熱中症の基礎知識
こんにちは!
運動指導研究家の大塚聡(サミー大塚)です。
本日は全国的に雨模様ですね。
来週からはかなり暑い日が続くようです。
熱中症に要注意です。
今はマスク着用でジョギングや運動もするので特に気をつけてください。
夏用のマスクもあるようなので暑さ対策工夫しましょう。
ということで本日はこの時期恒例「熱中症の基礎知識」についてです。
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■ 熱中症の基礎知識
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熱中症とは「暑熱による障害の総称」です。
解かりやすく言えば、「暑さから来る様々な体調不良」と言えます。
様々な体調不良といっても、重症になると死に至るものなので、重要な課題として受け止めて予防、対処していかなければいけません。
まだ暑さに慣れていないのに急に気温が上がったこんな時期はしっかりと体調管理を行なってください。
ジョギング、運動、スポーツを行う際には特に注意が必要です。
熱中症は夏場だけでなく、涼しい季節にも起こりうるものですがやはりこれからの時期は危険度も上がります。
▼ 熱中症の分類
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熱中症って日射病のこと?
あれっ、熱射病ってなんだっけ?
さて皆さんこれらの違いがお解かりですか。
ややこしいですね~
そうなんです・・・
こういう用語が熱中症をわかり難くしているのです。
整理してみましょう。
■日射病も熱射病も「熱中症の分類」のひとつです。
一般的な熱中症の分類を示しますと
軽症順に
・日射病
↓
・熱けいれん
↓
・熱疲労
↓
・熱射病
となります。
熱射病が一番重症ということになります。
日射病の代わりに、熱失神と言う場合もあります。
しかし、この分類は用語の使い方も人によって違っていたり、判断基準もあいまいだったりで専門家においても課題とされているのです。
用語の使い方がどうのこうのというだけならいいのですが、熱中症への対処にも弊害が出てくるということで医師の間でも問題になっていました。
実は1999年に安岡さんという医師がわかりやすい分類を提案されています。
少し古いですがこの分類がわかりやすいと思います。
これは、熱中症を従来の用語を使わずに、症状により
・1度(軽度)
・2度(中等度)
・3度(重度)
と分けたものです。
熱中症の現場で我々指導者にはもちろん、一般の人にも把握しておいて欲しいので以下にこの熱中症新分類による症状と対応を示します。
■1度(軽度)
症状:ふくらはぎや腹筋などがつる(こむら返り)、数秒程度の立ちくらみなど。
対応:木陰など涼しい所へ移動させる。できれば冷房のある部屋で寝かせ、衣服を脱がせ、スポーツドリンクなどを飲ませる。
扇風機などで風を送るなどして、身体を冷やす。
さらに<2度>、<3度>へと悪化することがあるので十分注意して観察しておく。
■2度(中等度)
症状:強い疲労感、だるさを訴える。めまい、頭痛がする。吐き気、嘔吐。急な下痢など。
対応:<1度>の対応に加えて、腋の下、大腿部の付け根、首など大動脈のある部分を氷水を入れたビニール袋(アイスパック)などで冷やす。
スポーツドリンクや水などが飲めない。
飲んでもすぐに吐く、回復の様子がないという場合はすぐに救急車を要請、医療機関に搬送する。
<3度>に悪化する可能性を常に考えておく。
回復しても念のため医療機関を受診したほうががよい。
■3度(重症)
症状:意識消失。わけのわからないことを言う、わめく。急に興奮状態になる。
ふらふらしている。全身けいれん。+高熱(深部体温39度以上、腋窩で38度以上)。
対応:緊急事態と考えよ。
脳障害、肝・腎障害、血液凝固障害を起こして危険な状態であり、一刻を争う。
ただちに救急車を要請し、その間は<2度>の対応で待つ。
できれば、気温、時刻、倒れたときの状況などをメモしておき、医師に見せることができるようにしておく。
必ず、医師に状況説明ができる人がついていくこと。
<1度>、<2度>でもいつ悪化するかわからないので、同様のメモはとっておいたほうがよい。
※(参考)熱中症を防ぐための「新分類」安岡正蔵氏の記事より
熱中症は<1度>であっても決して安易に考えてはいけません。
それが、<2度>、<3度>へと悪化する可能性があるからです。
又、集団の中の一人に<1度>の症状が現れたら、それは他の人にも時間差で現れる可能性が十分にあります。
<1度>の症状でも、ただちに水分補給と冷却を行い、他の人たちも運動を中止し、水分補給と冷却を実行しましょう。
高齢者や幼児は運動をしなくても暑さにより熱中症になる危険性が高いです。
暑い日は決して無理をせず外出を控えて涼しい室内にて熱中症予防を心がけましょう。
万が一、熱中症の疑いで診察を受ける時には、必ず「熱中症の疑い」強調してその時の状況をしっかり医師に伝えましょう。
そうしないと、別の症状と診断され取り返しの付かないことになってしまったケースがよくあるのです。
付き添って行かれた場合も、倒れたときの様子をしっかり医師に伝えましょう。
熱中症は防げるのです。
万が一なってしまっても早目の対処をしっかりすることで大ごとにならずにすみます。
基本知識を把握して自分自身、そして仲間を熱中症から守りましょう!
室内では換気をしっかりとエアコンも有効活用しましょう。
屋外では氷や冷えピタなどを用意して頭の後ろなどを冷やすことも忘れずに。
もちろん水分摂取をしっかりと!帽子も忘れずに。
暑い日は外でジョギングや運動をしないという選択も必要です。
私はなるべく早朝の涼しいうちにジョギングやってます!(^^)!
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