【Tear’s Letter】性被害468件、障害のある子どもは5件。「1%」をどう読む?【前編】
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★ Tear’s Letter
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★ 2026年10月4日 No.652
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┃【Tear’s Letter No.652 Topics】
┃
┃★1. Tear’s NEWS
┃
┃★2. Tear’s ZOOM UP
┃ 「性被害468件、障害のある子どもは5件
┃ 『1%』という数字をどう読む?【前編】」
┃
┃★3. 編集後記
┃
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★1.Tear’s NEWS
■障害ある子の性被害、摘発全体の1.0%
「被害が少ない」ということ?
警視庁少年育成課が2025年に取り扱った
主に20歳未満の性被害事件468件のうち、
被害者に知的障害または精神障害があると
確認された事件は5件でした。
割合にすると、わずか1.0%です。
一方、複数の統計からは、
全国の20歳未満の少なくとも3%余りに
同様の障害があると推計されています。
この「1%」という数字を
どう受け止めればよいのでしょうか。
今回のTear’s ZOOM UPで考えます。
https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/202609/0020869365.shtml
■東京都、公立校教職員約7万人の
性犯罪歴を独自に確認へ
東京都教育委員会は9月29日、
都内の全公立学校に勤務する教職員約7万人を対象に、
性犯罪歴の有無を独自に確認する方針を示しました。
12月25日から始まる「日本版DBS」に先立つ取り組みで、
自己申告のチェックシートと誓約書の提出を求めます。
こども性暴力防止法の施行を前に、
具体的な準備が進んでいます。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000536686.html
■政府広報「性犯罪の新ルール」を公開
政府広報オンラインは10月2日、
2023年に施行された改正刑法などについて、
性犯罪に関する現在のルールをまとめた
解説記事を公開しました。
不同意性交等罪のほか、
16歳未満の子どもへのわいせつ目的での面会要求、
性的な画像・動画を送るよう求める行為なども
紹介されています。
「どのような行為が性犯罪になるのか」を
改めて確認できる内容です。
https://www.gov-online.go.jp/article/202610/entry-11657.html
★2.Tear’s ZOOM UP
性被害468件、障害のある子どもは5件
「1%」という数字をどう読む?【前編】
先ほど紹介した、
障害のある子どもの性被害に関するニュース。
警視庁少年育成課が2025年に取り扱った
主に20歳未満の性被害事件468件のうち、
知的障害または精神障害があると
確認された被害者は5件でした。
割合にすると、約1%です。
このニュースを最初に読んだとき、
私は「1%」という数字を
どう受け止めればよいのか分かりませんでした。
数字だけを見れば、
「障害のある子どもの性被害は少ない」
とも読み取れます。
でも、しあわせなみだでは、
これまで障害のある人への性暴力について
調査や啓発に取り組んできました。
だからこそ、
「本当に、そんなに少ないのだろうか?」
と疑問を持ちました。
■「1%」は何を意味する?
まず、この「1%」は、
「障害のある子どものうち、
1%が性被害に遭った」
という意味ではありません。
あくまで、
警視庁少年育成課が取り扱った
性被害事件468件のうち、
障害があると確認された被害者が
5件だったという数字です。
つまり、実際に起きた性被害のすべてではなく、
警察が取り扱うところまで表面化した事件の数字です。
■「1%」は低いのか?
記事では、複数の統計から、
全国の20歳未満の少なくとも3%余りに
知的障害または精神障害があると
推計しています。
人口では「3%余り」。
警察が取り扱った性被害事件では「1%」。
ただし、対象や地域、
障害の把握方法などが異なるため、
この二つを単純に比較することはできません。
それでも、
「なぜ1%なのだろう?」
と考えることには意味があります。
■被害が「数字」になるまで
性暴力が起きれば、
自動的に警察の統計に記録されるわけではありません。
本人が自分に起きたことを認識し、
誰かに伝える。
周囲が性被害の可能性に気づき、
警察への相談や被害申告につながる。
いくつもの段階を経て、
初めて今回のような数字に表れます。
障害の特性によっては、
されたことの意味を理解したり、
経験したことを言葉にして伝えたりすることが
難しい場合もあります。
だからこそ、
「1%だった」
=
「障害のある子どもの性被害は少ない」
とは言えません。
被害そのものが少ないのか。
それとも、
本人が被害だと認識できていないのか。
誰かに伝えることが難しいのか。
周囲が気づけていないのか。
今回の「1%」は、
そうしたことを考える入口になる数字だと思います。
実は、しあわせなみだでは以前、
今回の記事でコメントしている
日本女子大学の岩田千亜紀さんにもご協力いただき、
障害のある人への性暴力について調査を行っています。
そこでは、今回の「1%」とは
大きく印象の異なる結果が出ています。
次回はその調査も振り返りながら、
「障害のある人の性被害は、
どこで見えなくなっているのか」
を、もう一歩掘り下げます。
★3.編集後記
今回のニュースを最初に見たとき、
「1%」が多いのか少ないのか、
すぐには分かりませんでした。
でも、これまでしあわせなみだで
障害のある人への性暴力に関わってきたからこそ、
「本当に、そんなに少ないのだろうか?」
という疑問を持つことができました。
数字を見るときには、
その大きさだけでなく、
改めて「何を数えた数字なのか」を考える大切さを感じました。
次号では、
しあわせなみだが過去に実施した調査から
さらに考えていきたいと思います。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
「Tear’s Letter」は毎月第一・第三日曜配信です。
次号をお楽しみに!
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