【Tear’s Letter】服装は性暴力に遭う上で関係があるのか｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】服装は性暴力に遭う上で関係があるのか

2023年08月20日

☆このメールは「しあわせなみだ」のメールニュース配信を
希望された方、SHE（Sexual Health Education）検定で
メールニュースにご登録いただいた方に配信しています。
不要の方はお手数ですが下記URLから
配信停止のお手続きをお願いいたします。
https://mail.os7.biz/del/8nJq

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★　Tear’s Letter
★　服装は性暴力に遭う上で関係があるのか
★　2023年8月20日　No.585
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こんにちは！しあわせなみだです。

しあわせなみだが運営する「SHE（Sexual Health Education）
検定」に関するお詫びとお願いです。
2022年5月1日から2023年8月14日までの期間に、検定を実施された
方に対して、終了証が発行できておらず、メールニュースの登録が
できていないことがわかりました。原因は、サーバー移行に伴う
システム変更を行っていなかったためです。
この期間に検定を実施し、「終了証をメールで受け取れていない」
「メールニュースが配信されていない」という方は、お手数ですが
しあわせなみだまでご連絡ください。
今後はこのような事態が発生しないよう、確認を徹底して
まいります。どうぞよろしくお願いいたします。

↓SHE検定はこちら
http://she.shiawasenamida.org/
↓ご連絡はこちらからお願いいたします
https://tinyurl.com/2p93mjr4

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.585 Topics】
┃★１．服装は性暴力に遭う上で関係があるのか
┃★２．編集後記
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★１．服装は性暴力に遭う上で関係があるのか
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大阪で開催されたフェスに出演したDJが、観客からの性被害を
告白しました。主催者側は、被害者のサポート、ならびに
加害者への法的措置も検討していることを、明らかにしました。

↓主催者側の発表はこちらです
https://japan.tryhard.me/2023/08/16/music-circus230814/

一方で、被害者に対し、「自分から揉まれに行った」「露出の
多い服装をしていれば、被害に遭うのも仕方ない」といった、
被害者を責める風潮や、被害者の過去の言動を取り上げる主張も、
見られました。

そこで今回のメールニュースでは、理事千谷が大学で実施した
講義「服装は性暴力に遭う上で関係があるのか」の内容から、
今回の事件を考えます。

☆１）服装は加害者が「問題解決能力」を判断する一要因

性犯罪の加害者が、その被害者を対象とした主な理由は「警察に
届けないだろうと思った」そして「おとなしそう、抵抗されない
と思った」です（※1）。つまり加害者は、「抵抗する」「被害を
警察に訴える」といった、「問題解決能力」を見極めて、犯行に
及びます。
能力を判断する一つの要因が「服装」です。例えば、制服で通学
している時は、何度もちかんに遭っていた方が、卒業して制服を
着用しなくなった途端、ちかんに遭わなくなった、という話は、
珍しくありません。加害者は制服から「同じ車両にいる同級生に
被害を知られたくないから、騒がないだろう」「学校に遅れるから、
警察には訴えないだろう」といったことを判断して、行為に
及びます。
被害者は「通学」「通勤」「イベント」等、様々な目的に「最も
ふさわしい」と考える服装をしています。加害者は、服装から
「加害のしやすさ」を見極め、犯行に及んでいます。

☆２）加害者は「関係性」につけ込む

内閣府の調査では、無理やりに性交等をされたことがある人のうち、
加害者が全く知らない人であったのは12.0％でした（※2）。
加害者は、関係性を利用し、被害者が逆らえないよう準備をした
上で、加害に及びます。
今回の事件のような、著名人への加害の場合、加害者は被害者の
顔を覚えており、当日のスケジュールやステージでの立ち位置、
パフォーマンスの内容等を、把握しています。ステージ上で
被害に遭っても、演奏を中断するのは難しいことも、理解して
います。
一方で被害者は、加害者のことを知りません。たとえ相手の顔を
覚えていても、それを特定し、訴えることは、非常に困難です。
被害者はパフォーマンスをするために人前に出ているのであって、
被害に遭うために行動しているわけではありません。

☆３）「支配欲」を満たす「認知のゆがみ」

性犯罪の目的は、相手を性的に支配し、コントロールすることです。
自らの欲求のみを追求し、被害者の想いを想像することは、一切
ありません。背景には「自分は人とは違う」「経験値をあげていく」
といった過剰なエリート意識や「どうせ経験してるだろう」
「向こうが誘ってきた」といった、自らの行為を正当化する思考が
あります。これは「認知のゆがみ」と呼ばれています。
「認知のゆがみ」は、誰もが持っています。例えば、職場に
遅刻をした時「家族にトラブルがあった」と主張したり、子どもが
宿題をしていない時「ペットの世話をしていた」と言い訳する
ことがあります。やるべきことを「しなくていい」と思い込んだり、
問題を「大したことではない」と偏った判断をすることで、
「それでも自分は正しい」という認識を深めていきます。
そのため、今回の事件を場所や被害者の服装に原因があると
するのは、性犯罪を軽視しており、被害者に責任を問うことは
「認知のゆがみ」です。加害者の行動に賛同し、後押しすること
です。被害者の服装にかかわらず、許可なく他人の体を触ることは
ゆるされないことです。

しあわせなみだでは、性犯罪が起きた時、他の犯罪同様「加害者に
責任がある」という、当たり前のことが当たり前になるよう、
講演や情報発信などを、積極的に行ってまいります。

※1 内山絢子「性犯罪被害者の被害実態と加害者の社会的背景」
『警察時報』No.11、2000年
※2 「男女間における暴力に関する調査（令和2年度調査）」
複数回被害を経験している方もいるため、回答の合計は116.2％
https://tinyurl.com/2su5v7vn

★２．編集後記
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しあわせなみだのイベントにご登壇いただき、「ちかんに遭った
友だちを励ますLINEスタンプ」のデザインにお力をいただいた、
一般社団法人痴漢抑止活動センターが、「痴漢抑止バッジデザイン
コンテスト」を実施中です。デザインを学ぶ学生から、誰もが
抵抗なく身につけることができ、かつ、加害者が痴漢行為を自制
したくなるデザインを、募集しています。関心のある方、ぜひ
アクセスしてみてください！

↓「痴漢抑止バッジデザインコンテスト」詳細はこちらです
https://scb.jpn.org/contest/2023/

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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