけです。

しかし、きちんとした断熱改修の計画を
するには建物の熱に関する知識をきちんと
身に付けておく必要があります。

先日私が受験したこちらもそう
(無事、合格していました。)
https://hobea.or.jp/bis/

ここで学んだ知識で改修しようとする住宅の
現状の断熱性能、詳しく言えば熱損失量を
計算し、どこをどの程度補強すれば
どう改善するかを計画してから
お施主さんに提案することが必要です。

現在、何軒かの断熱改修の相談を受けて
いますが、その進め方を大まかに書くと

1.現地調査
設計図書が残ってる場合はそれを拝見したり、
屋根裏や床下に潜って断熱材の種類、
量を確かめます。

2.現状の熱損失量計算と電気代試算
屋根、壁、床の断熱材の状態から建物全体
の熱損失量を求め、冷暖房負荷を計算、
冷暖房容量を求めます。そこからエアコンで
冷暖房を行う場合の電気代を試算します。

3.断熱改修の検討
屋根、壁、床にどの断熱材をどの程度
付加するかを検討。何が一番適しているかは
現在の状態によって変わってきます。

4.改修後の数値検討
拐取後の熱損失量、冷暖房負荷、
冷暖房容量を求め、電気代を試算して、
室温がどの程度改善し、電気代がどの程度
節約できるかを試算。

5.気流止めの検討
案外見落としがちなのがこれ。断熱改修は
ある程度計算で出てきますが、壁の中の
空気が動く状態だと断熱材の性能が十分に
発揮されません。現地調査の結果で壁の中を
調べ、必要な場合は断熱改修時に
気流止め施工を行い断熱材が十分に
その性能を発揮できるようにします。

というような形で進めます。

来年は高性能窓改修に最大200万円もの
補助金が予定されているなど、
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000215.html?_fsi=l5Gpi08h

国も本格的に既存住宅の断熱改修に乗り出しています。

新築以外の選択肢として、
中古住宅+性能向上リフォームも
今後ますます注目を浴びることでしょう。

その際の施工店の選び方として、
断熱施工に関するきちんとした知識を
身に付けているかを
確認するようにいたしましょう。

それでは、また!


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