「不登校の対応が変わった?」
いつもメールを読んでいただき嬉しく思います。
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今回は「不登校への対応の変化」について
お伝えしていきます。
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以前のメールで
教育機会確保法が施行され学校復帰前提ではなく
学校以外の選択肢を提供することを目的とするようになり
不登校の方針が大きく変わったと書きました。
この法律の重要な点は
■休んでもよい
■学校以外の場の重要性
というところ。
確かにいじめで苦しんでいる子には
「休んでもいい」と言ってあげる必要があります。
無理に登校させてはいけません。
いじめ以外でも人間関係やネットトラブル
勉強の不安など一時的に不安定になっているときは
「無理しなくていい」と言ってあげることは必要です。
しかし、その後の選択肢が
【なぜ「学校以外の場」なのかということ】
なぜ一時的に不安定になって回復したら
・学校以外なのか。
・なぜすぐに学校を諦めるのか。
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法律を作った方々に言いたい
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■一度行けなくなったら
もう学校は無理だと勝手に思っていませんか?
■学校に行けなくなっている子のほとんどが
いじめられていて辛い状態だと思っていませんか?
確かにいじめのニュースは多いです。
でも文部科学省のデータを見てみてください。
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■文科省 不登校の理由について
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○ 不登校の主な継続理由は、以下のとおり。
■無気力でなんとなく学校へ行かなかったため(43.6%)
■身体の調子が悪いと感じたり
ぼんやりとした不安があったため(42.9%)
■いやがらせやいじめをする生徒の存在や
友人との人間関係のため(40.6%)
■朝起きられないなど
生活リズムが乱れていたため(33.5%)
■勉強についていけなかったため(26.9%)
■学校に行かないことを悪く思わないため(25.1%)
確かにいじめの問題も少なくありません。でも
【1位と2位は何となく
ぼんやりとした不安があったため】
■こちらは回復したら学校に戻れるようにしてあげた方が
いいと思うのです。
無料オリエンテーションでの相談では
このようにおっしゃる方も少なくありません。
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「半年くらい休んでしまって
学校に行きたいけど自分でもどうしていいかわからない」
子どもはそう言っているんです。
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このように
【子ども自身ももう、どうしていいかわからいのです】
学校に行きたいけど行けなくて
どうしていい分からなくなっている子は
学校に戻してあげたい。
でも学校側は、無理しなくていいと言うし
保健室でも別室でも
来れるときに好きなときに来たらいいと言うし
今はいろいろな選択肢があるからと言います。
【でも違うのです】
その子は、学校に行こうとすると不安になるのです。
おなかが痛くなるのです。
当然です。長い間学校を休んでいるのですから。
それは学校にしっかりと朝から登校して
毎日学校に行けるようにならないと直らないのです。
中途半端に行くと余計に怖くなるのです。
ちゃんと行けるようにするためには
学校に行く習慣化が必要です。
このお話は昨日話しましたよね。
「インキュベートの法則」と「モニタリング」です。
ですから、しっかりとサポートして継続して
登校が習慣化するまで徹底的に
支えてあげないといけないのです。
1日頑張って行っても次の日に休んだら
また次から行きにくくなります。
頑張ろうという気持ちはあっても
サポートが足りないと気持ちだけでは
どうにもならないときもあります。
勉強もわからないところが出ます。
「また休んだの?」と言われると思ったら
行きたくても行けなくなってしまうのです。
【1日頑張って行っただけではダメなのです】
でも学校側は
「辛そうなら無理しなくていいから
来れる日だけでいいからね。」と言います。
それでは習慣化ができずに
常に登校するときはストレスフルな状態になるので
続かないのです。
エンカレッジの支援では再登校前に
カウンセラーが学校にあいさつにいき
「しばらくはきついけど
朝から毎日行けるようになるようにするには
そこを乗り越えないといけない。
だから少し辛そうでも、
青白い顔をしていても
『無理しなくていいから保健室に行こう』
などの声掛けはできるだけ控えてほしいです」
とお願いします。
