今日だけ 日々の瞑想 7月11日 励まし
ベーシックテキスト P.157
赤ん坊が歩き始めたときの光景を見たことがあるだろう。その子が立っていられるよう、母親がしっかりと支えている。父親はそのすぐ前に座って、手を広げ、幼いわが子を激励する。その顔には深い愛情が満ちている。赤ん坊は父親のほうによちよちと数歩近づく。上のきょうだいたちがしきりに声援を送る。でもその子は尻もちをつく。すると母親がヨシヨシとあやしながら子どもを立たせ、もう一度やらせる。すると次はもう少し先まで歩くことができる。そして目の前にいる父親の腕に倒れこみ、父親はその子をしっかりと抱きしめる。
私たちも初めてNAのミーティングにたどり着いたころ、この赤ん坊とまるで同じだった。アディクションにやられ、不安と疑いのなかで生きることが当たり前になっていた私たちには、立っているための支えが必要だった。子どもがおとなへの道へと歩み始めるように、私たちもまた、回復に向けて、たどたどしい最初の一歩を踏み出した。私たちがこの新たな生き方を学べるのは、先を行く仲間たちが、彼らにとって効果があったことと、効果がなかったことを、私たちに教えてくれ、励まし、そしてなぐさめてくれるからだ。道からはずれそうになったときには、スポンサーがそばにいて、私たちが正しい方向に戻れるよう後押ししてくれる。
回復のなかでは、これ以上一歩も前へ進めない、と思うようなことが何度もある。赤ん坊が歩き始めたときのように、私たちもまた、よろけたり、倒れたりすることがある。だが私たちのハイヤーパワーは、いつも私たちの前で手を広げて待っていてくれる。そして上の子どもたちがしきりに声援を送っていたように、私たちが回復のなかで充実した生き方に向けて足を踏み出すとき、NAの仲間たちがいつも応援してくれるのだ。
今日だけ:私は、仲間からの励ましを求めてみよう。そして私の力を必要としているかもしれない仲間を励ましていこう。
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