【ほぼ日刊 リーフ通信】Vol.176 伊庭貞剛と小川治兵衛 2023年6月4日号
一昨日はすごい大雨でしたね。
会社の最寄り路線の南海高野線も土砂崩れの
影響で運航休止となり、隣の築には避難勧告
も出るなど、今まで経験したことのない事態
でした。そんな中、昨日は姪っ子の結婚式で
京都まで行ってきました。
___________________
結婚式会場は京都の平安神宮。新郎新婦は
前日の午後の新幹線で東京から京都に来る
はずが熱海から徐行運転となり、三島で運
転打ち切り。午後の8時ごろ、急遽車で迎
えに行った私の弟(姪っ子の父親)が焼津
市内でなんとか会うことができ、京都に戻っ
てきたのは式の当日の早朝でした。
高速道路も通行止めになる中、一般道を迂回
しながらの道中。姪っ子たちは三島から焼津
へ運んでくれたタクシーの運転手さんにも
大変お世話になったようで、ちょっとした
ドラマになるかのような展開でした。
そんな中、昨日はきれいに晴れ渡り、観光客
の皆さんにも見守られながら無事に平安神宮
での挙式に立ち会ってきました。
平安神宮の成り立ちは案外早く明治28年。
平安京の生みの親、桓武天皇をご祭神として
創建されました。現在では時代祭の舞台とし
ても有名ですね。
結婚式の披露宴が行われる平安会館からは
神苑が一望できとても素晴らしい眺めでした。
披露宴の最中、司会の方がそのお庭の紹介も
されたのですが、その時のこの庭の設計者
が「小川治兵衛」であることを紹介。
http://www.heianjingu.or.jp/shrine/garden.html
「小川治兵衛」?なんか聞いた名前だなと
記憶をたどれば、先日、このメルマガでも
紹介した伊庭貞剛とご縁のあった方。
https://www.sumitomo.gr.jp/history/person/tracks21/07/
伊庭が住友活機園と建てた当初、建物は立派
だったものの庭は白砂を敷いたばかりで雑木
と芝生とまだ伸び切らない植林とかでかなり
荒涼としたものだったらしいです。
活気園を訪れた当時の住友家当主家長公や
梅子夫人に「もう少し庭をなんとかしたら
どうか」と言われながらも
「まあ黙ってみていよ、この庭がどんな立派
なものになるか、200年もすれば天下に一つ
とない銘苑じゃそ」といって相手にしなかった
らしい。
それから15年たって、訪れたのが、先ほどの
平安神宮神苑を創り上げた小川治兵衛。
その時の様子を、本日届いたばかりの「幽翁」
から引用します。
「小川氏はその時、翁に『この庭は十牛の図の
一円相のところですな』といった。そのこころ
は、人間があらん限りの色相を重ね尽くしたあ
とには、すべてを去った一空の光景が現前する
という意味に解してよいであろう。それを聞い
て翁は「あすがに餅屋は餅屋じゃわい」と感心
された。氏が長年の経験によると庭園を作る場
合、何人でも始めは樹木や泉石の結構を競うて、
ごたごたと体操に列べたてるが、だんだん年が
経ち、目がこえてくると、それらの人為的な
布置に飽きがきて、せっかく金にあかして集めた
巌石をとりのけ、泉水を埋め、築山を毀ち、
結局無造作な、自然そのままの光景を賞美する
ようになるということである。」
(「幽翁」西川正治郎著より引用)
ここで出てくる十牛図は全の言葉で私も
知らなかったので少し調べてみたのですが
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E7%89%9B%E5%9B%B3
ここの8番目の段階、人牛倶忘 - 牛を捉ま
えようとした理由を忘れ、捉まえた牛を
忘れ、捉まえたことも忘れる。忘れると
いうこともなくなる世界。
何もないけどすべてある状態?
人間が英知を集めて作り込んだ庭園よりも
自然が自分の力で作り出したものの美しさ
にはかなわないという事ですね。
そういえば庭づくりにおいて日本の庭は
自然との調和を貴ぶのに対し、西洋の庭園
は人の力で庭を律すると学んだ記憶があります。
私たちが作る住宅においても完成写真の
時に見栄えの良い庭をつくろうとすれば
費用も掛かる。しかし時間をかけて、ある
程度自然の力に任せて庭をつくっていけば
その家、家に合わせた個性的な庭が出来上
がるのではないでしょうか。
伊庭貞剛さんの別荘を訪れた後で彼と縁の
あった小川治兵衛の庭を見ることができて
改めてそんなことを考えたのでした。
それでは、また!
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