【ほぼ日刊 リーフ通信】Vol.142 外張り断熱改修 2022年12月4日号
すこしお久しぶりの配信になりました。
本日も家づくりに役立つ情報を
お送りいたします。
よろしくお願いいたします。
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このところ、断熱リフォームのお問い合わせ
が増えており、先日も大阪市内のある物件の
現地調査でした。
RC（鉄筋コンクリート）造で外部仕上も
コンクリート打ちっぱなしの
カッコいい3階建て住宅。
室内もコンクリートがそのままのところが
あり、開口部もかなり大きく、
アルミサッシのシングルガラスが。
建てられたのは35年ほど前、
安藤忠雄さんがコンクリート打ちっぱなし
の作品を多く作られていて、
住宅やマンションもたくさんこのような
デザインの建物が建てられていたことを
思い出します。
こちらの物件も外部も内部も大変うまく
設計されており、室内は異なる床の高さ
を組み合わされて変化のある空間が
できていました。
コンクリートは大変蓄熱性の高い物質で、
夏場の場合、昼に温められたコンクリートは
その温度を夜になっても保ち、
室内を温めてしまいます。
当然冬場はその逆になるわけで、
エアコンなどで室内を温めても
冷たい躯体からどんどんと
熱が奪われていきます。
ところが、このRC造、断熱材ですっぽりと
建物全体を覆ってあげると、
それまでの弱点が長所に様変わり。
いわゆる、外断熱という方法ですが、
外壁の外側に断熱材を貼ることで
外気温の変化から建物を守ります。
そうなると、冬場に室内を温めたら
その熱が躯体（コンクリート）に
蓄熱されて、非常にエネルギー効率が良い。
当然、夏場も外気の暑さから守られ、
エアコンで冷やした空気が躯体も
冷やしてくれ、室温を一定に
保ってくれます。
北海道の厳しい気候での断熱改修工事は
ほとんどこの手法で行われています。
有名なところだとこちら。
http://www.eifsjapan.com/docs/works01.pdf
この事例は営業しながらの改修が可能に
なったように、外断熱改修のメリットは
居住しながらの工事が可能なこと。
耐震化が一通り終えた学校などの公共建築も
今は断熱改修に取り組むところが増えて
授業をしながら工事が出来るという事で
採用されることが多いという事です。
デメリットは、どうしても躯体が
外側に膨らむこと。
断熱材自体の厚みが30㎜～100㎜程度
あるのでその分、建物全体が大きくなります。
敷地に対して建物が余裕がある場合は良い
のですが、都心部の建築で境界一杯に
建てられている場合は、越境の可能性や、
工事のための足場のスペースが
確保できないなどの問題も。
このような場合は、室内側から工事をする
内張り断熱を採用するのですが
これはこれで熱橋との戦いがあります。
熱橋は柱梁などの部材を通して外部の
熱が内部にまで入ってくる現象で、
結露などの原因にもなり、
改修のみならず、
新築工事でも気を遣うところです
この対策についてはまた後日の
メルマガでも取り上げたいと思います。
それでは、また！
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