【Tear’s Letter】二学期開始、「学校内での性暴力」を考える｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】二学期開始、「学校内での性暴力」を考える

2021年08月22日

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★　Tear’s Letter
★　二学期開始、「学校内での性暴力」を考える
★　2021年8月22日　No.503
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

理事長中野のコメントが、本日8/22付「読売新聞」に掲載
されました。障がいのある子どもが通う放課後デイサービス等に
おける、職員によるわいせつについて、読売新聞が全国調査を実施。
結果を踏まえ、運営者は事件を隠ぺいしないこと、そして自治体が
実態を明らかにしていく重要性について、お話しています。
ぜひご覧ください。

【学童保育・放課後デイでわいせつ、５年で職員４４人処分
…犯歴隠して再び犯行も】
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210821-OYT1T50304/
【学童経営者　わいせつ７０回…本社全国調査】
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210822-OYT1T50040/
↑中野のコメントが掲載された関連記事はこちら、
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それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.503 Topics】
┃★１．二学期開始、「学校内での性暴力」を考える
┃★２．編集後記
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★１．二学期開始、「学校内での性暴力」を考える
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8月も後半、子どもたちは二学期が始まります。
そこで今回のメールニュースでは、学校内での性暴力、
特に、教員から児童・生徒への性暴力について、考えます。

☆１．学校内での性暴力とは

学校内での性暴力は、「加害者」が大人・子どもの場合、
そして「被害者」が大人・子どもの場合があります（※1）。

１）加害者が大人・被害者が子ども
教職員や部活動のコーチ、教育実習生等から、児童生徒への、
地位関係性に乗じた性暴力が起こります。大人は「2人だけの秘密」
「誰かに話したら大変なことになる」等、言葉巧みに子どもを操り、
場合によっては恋愛と勘違いさせることで、暴力関係を継続します。

２）加害者が大人・被害者が大人
教職員同士におけるセクハラやストーカー等の性暴力、または教員
から教育実習生への、地位関係性に乗じた性暴力等が起こります。

３）加害者が子ども・被害者が大人
児童生徒から教職員等への性暴力も、見逃されてはならない状態に
あります。「教員が性的画像を閲覧できる状態にして、反応を
楽しむ」「教職員の性的部位を強調した画像をSNSに投稿する」等、
様々な方法があります。

４）加害者が子ども・被害者が子ども
子ども同士のいじめの中でも「性的いじめ」は、心身を深く
傷つけるものです。引きこもりや自傷、自死の背景に、
性暴力がある可能性は、様々な専門家が指摘しています。

今回のメールニュースでは、１）の中でも特に、
「教員から児童・生徒」について、考えます。

☆２．なぜ学校内で性暴力が起こるのか

１）距離の近さが疑われない
特に子どもの年齢が低い場合、教員との距離が近くても、
疑われることはなく、むしろ「子どもから好かれている」と、
高評価につながることもあります。

２）死角が多い
学校には、体育館や倉庫等、広大な敷地の中に、複数の建物が
あり、どこに誰がいるか、正確な把握は困難です。また理科室や
美術室、音楽室等、教科によっては、教員自身が管理することの
できる個室があります。

３）被害が顕在化しづらい
子どもは性暴力に遭っても、年齢や知識の不足から、「それが
性暴力である」と気づかないことがあります。また、性暴力で
あることが理解できても、「誰かに話していいことなのか」
「どうやって話せばいいか」「話したらどうなるか」という
ことがわからず、自分だけで我慢しがちです。
教員は、こうした子どもの状況につけ込み、加害に及びます。

☆３．学校に求められる取り組み

１）採用時のスクリーニング
5月末、「わいせつ教員防止法」（※2）で、わいせつ行為により
教員免許が失効した人のデータベースが、整備されることに
なりました。私立学校であれば、運営法人の方針により、雇用
契約時に、子どもと性的接触を持たないことや、恋愛関係に
ならない等を、約束する書面を取り交わすことも、可能です。

２）採用した教職員への研修
現在の教員養成課程では、性に関する知識を十分に学ぶことは、
困難です。教育委員会や学校が、研修の場を提供することで、
組織として性暴力を許さない姿勢を伝えることも、重要です。

３）性暴力が起きた時の対応を、予め決めておく
子どもへの適切な聞き取りに基づく保護やケア、迅速な通報、
子どもや保護者への情報の公開等を、リスクマネジメントの
一環として明確にしておくことで、子どもの安全安心を守る責任を
果たしていくことが、期待されます。

※1 大人が加害者である場合についてはこちらをご覧ください。
「わいせつ行為等に係る懲戒処分等の状況（教育職員）
（令和元年度）」
https://tinyurl.com/m6t6cb6v
※2「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律の
公布について（通知）」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoin/mext_01584.html

★２．編集後記
───────────────────────

アフガニスタンで、政権が崩壊し、イスラム勢力タリバンが、
権力を掌握しました。2001年に政権を担った時には、
イスラム教を厳格に解釈することで、女性の権利を著しく
制限しました。今回も、女性アナウンサーの雇用や、女性
アスリートのパラリンピックへの出場が、危ぶまれています。
武力ではなく、人と人とのつながりで、よりよい社会を実現
していく方法を、考えていきたいです。

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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