以前は、不登校専門のカウンセラーさんが言うならと
了解していただける学校も多かったですが最近は
「いや、そんな青い顔をしていたら声をかけさせてもらいます。担任としてこの子を守ります。」
と強い口調で拒否されることも増えてきました。
法律でもそのような対応になってきているので
当然と言えば当然かもしれません。
しかし、本人が頑張ろうとしているのに
「辛そうだから保健室に行こう」
「明日は休んでもいいんだよ」
と言われたら子どもも休みたくなります。
休むと習慣化ができないのでいつまでも辛いままです。
それでは頑張ろうと思っていても頑張れません。
子どもも久しぶりに登校したら
そりゃ青い顔にもなります。
【朝ごはんなんてほとんどの子が食べられません】
何カ月も学校を休んでいた子が登校するのに
普通にできるほうがおかしいのですから。
学校に行きたいとの思いで
必死に壁を乗り越えようとしているのに
そんな風に囁かれたら折れてしまいます。
【先生が保健室に行ってもいいんだよ言ってくれたから】
【次の日も休んでいいからねと言ってくれたから】
保健室に行って翌日も休んだら
次の日はまた行きにくくなります。
↓
学校に行こうとするとお腹が痛くなりまた休みます。
↓
(学校側)
やっぱり辛かったんだから休んでよかった。
無理はいけない。
↓
(学校側)
学校に無理に来る必要はない。
今は選択肢もたくさんある。
↓
(学校側)
「やっぱりまだエネルギーが不足していたんだから
ゆっくりエネルギーがたまるまで待ちましょう。
温かく見守りましょう」
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本当は行きたいのに、、
行けるはずなのに、、
習慣化ができればだんだん楽になっていくはずなのに、、
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■悲しすぎる
本当は学校に行きたいのに
どうしていいかわからなくなってしまうメカニズムが
ここにあるのです。
確かに久しぶりに学校に行くのに怖さや不安はあります。
それは大人でも同じだと思いませんか?
1ヵ月以上理由もなく休み
職場復帰するときの気持ちを想像したら
怖いのは当たり前ですから。
でも学校側は
「中学校にも申し送りはしておきますので。」
「教育センターと連携していますので
そこで3年後に学校復帰できた子もいるみたいな話ですよ。」
と長期的に考えること勧めます。
・どうしていいかわからないだけなのに、、
・しっかりサポートしてあげられていないだけなのに、、
■本当に残念で仕方がない
だからこそ、その部分も含めて
しっかりサポートして継続登校ができるように
復学支援というシステムズアプローチを構築したのです。
学校側の立場もありますし
学校側はそのような対応になるのもわかります。
学校側を非難するつもりもありません。
学校側は学校側で子どもたちを守りたい気持ちなので。
ただ
以前のメールに引きこもりのデータを出しましたが
成人してから引きこもった場合は復帰が本当に大変です。
少しでも早く復帰させてあげるほうが楽なのです。
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■だからこそ、まだ間に合う今だからこそ
■積極的なアプローチで復学を目指してほしいのです。
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私はゆとり教育が見直されたように
今回も5年後、10年後に
学校以外の選択肢を重視する対策が
見直されるのではないかと思っています。
学校復帰で辛いのは最初の1週間。習慣化は3週間。
そこを全力でサポートすれば
どんどん楽になっていきます。
子どもも朝ごはんも食べられるようになります。
顔色もよくなります。
そして、学校に行けてよかったと実感できます。
親も本当は学校に行ってほしいと思っています。
子ども達も本当はそう望んでいます。
【だったら学校に行けるようにしてあげましょうよ!】
【子どもが外出して】
同級生に会うたびにコソコソ隠れたり
毎日朝からカーテンを閉めたりする姿は
もう終わりにさせてあげましょう。
【お母さんも】
他の子のランドセル姿や制服姿を見るたびに
胸が締め付けられる思いになる生活は
もう終わりにしましょう。
【お父さんも】
仕事中に子どものことを考えて
集中できない状況は終わりにしましょう。
■学校復帰に向け、子どもの願いに、親の願いに向けて
一歩踏み出しましょう!
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次回は
「家族だけのサポートで学校に行けるようになりますか?」
という質問にお答えしていきます。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。
また明日のメールでお会いしましょう。
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