【Tear’s Letter】3つの「なぜ」から「ハラスメント」を解き明かす｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】3つの「なぜ」から「ハラスメント」を解き明かす

2020年07月05日

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★　Tear’s Letter
★　3つの「なぜ」から「ハラスメント」を解き明かす
★　2020年7月5日　No.456
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

理事長中野のコメントが、7/4付「朝日新聞」石川県版に掲載
されました。障がい児施設で起きた、職員による性犯罪について、
障がいがあることが性暴力のリスクを高める可能性や、施設・
行政に求められる取り組み等について、お話しています。
ぜひご覧ください。

↓記事詳細はこちらです
https://bit.ly/38q6elJ

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.456 Topics】
┃★１．3つの「なぜ」から「ハラスメント」を解き明かす　　
┃★２．編集後記
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★１．3つの「なぜ」から「ハラスメント」を解き明かす
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2020年6月から、セクハラ（セクシュアル・ハラスメント）の防止
を定めた「男女雇用機会均等法」（「雇用の分野における男女の
均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」）が改正され、妊娠・
出産・育児に対するハラスメント防止対策が、強化されました。
合わせて、パワハラ（パワー・ハラスメント）の防止を定めた
「労働施策総合推進法」（「労働施策の総合的な推進並びに労働者
の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」）も改正され、
企業は、パワハラ防止の体制整備が求めらることになりました。

↓詳細は厚生労働省「2020年６月１日より、職場における
ハラスメント防止対策が強化されます！」をご覧ください
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000596904.pdf

そこで今回のメールニュースでは、改めて、「ハラスメント」
という名の「暴力」を、3つの「なぜ」から解き明かします。

☆１）なぜ職場でハラスメントが起きるのか

「男女雇用機会均等法」も、「労働施策総合推進法」も、主に
職場を対象としたハラスメントの防止を求めています。
職場は、地位に基づく権限が与えられ、関係性に基づく指示に
よって、業務が遂行されます。しかし、上司にあたる立場の人が、
その権限を利用して、不当な圧力をかけたり、職務を超越した命令
を出すといったハラスメント行為が、指摘されています。加えて
部下の立場にある人は、上司からの不正な言動に遭ったとしても、
降格や異動、解雇等を恐れ、抵抗したり、相談することが、困難な
状況に置かれます。これが、職場におけるハラスメントが起こり、
潜在化しやすいリスクとなっています。

☆２）なぜハラスメントの範囲が拡大しているのか

「男女雇用機会均等法」は、1986年の施行当時は、「女性」に
対する差別的取扱いの禁止を定めていました。しかし、何度かの
改正を経て、「男性」に対する差別禁止も、明記されるように
なりました。
また「男女雇用機会均等法」のセクハラ（性的嫌がらせ）に加え、
「労働施策総合推進法」では、身体的及び精神的な攻撃や、
不適切な隔離、プライバシーの侵害等を、新たにパワハラとして
定め、事業主に防止の取り組みを求めることになりました。
日本企業においては、長年に渡り、「心身とも健康な日本人男性」
のみが、雇用者として想定されていました。しかし、人口が減少
傾向にある現状においては、男性以外の性、障がいのある人、日本
以外の国籍を持つ人等、多様な人材が活躍できなければ、安全
安心な社会を維持するために必要な「インフラサービス」すら、
担いきれない危機に陥ります。
様々な人々が雇用されるようになったからこそ、ハラスメントの
「対象」や「内容」も、拡大しています。

☆３）なぜ悪気がなくても「ハラスメント」になるのか

ハラスメントが指摘された時、加害者側からあがる声が、
「悪気はなかった」「これまでも同様の行為をしてきた」
「被害者の言い分ばかりが認められる」といったものです。
しかし、被害者側が不快を感じれば、それは暴力です。
被害者と加害者の温度差の根底にあるのは、
＊業務に関係のない言動（事務職に対して肌荒れを指摘する）
＊バイアスに基づく指導（育休を取得する男性に懸念を示す）
＊職場外での関係要求（業務時間外に飲食を伴う接待に誘う）
といった、「加害者側の欲求」です。加害者側は「本業の遂行」
を盾に、自身の行為を正当化しますが、「相手はそれをどう
受け止めるか」という、被害者側の視点は一切ありません。
これが、悪気がなくてもハラスメントに該当する原因です。

職場の人間関係が円滑化し、組織の業績が上がることは、
本来、皆の共通の目標であるはずです。業務を遂行する
仲間を尊重しあえる関係性を、構築していきたいですね。

★２．編集後記
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今日7/5は、東京都知事選挙の投票日です。先月実施された
沖縄県議会議員選挙、来週7/12に予定されている鹿児島県
知事選挙でも、新型コロナウイルスにより、選挙戦、そして
投票行動が、これまでにない影響を受けています。例えば、
投票所での「三密」を避ける目的等から、沖縄県知事選、
都知事選とも、期日前投票が過去最多となっています。
「新しい日常」の中で、これまでの行動が変わることが、
社会がより良い方向に進んでいくきっかけになるといいですね。

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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