トレビアンフランス語アカデミー講師のロスティ泉が、フランス語学習に関する役立つ情報を配信していきます。

【TBフランス語通信】

スーツケースを預かってもらえますか?/トランプ大統領の車でドライブ

2025年08月22日



今日は、ホテルでチェックアウトをした後に、
「スーツケースを預かってもらえますか?」とお願いする
会話を作ってみました。

【stand fm】
https://stand.fm/episodes/68a70abb8554fb13843a9dfa

【note】
https://note.com/ecoletb/n/n1c105862da08

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昨晩、とても変な夢を見ました。

私がトランプ大統領の運転している車に乗って、おそらくアメリカの
どこかで走っているのです。隣にはなぜか、大学時代のサークルで一緒だった
男性が乗っていました。

「なんでトランプ大統領が自分で運転しているんだろう?」

などとのんきなことを考えながら車に乗っていたのですが、目が覚めてから
この夢を見た理由を考えてみて、思い当たることがありました。

先日の火曜日に、娘と息子と一緒にアメリカのバーリントン(Burlington)
という街に車で遊びに行ってきました。
バーリントンはアメリカのバーモント州北西部にあって、カナダのケベック州との国境に近い街です。

シャンプレーン湖(Lake Champlain)の東岸に面しており、
美しい湖と山々に囲まれた自然豊かな街ということで、娘はずっと行きたかったそうですが、
モントリオールから車で片道約2時間かかるので、彼女のボーイフレンド君は
どうしても行きたがらなかったそうです。

娘が車をレンタルして、朝から日帰り旅行に出かけました。
国境を超えるので、前日にネットでESTA(電子渡航認証システム)を取得。
でも正直いって私は、車で国境を超えるのがとても怖かったのです...。

子供達は、カナダの学生として学生ビザや長期滞在ビザを持っているので
問題はないと思ったのですが、なんせ私は今モントリオールに観光で
1週間滞在している身。
しかも、パスポートは日本だけれども居住地はインドネシアで、
私の雇用者(私の会社)は日本に所在、とESTA に申請。

さらに日帰り旅行なので、アメリカの滞在先はないし、
アメリカに知人がいるわけでもないので、滞在先、連絡先はすべて

UNKNOWN(不明)
UNKNOWN(不明)


と記載して申請。
こんなので通るのかいなと思いましたが、ESTA は無事に取得できました。

そしていよいよ、国境に差し掛かりました。
子供達のフランスのパスポートと一緒に、私のパスポートを差し出します。

映画でよく見るように、税関のおじさん、怖そう~(涙)

「どこへ行くの?」
「何日滞在するの?」
「カナダのビザもってるの?」
「カナダではどこに住んでるの?」

などなど、早口のアメリカ英語で矢継ぎ早に質問されます。
娘と息子が答えてくれましたが、アメリカ英語に慣れていない私一人だったら、
ぜったいにしどろもどろだったと思います。

一通りの質問に答え、"All right." と税関の人が言ったので、
「通り抜けられるかな...?」と思ったのもつかの間。
パスポートは取り上げられたまま、
「こっちの部屋に来てください」と言われました。

ぜったいに私のせいだ...。

税関の部屋に通された私達3人。他にも5、6人の人々が
座って待っていました。
10分ほど待った後、アジア系の税関員に呼ばれて尋問が始まりました。

税関員「カナダでなにをしているのか?」
娘「私は働いていて、弟は学生で、ママは今私たちに会いにきています」
税関員「ビザは持ってる?」
娘「私は永住権を持っています」
息子「僕は学生ビザです」
税関員「あなたはインドネシアでどんな身分なの?」
私「滞在許可証を持ってます」
税関員「職業は?」
私「教師です」

その後、私だけ両手の指紋を取られ、入国のために6ドルの支払いが
課されましたが、無事に国境を越えてアメリカに入国できたのでした。

今まで車で国境を越えたのは、フランスからスイスぐらいだったので、
今回の国境越えはものすごくドキドキしました。
ヨーロッパは故郷を気にせず車で簡単に行き来ができるので、本当に楽です。

バーリントンの街に着き、ロブスターサンドイッチを味わってから
海のように大きな湖岸を散歩して、またカナダのモントリオールに車で戻りました。

行きと違い、帰りの税関はとても楽でした。

税関員「カナダでなにしてるの?」
娘「私は働いていて、弟は学生です」
税関員「マダムは英語?フランス語分かる?」
私「フランス語分かります」

モントリオールに住む人はほぼ英仏バイリンガルですが、
フランス語を話すと、心なし人々が親切になるような気がします。
税関員も私がフランス語を話すと分かると、なんとなく口調が優しくなり、
少し雑談をしてすぐに通してくれました。

この国境越えアメリカ日帰り旅行を体験したおかげで、
「トランプ大統領の運転する車に乗ってアメリカを走る」という
奇妙な夢を見たのでした。

でも無事に国境を越えて帰ってこられてよかったデス。


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