【Tear’s Letter】職場における性暴力を訴える困難さ｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】職場における性暴力を訴える困難さ

2025年03月02日

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★　Tear’s Letter
★　職場における性暴力を訴える困難さ
★　2025年3月2日　No.622
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

パートナーが性被害を経験した男性の語り場「寅さんのなみだ」。
次回開催が決定しました。
同じ境遇の男性だからこそ、安心して話せる場があります。
ぜひ遊びに来てください。

【3/21:東京＆オンライン】
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それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.622 Topics】
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┃★１．Tear’s NEWS
┃★２．Tear’s ZOOM UP
┃　　　職場における性暴力を訴える困難さ
┃★３．編集後記
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★１．Tear’s NEWS
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先月1か月の性暴力の動向を、サクッとお届け！

☆調査・統計

＊警察庁が公開した「犯罪統計」では、2024年の不同意性交等の
認知件数は3,936件と、前年の1.45倍にのぼりました。
https://tinyurl.com/28k9wn3s

＊日本芸能従事者協会が俳優等に実施した調査で、4人に1人が
｢性的関係の強要｣や｢ホテルや自室への呼び出し｣等を経験して
いることが、明らかになりました。
https://president.jp/articles/-/91245

＊日本性教育協会が青少年に実施した調査では、高校生男子の
キス経験は、1974年に調査を実施して以来、過去最低、性交経験は
18年前の約半分でした。
https://tinyurl.com/yntnbe5d

＊新宿歌舞伎町の「トー横」に設置された、青少年・若者向け
総合相談施設「きみまも＠歌舞伎町」の登録者が、半年間で
427人にのぼりました。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/383831

☆スポーツ界における性暴力

＊プロ野球試合観戦契約約款」が改正され、性的部位を強調した
写真や動画の撮影が、禁止されました。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2409/04/news129.html

＊パリ五輪のバレーボールや卓球等で採用された「盗撮防止
ユニホーム」が、商品化されました。
https://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/20250214-OYT1T50111/

＊高校生への性加害で、バトントワリングの指導者が、逮捕
されました。性被害を受けた子どもは、1人で練習を再開しました。
https://www.asahi.com/articles/AST2K2G90T2KPLZB008M.html

＊テニスの試合に、選手へのストーカー行為を行う者が現れ、
試合が中断しました。テニス協会は、加害者を出入り禁止に
しました。
https://news.tennis365.net/news/today/202502/151530.html

＊サッカー女子ワールドカップ優勝チームの選手への性暴力が
問われた裁判で、サッカー連盟の会長に、賠償命令が出ました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250221/k10014728851000.html

☆親から子どもへの性暴力

＊父親から子どもへの性犯罪が問われている裁判では、
第三者の介入が、事件発覚のきっかけになりました。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tuy/1741747

＊養父から子どもへの性犯罪が問われた裁判で、警察による
不適切な取り調べや、養父による隠ぺい工作が、明らかに
なりました。
https://tinyurl.com/y2e66pz4

＊子への性犯罪で父親が逮捕された世帯では、母親の
育児困難や、弟妹の不登校等、様々な課題が残されました。
https://tinyurl.com/3xtpxh4y

☆パートナー間の性暴力

＊ハンガリーで、日本人女性への殺人容疑で、元夫が逮捕されました。
地元警察は「DV相談に対応しなかった」として、職員を処分しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250213/k10014720631000.html

＊男性のDV相談が増加する中、支援機関の不足が課題となっています。
https://tinyurl.com/2xehfhjz

☆職場における性暴力

＊タレントによる性加害を機に、退職の背景にあったセクハラを
SNS上で告白する「#私が退職した本当の理由」が拡大しています。
https://encount.press/archives/749288/

＊ペットショップ経営者から従業員への性犯罪が問われた裁判で、
有罪判決が出ました。
https://tinyurl.com/4b7yvmzn

★２．Tear’s ZOOM UP
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Tear’s NEWSの中から、しあわせなみだが特に注目した
ポイントを、徹底解説！

☆職場における性暴力を訴える困難さ

Tear’s NEWSでは、職場における性暴力を取り上げたよ。
ペットショップ経営者による性犯罪事件については、
理事中野宏美のコメントも掲載されたよ（※1）。

それにしてもどうして、職場における性暴力って、訴えるのが
困難なんだろう。

まず、「これは性暴力なのだろうか」と、被害者が混乱する
状態があるよ。職場の人は、毎日一定の時間、顔を合わせる間柄に
なるよね。だから「仕事の関係」ではあるけど、持っている私物
から趣味がわかったり、時間給や有休のとり方で、仕事以外の
生活の状況を推測できる場面も、出てくるんだ。だから性関係を
強要された時、「多少なりともプライベートを知っている関係」
であるがゆえに、「無下に断ったら相手に失礼かも」「そこまで
悪い人ではないかも」という発想が生まれ、「これは性暴力で
ある」と認識することを、難しくするよ。

2つ目は、性暴力が起きているのが「職場」であり、「生計を維持
する場」であることが、挙げられるよ。特に加害者が自分の上司や
経営者である場合、性被害を訴えることで、異動や解雇のリスクが
つきまとうよね。加害者が処分を受けたとしても、処分の理由が
公になれば、被害者が特定される可能性も、危惧されるんだ。
特に、子どもや親を養う立場にあれば、離職は「一家全員が路頭に
迷う」ことにもつながるよね。だから、「働くこと」を優先して、
性被害に耐え続けたり、訴えることを諦めて、転職を決断する人も
いるよ。

それに、相談先も限られるよ。2022年から、中小企業を含めた
すべての事業者で、ハラスメント対策が義務化されたよ（※2）。
だけど、小さい企業だと、「加害者がセクハラ相談担当者」なんて
こともあるよね。相談に基づく対応や、加害者ならびに被害者への
処遇、再発防止策等は、各企業に任されているから、「相談しても
何も変わらない」「相談することによる不利益の方が大きい」と
考える人も、少なくないんだ。

退職の背景にあったセクハラを、SNS上で告白する「#私が退職した
本当の理由」の拡大も、職場における性暴力を訴える困難さを、
反映しているよね。
「女性が活躍できる職場」を謡いながら、性暴力の対策が進んで
いない企業って、ホント、問題だよね！

※1 2/26付「読売新聞」『女性従業員6人に性的暴行、
元ペットショップ経営者に懲役30年「過去に類を見ないほどの
特異の悪質性」』
https://tinyurl.com/3cpy5nz3
※2 厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」
https://tinyurl.com/mrxzfe3s

★３．編集後記
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3月8日は、国連が定める「国際女性デー」です。女性に対する暴力
防止を含めた、女性の自由と平等に向けたメッセージが、数多く
発信されます。街角では、シンボルであるミモザも、目にします。
あらゆる人々が暴力に遭う可能性を有している中でも、女性や
女の子は、社会的に低い地位に置かれがちであることから、
被害のリスクが一層高いことが、明らかにされています。誰もが
安全安心に暮らせる社会への想いを、新たにしたいですね。

↓2025年の国際女性デーの取り組みについては、
国連ウィメン日本協会ウェブサイトをご覧ください
https://www.unwomen-nc.jp/?p=5031

☆最後までお読みいただきありがとうございました。
　「Tear’s Letter」は毎月第一・第三日曜配信です。
　次号もお楽しみに!

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