今日だけ 日々の瞑想 6月6日 回復は一夜にしてならず
ベーシックテキスト P.158
回復がある程度続いたあとに突然、とても太刀打ちできないような一身上の問題や、怒りの感情、絶望感などに襲われることがある。そんな目の前の現実に気づいたとき「こんなに一生懸命にやってきたんだ。だからもう......」という不平が思わず口をつく。だからもう......回復したはずじゃないか、とでも言いたいのだろうか。とんでもない。回復とは将来にわたりずっと続くものであり、私たちは決して「治癒」することはない。それなのに、ステップを十分実行し、十分に祈り、ミーティングに十分参加すれば、治癒はしないにしても、いずれは何とかなる、と思い込むことがある。
そう、私たちは確かに「何とかなっている」。回復しているではないか――使わずにいられなかったアディクションから回復しているのだ。どんな問題であれ、ステップに取り組むという過程のなかでは、自分で考えていた以上のものが与えられるのだ。最初に棚卸をしたときには、たいして重要だとは思わず、あるいは思い出しもしなかったことが、時間がたつにつれ、はっきりと見えてくる。いま苦しんでいることには、何度でもステップを使って取り組んでみる。ステップの過程を利用しただけ、信頼が深まる。なぜならその結果を目にすることができるからだ。怒りと恨みが許しに、否認が正直さや受容に、苦痛が平安に変わっているのだ。
回復は一夜にして実現するわけではない。そして私たちの回復も決して完璧なものにはならない。それでも一日ずつ、明日への新たな癒しと希望がもたらされるのだ。
今日だけ:今日、自分の回復のために私ができることをやってみよう。そして毎日続く回復への取り組みのなかに希望を持ち続けよう。
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