【Tear’s Letter】緊急避妊薬へのアクセス改善が必要な3つの理由｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】緊急避妊薬へのアクセス改善が必要な3つの理由

2020年08月02日

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★　Tear’s Letter
★　緊急避妊薬へのアクセス改善が必要な3つの理由
★　2020年8月2日　No.459
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

障がい児者への性暴力を取り上げた、7/27共同通信配信記事が、
「佐賀新聞」「山陰新聞」「福井新聞」「河北新報」等に掲載
されました。障がい者施設で起きた性暴力事件を受け、法制度
の必要性をお話しています。ぜひご覧ください。

↓記事はこちらです（写真をクリックすると拡大します）
https://blog.canpan.info/shiawasenamida/archive/1347

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.459 Topics】
┃★１．緊急避妊薬へのアクセス改善が必要な3つの理由　　
┃★２．編集後記
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★１．緊急避妊薬へのアクセス改善が必要な3つの理由
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しあわせなみだは「 #緊急避妊薬を薬局で緊急避妊薬の薬局
での入手を実現する市民プロジェクト」要望に賛同しています。
7/21には厚生労働省に、要望書を提出しました。

↓プロジェクトウェブサイトはこちらです
https://kinkyuhinin.jp/
↓要望書提出の様子は7/21付「NHK政治マガジン」を
ご覧ください
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/42224.html

緊急避妊薬は、性交後72時間以内に服薬することで、妊娠を
高確率で避けられる薬です。
なぜ今、緊急避妊薬を薬局で購入できる必要があるのでしょうか。
性暴力撲滅の立場から、3つの視点で解説します。

☆１）性暴力に遭っても警察に行かれない
警察庁は、性暴力に遭った方へ、緊急避妊等に要する経費（初診料、
診断書料、性感染症等の検査費用、人工妊娠中絶費用等を含む）に
対する公費負担制度を運用しています（※1）。
ただこれは、性暴力を警察に相談した場合に限られます。
内閣府の調査では、無理やりに性交等された後、警察に相談した
方は、わずか3.7％です（※2）。
ほとんどの人が「性暴力に遭っても警察に行かれない」事実を
踏まえる必要があります。

☆２）性暴力に遭っても病院に行かれない
現在日本では、緊急避妊薬の入手には病院を受診し、処方箋を
受け取ることが必要です。
しかし、先の内閣府の調査では、無理やりに性交等された後、
医療関係者（医師、看護師など）に相談した方は、わずか1.8％、
各都道府県に設置されている、性暴力被害者ワンストップ支援
センターに相談した方は、0.6％にすぎません（※2）。
ほとんどの人が「性暴力に遭っても病院に行かれない」事実を
踏まえる必要があります。

☆３）性暴力に遭っても保険証を使えない
性暴力に遭ったことを、たとえ警察や病院に相談できたとしても、
保険証の使用が困難な方がいます。先の内閣府の調査では、
性暴力の加害者を「まったく知らない人」と回答したのは11.6％、
他は顔見知りでした（※2）。特に加害者が「配偶者」「兄弟姉妹」
「親」等である場合、加害者が、被害者が保険証を使用することを
拒否したり、被害者に保険証を渡さないことがあります。
また、親や家族の扶養で保険に加入している場合、「性暴力に
遭ったことを知られたくない」と、被害者自身が保険証の使用に
抵抗することがあります。
「性暴力に遭っても保険証を使えない人がいる」事実を
踏まえる必要があります。

緊急避妊薬を薬局で購入できるよう、アクセスを改善することで、
性暴力に「予期せぬ妊娠」が加わるリスクを軽減できます。
緊急避妊薬だけでは性感染症を防ぐ効果はないことや、
正しい避妊の知識を普及させていくこと、そして、根底にある
「性暴力を誰にも相談できない」現状を変えていくことを含めて、
声を届けていく必要がありますね。

※1 警察庁『令和元年度犯罪被害者白書』
「給付金の支給に係る制度の充実等」
https://bit.ly/3hWWe6N
※2 内閣府『男女間における暴力に関する調査（平成29年度調査）』
「無理やりに性交等された被害経験」
https://bit.ly/3k5uZZF

★２．編集後記
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現在法務省では、刑法性犯罪見直しの必要性を検討する
「性犯罪に関する刑事法検討会」が開催されています。
7/27、見直しに向けた論点が公開されました。残念ながら、
障がいに関する文言は、盛り込まれていません。
「2．暴行・脅迫や心神喪失・抗拒不能の要件の在り方」に
「障がい」の概念を盛り込む、もしくは「３．地位関係性を
利用した犯罪類型の在り方」の中で、「障がいを知りうる立場」を
利用した性犯罪が取り上げられるよう、働きかけてまいります。

↓「性犯罪に関する刑事法検討会」サイトはこちらです
http://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00020.html
↓論点はこちら（PDFファイルです）です
http://www.moj.go.jp/content/001325146.pdf

来週は連休、そして再来週はお盆期間のため、「Tear’s Letter」
はお休み、次回は8/23です。新型コロナウイルスの感染拡大が
心配ですね。皆様元気でお過ごしください。

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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