今日だけ 日々の瞑想 4月29日 もし……だったら
ベーシックテキスト P.149
アディクションのまっただ中にいたころ、多くの私たちにとっての現実は、これからどうなるのだろうという行く末についての不安だった。逮捕されたら、仕事を失ったら、パートナーが亡くなったら、一文なしになったら…と、不安は尽きなかった。将来どうなるかと思うと、何時間も、ときには何日にもわたって悩み続けたことも珍しくはなかった。実際には何も起こっていないのに、頭のなかでシナリオを書き上げ、頭のなかでいつまでもだれかと話し続け、そして「もし……だったら」という自分の将来の見取り図まで描いて、失望に次ぐ失望のなかに自分を追い込んだ。
ミーティングで仲間の話に耳を傾けるうちに、「もし…だったら」ではなく、目の前の時間を生きれば、自分で勝手に悲観的な予測をたて、そのとおりに進もうなどと思う必要はないことを学んだ。私たちがどうにかできるのは、将来の恐ろしい幻想ではなく、今日という現実だけだ。
ハイヤーパワーは私たちにとっていちばんよいことだけを示してくれるのだと信じられるようになることが、その不安に取り組む一つの方法である。ミーティングで仲間たちが、ハイヤーパワーはその日私たちが対応しきれないことまで示さない、と言っていたではないか。そして私たちの経験からも、自分で理解できるようになった神に助けを求めるなら、神はちゃんと私たちのことを気遣ってくれていることが分かるはずだ。そういう経験を重ねるにつれ、「もし…だったら」の不安は遠のき、現在のありのままの状態を心地よく感じられるようになるのだ。
今日だけ：私は、ハイヤーパワーを信じながら、将来のことを楽しみにしよう。
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