どういたしまして!
私が話せる数少ないインドネシア語の中に、Terima kasih(ありがとう)あります。
"Terima kasih. [テリマカシー]" と言うと、必ず返ってくる言葉が
"Sama-sama. [サマサマ]"
これは「どういたしまして」と訳せますが、もともと「sama」は「同じ」という意味があり、
インドネシア語では単語の繰り返しによって「双方向性」や「共有」を表すことがあるため、
「お互いに」「同様に」、つまり「お互い様ですよ」
のような意味になります。
タクシーから降りる時に "Terima kasih." と言えば、"Sama-sama, ibu" (ibu は Madame にあたる言葉)。
と返され、とても使いやすい言葉だと思います。
さて、フランス語では "Merci" に対してどのように答えるかと言うと:
De rien.
=「どういたしまして」(直訳:何でもないことです)
がもっとも一般的で、
その他にもバリエーションとして:
Je vous en prie.
どういたしまして(丁寧・フォーマル)
Il n’y a pas de quoi.
とんでもないことです(カジュアル)
Pas de souci.
気にしないで(もっとカジュアル)
Avec plaisir.
喜んで(親切にしたことを喜んで引き受けたと伝えるとき)
店員さんの場合だと、
Merci à vous !
こちらこそありがとう!
と言ったりします。
この「どういたしまして」。インドネシア語やフランス語、英語だったら気軽に使えるのに、
日本語だとなんだか言いにくいです。
日本だと「どういたしまして」ではなくて、その場の状況や相手との立場によって:
「ありがとうございました」⇒「お気をつけて。お忘れ物のないように」
「ありがとうございました」⇒「ありがとうございました、またお越しくださいませ」
「ありがとうございました」⇒「いえ、とんでもございません」
などと、言ってしまいそうです。
家族や友達だったら「ううん」「気にしないで」「いいよ、いいよ」だったり。
「どういたしまして」の語源を調べてみると、
「どう」=どのように
「いたし」=「いたす(する、行う)」の謙譲語
「まして」=強調の助詞(〜しており、〜であって、のような意)
つまり、「どのようにいたしましたか?(=何もしておりませんよ)」という意味の謙譲表現なんだそうです。
へりくだるから使いにくいのかな?言葉が長すぎるから?
日本語にも
「テリマカシー」
「サマサマー」
ぐらいの「いつでも誰にでもどんな時でも使える」シンプルな定型句があれば、もっと気軽に言えるのにな~と思います。
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