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～本メルマガは、経営コンサルタント・中小企業診断士の米澤裕一と、
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「バリューアップ通信」は、経営のお役立ち情報を隔週でお伝えします。

合同会社バリューアップ 　代表　米澤裕一

----------------------------中国でも信奉される稲盛和夫の言葉-----------------------------

稲盛和夫氏の著作は、長年に渡って多くのビジネスマンに読まれています。
私も「実学」「生き方」などたくさん読みましたが、なかでも「実学」がお勧めです。

創業後の若き稲盛氏が、ベテランの経理部長に初歩的な会計の質問を繰り返します。
経理部長は一般的な会計基準に沿って、経理とはこうゆうものだと説明するのですが、
経営の立場から「なぜそんな処理をするのか」という稲盛氏の素朴な疑問に答えるうちに、
いつしか経理部長は、稲盛氏が言っていることこそ「会計の本質」ではないかと気づきます。
このように、原理原則に則って物事の本質を追求する重要性に気づかされる本です。

稲盛氏は中国でも非常に人気があります。
稲盛氏の教えには、老子や孔子など中国的な道徳心と共通する教訓がちりばめられています。

本家中国で忘れ去られようとしていた「道徳」や「思いやり」などを、
隣国日本で実践し、経営に生かして成功している人物として、
経済成長に陰りが見え始めた中国で、悩める経営者の心に刺さっているようです。

稲盛氏の教えの一つに「六つの精進（努力、謙虚、反省、感謝、善行、感性）」があります。
これは、人生や仕事で重要となる六つの実践項目をまとめたもので、
「六つの精進」を実践することで、よい人生が開けるとしています。

私が一番刺さった言葉は「感性的な悩みをしない」です。
最初は「感性的な悩み」ってなんだ？　と思って調べたことを覚えています。

「感性的」は「感情的」と置き換えることができます。
つまり、ものごとを「感情的」にとらえてすぎて、悩まないこと。

すると「事実として証明できないこと」や「取返しがつかないこと」を
いくら悩んでも解決しないと理解できます。
感性ではなく、理性として原因が究明できれば、解決策があるかもしれません。
これから先のことに対しては、対応方法もあります。

しかし、「自分はなぜ勉強が苦手なのか」「なぜ足が遅いのか」など明確に原因究明できませんし、
「なぜあの時あんなことを言ってしまったのか」をいつまでも悩んでも事態は改善しません。

多かれ少なかれ、「感性的な悩み」に陥らない人はいません。
この悩みがやっかいなのは、感情なので自然と沸き起こってしまうことです。
よって、「もうこれ以上は感性的な悩みはしない」と自覚し、意識的に立ち切らないと、
いつまでもこの悩みに支配されてしまいます。

反省するのはいいが、悩んでいるだけでは解決できない。
歳をとっても理性を維持し、状況に的確な対応ができる人でいたいと思います。


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