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★　Tear’s Letter
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★　2024年10月27日　No.614
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それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！


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┃【Tear’s Letter No.614 Topics】
┃★1.障害を持つ子どもたちのSNS性暴力とトラブル～千谷直史のSmile Tear～
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┃★2.編集後記
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★１．障害を持つ子どもたちのSNS性暴力とトラブル～千谷直史のSmile Tear～
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ありがたいことに「障害者と性暴力」関係の
講演をいただく機会をいただく中で特別支援学校からも依頼をいただき、
「SNSでのトラブルに巻き込まれることが多い」と
生徒さんの悩みをきくことがありました。

調べてみると、障害児はSNSでのトラブルに
多く巻き込まれているのではないかということが分かってきました。
それは、性暴力に遭いやすい原因としてもあげてられる
障害特有の育ちと経験に基づく「自己肯定感の低さ」によるものがあります。
デジタル性暴力の大きな特徴は匿名性という性質と
多くの場合、スマホという今や誰でも簡単に操作できる端末で
手軽に完結してしまうことだと思います。

匿名性については被害者、加害者両方にある性質です。
被害者像としても匿名性により
自己抑制が弱まり、刺激を求めていることが挙げられます。
「褒められたい」「認められたい」という承認欲求を満たすために
加害者から『きっとかわいいから写真が見たい』などと言われた時に
送ってしまうということにつながります。
また、現実世界では、性被害を含むつらいことがあり
自尊心の低下が認められたり、孤独を感じていることなど
SNSの使い方に影響のでる経験や育ちがあります。
加害者も同様に匿名性を利用し、被害者と同世代の女の子に化けたり
現実では言うことが恥ずかしい内容でも
お互い顔が見えない、声も分からない状態だと
羞恥心を感じずらいため、
挑発的なテキストで相手に写真を送らせることができます。
実際の加害者の言動は、被害者とのテキストでのやりとりでは想像もつかない
弱々しい人だと感じることがあるそうです。

一方で、アンチコメントや誹謗中傷コメントを書き込む人は
「男性」「中間管理職以上」「高収入」が多く
「収入や社会的地位よりも、人間関係や個人の幸福度の欠落が原因」と分析されています。
中間管理職以上の高収入な男性が人と接するときに
弱々しく感じるような態度をとるとは思えませんので、
SNSを介した暴力の加害者だからといって同一に
考えることはできないのかもしれません。

SNS性暴力の話に戻ります。
例えば、写真を送ってと頼まれた時に
相手に嫌われたくないから送るということもありますが、
障害者が被害に遭う時に、断り方を知らないということがあるように思います。
ヘルパーや介護職員と接している障害者は初めて会った人に命を預けなければなりません。
それが普通になっていると他人を疑うという意識が欠けてしまいます。
介助が必要なほどではないにしても、「適切な距離感」を保つことが難しい方はいらっしゃいます。
私だったら、相手を疑いつつも
険悪にならないよう「適切な距離感」を保つことが出来ますが、
障害特性上それが難しい人、
育ちの経験から自己肯定感が低く、親しくしてくれる人に
嫌われたくないという気持ちが自分の「嫌だ」より先行してしまう人もいます。

日本では「JC・JK」などはある種ブランド化され、
そのカテゴリーに性的魅力があるということはもはや周知の事実です。
自分がそこに当てはまれば、それを知って欲しい、表現したいと思うことは
ある意味当然だと思います。
そこに現実世界での逆境体験が重なればなおさらです。
加害者がそこにつけこむのは非常に簡単なんだと思います。
正しい使い方をすれば、SNSは楽しいポジティブな感情を与えてくれるものです。
好きなものが一緒など共通項をもつ人と
簡単につながることができる有意義なものなはずです。

「送ってしまった」といっけん被害者に落ち度がありそうですが、
加害者は非常にたくみでひきょうです。
最終的に性的画像を送らせるまでに
ちょっとずつ相手の警戒心をとき、徐々に個人情報を聞き出すなど
布石を打ち、気づいた時にはもう後戻りできないようにしています。
送る側も非常に不安で恐怖を感じながら、
誰にも相談することが出来ず孤独を感じていることだと思います。

その中で被害に遭う人が少なくなるように必要なことは
SNSの使い方などの教育を施し、自己防衛策を教えるだけではなく。
加害者を生まないためにプラットフォームを整備することや法整備も必要不可欠です。
また、やばいと思ったときに相談できる人・機関があることが求められます。

加害者の年齢も若年化しているSNS性暴力は現代社会の課題として、
今後も注視していきたいと思います。


※櫻井鼓『SNSと性被害』
※ネット炎上参加者｢実は高年収｣という仰天実態
｢暇な若者｣でも｢低学歴ひきこもり｣でもない
https://toyokeizai.net/articles/-/378777?page=4
※「ソファに寝転がりながら投稿した」「どうせ誰も見ないと思って」加害者が語った“軽さ"　池袋母子死亡事故の遺族へ向けられた“デジタル暴力"
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/40085?page=2
※修学旅行で男子中学生が入浴中の女子生徒盗撮か 埼玉 春日部
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20240711/1100019063.html




★２．編集後記
───────────────────────
こないだまで暑かったのに最近はもう寒く感じる日も増え
秋を感じることができず、なんだかさみしく感じてしまいます。
寒暖差で体調が悪くなる人も多いと思いますので、お体ご自愛下さい。



☆最後までお読みいただきありがとうございました。
「Tear’s Letter」は毎月第一・第三日曜配信です。
　次号もお楽しみに!


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