今日だけ 日々の瞑想 7月6日 「ごめんなさい」
ベーシックテキスト P.62
「ごめんなさい」という言葉は、私たちにとって無縁のものではないはずだ。ましてや、アディクションのまっただ中にいたときには、何度その言葉を繰り返したことだろう。そのときには本当に申し訳なく思っていたのだが、さすがに、口先だけのお詫びを聞きあきた相手から、「きみは、人に対して本当に申し訳ないことをやっているんだ。こんな最低の人間は見たことがない......」という返事が返ってきたときには心底びっくりした。そのとき初めて、自分が傷つけた相手、特に以前にも同じ傷つけ方をした相手には、「ごめんなさい」という言葉など、何の意味もなさないことに気づいたのだ。
そこで私たちは、「ごめんなさい」ではなく、埋め合わせが必要なのだと考えた。だが、ステップのなかで実際に取り組む行動は、私たちが考えていた埋め合わせとは違うものだった。埋め合わせとは、昔の態度を変えることであり、そして何をおいても当時の状況を正すことだ。もし金を盗んだのなら、「ごめんなさい。もうクリーンになったのですから、二度といたしません」ではすんだことにはならない。盗んだ金を相手に返す。もし家族に暴力をふるい、あるいは家庭を顧みなかったのだとしたら、ただお詫びを言うだけでなく、家族を重んじることから始める。
自分の行動に対する埋め合わせ、あるいは、自分がほかの人や自分自身を傷つけたことに対する埋め合わせこそ、ステップに取り組むそもそもの目的だ。
だから、ただ「ごめんなさい」ではなく、自分の行動に責任を取らなければならないのだ。
今日だけ:私は、自分自身と自分の回復についての責任を引き受けていこう。今日、私は、自分が申し訳ないと思うことについて、埋め合わせをするつもりだ。
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