【Tear’s Letter】終戦記念日に「戦時性暴力」を考える｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】終戦記念日に「戦時性暴力」を考える

2021年08月15日

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★　Tear’s Letter
★　終戦記念日に「戦時性暴力」を考える
★　2021年8月15日　No.502
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

九州北部では記録的大雨が続いています。心よりお見舞い
申し上げます。
災害時には、性暴力が起こりやすい環境が生まれ、潜在化
しやすくなる可能性が、指摘されています。しあわせなみだ
では、災害時の性暴力に関する情報を紹介しています。
ぜひご覧ください。

↓「災害時の性暴力」詳細はこちらです
http://shiawasenamida.org/m03_07

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.502 Topics】
┃★１．終戦記念日に「戦時性暴力」を考える
┃★２．編集後記
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★１．終戦記念日に「戦時性暴力」を考える
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今日8/15は終戦記念日です。戦争下では、性暴力が、相手を制圧
する「手段」として正当化されます。2018年のノーベル平和賞が、
紛争下で起きている性暴力と闘う、デニ・ムクウェゲさんと、
ナディア・ムラドさんに送られ、今もなお、暴力がなくならない
現状を、世界中に知らしめる機会となりました。
そこで今回のメールニュースでは、「戦時性暴力」を考えます。

☆１）「戦時性暴力」とは

国際社会における重大な犯罪を、訴追・処罰することで、犯罪の
発生を防止し、国際の平和と安全の維持に貢献することを目的に
設立された「国際刑事裁判所」は、「人道に対する犯罪」として
「戦時性暴力」を挙げ、「強姦、性的な奴隷、強制売春、
強いられた妊娠状態の継続、強制断種その他あらゆる形態の
性的暴力であってこれらと同等の重大性を有するもの」と定義
しています（※1）。

☆２）なぜ戦時に性暴力が起こるのか

戦時性暴力には、3つの理由があるとされています（※2）。
1つ目は「勝者に対する褒美」です。「他者に対して暴力を
用いたい」という、人としての「根源的願い」をかなえる
ことで、性暴力が「国家を景気づける道具」となります。
2つ目は「敗者に対する懲罰」です。「拷問の方法」として、
また「組織的な大量レイプ」によって、敗者に大きな屈辱を
与えます。
そして3つ目は「快楽・娯楽」です。戦争などの非常時には、
平時からある脆弱性が露呈します。その1つが、ジェンダー
です。暴力が正当化される戦時下では、「男性が潜在的に持つ、
女性に対する優越感」を満たす手段として、性暴力が
起こります。

☆３）なぜ戦時の性暴力が正当化されるのか

日本でも批准が検討されている、国連「ジェノサイド条約」
では、ジェノサイド（民族浄化）の1つに「集団内の出生を
妨げることを意図する措置を課すこと」を挙げています（※3）。
性暴力は、戦時下における、極めて有効な戦略です。このため、
国家が主導し、性暴力を実行できる制度的体制を構築します。

今日は、戦争のない平和な世界に、思いをはせる1日にしたいです。

※1 外務省「国際刑事裁判所に関するローマ規程」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty166_1.html
※2 柴田修子「戦時性暴力の被害者から変革の主体へー中米
グアテマラのおける民衆法廷の取組みー」『立命館言語文化研究』
23巻2号
https://tinyurl.com/4mtuspry
柴田修子「戦時性暴力とどう向き合うかーグアテマラ民衆法廷の
取り組みー」『日本比較政治学会年報』13巻（2011）
https://tinyurl.com/vw5vahh6
※3 ワールドビジョン「ジェノサイドとは？条約に基づく意味と
実際の事例を知ろう」
https://www.worldvision.jp/children/crisis_08.html

★２．編集後記
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「見えづらい暴力を可視化する事業」第2回『男性から見える
暴力の現状」。8/10で配信終了、おかげさまで158名の方に
視聴申込をいただきました。現在は第3回『「正しい」と
思い込まされる性暴力』の視聴申込を受付中です。ぜひ
ご覧ください！

『「正しい」と思い込まされる性暴力』
↓詳細ならびに視聴のお申し込みはこちら
https://blog.canpan.info/shiawasenamida/archive/1439

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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