牡蠣の季節
フランスでは牡蠣は生で食べますが、昔からよく言われるのが:
Il ne faut pas manger d’huîtres les mois sans r.
「r のつかない月は、牡蠣を食べてはいけない」です。
r がつかない月というのは:
mai
juin
juillet
août
の4か月です。
(その他の月にはすべて r が含まれているので、確かめてみてくださいね)
なぜかと言うと、r のつかないこの4か月間は気温が高いため、
運搬の際に腐ってしまった牡蠣を食べてあたるのを避けるためです。
さらに、この時期は牡蠣の生殖時期にあたるために牡蠣を採ってはいけない、
と古くからフランスで言われていいました。
かつてヴェルサイユ宮殿の食卓で、ルイ14世は牡蠣を大変好んで
食べていたと言われています。
当時は新鮮な牡蠣を宮殿まで運ぶために、沿岸から馬車で
毎日運ばせるという豪華さでした。
ルイ15世も牡蠣好きでしたが、彼の時代(18世紀)は
衛生や保存が問題で、牡蠣の販売・消費期間を制限する規則が
設けられるようになりました。この頃から
Il ne faut pas manger d’huîtres les mois sans r.
と言われるようになったのでしょう。
今では養殖技術と冷蔵保存のおかげで
レストランやビストロでは年中食べられますが、
フランスに行って生牡蠣を食べる時には、思い出してみてくださいね。
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