「あいだの力学」の月刊メールマガジンです。 毎月11日に発行されます。

　　　　　「あいだの力学」の気になる間の話
　　　　　　----------------------------　　2022/11/11

皆さま、こんにちは。

朝晩が冷える時期になりましたが、いかがお過ごしでしょうか？
最近床からの冷えを防ぐために、敷布団の下にマットを敷くようになりました。おかげで足先までポカポカで、気持ちよく眠れるのですが…はい。今度は朝起きるのがツラくなってしまいました(笑)。
晩秋のこの時期、ぼく(和氣ひろゆき)が起きる時刻は日の出前にあたるため、東の空に彩雲が出ていることが多いようです。そういえば最近運に恵まれているのは、朝から虹色の縁起物を拝んでいるからなのかもしれません。

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【今月の気になる間の話】

●「わたし」と「学びなおし」のあいだがら

あっという間に今年も残り2カ月弱ですね。わたし(和氣より子)は、去年秋に放送大学入学したので、学生生活2年目に突入しました。せっかくなので、この一年を振り返りたいと思います。最近、リスキングとか学び直しといった言葉を耳にする機会（※1）が増えてきました。私のこの記事が、皆さんが新しい学びを始めるときに、何かしら役に立ったら嬉しいなと思います。

今年１月のメルマガで『（放送大学で臨床心理学を中心に学びを始めたことで）未来のクライアントに対して、今までよりも良いコーチングが提供できると、わたし自身は考えています』と書きましたが…実は、一時期コーチングをやるのが怖くなりました。

わたしが卒業したコーチングスクールは、理論を学ぶ以上に実践を重視していました。わたしは、興味をもたないと理論を学ぶ意欲がでないタイプなので、スクールのやり方には感謝しています。
放送大学で臨床心理学を中心に学び始めると、コーチングの裏付けができて、自分がコーチングでやっていることが間違いではないのが確認できてホッとはしたのですが、同時にコーチの何気ない関わりが、クライアントに大きな影響を与えることを改めて理解したため、怖くなったのです。
そのため放送大学に入ってから、クライアントに言葉をかけるときに、一拍置いてから言葉を発するようになりました。言葉選びに慎重になるのは悪くはないけれど、言うタイミングも大事だし…正直「もどかしい」「うまくいかない」と感じる時期もありました。

また放送大学の授業だけでは、十分に理解できない部分もありましたので、河合隼雄先生(※2)の書籍も読むようになりました。本を読んでよかったと思うのですが、時々、どこまで学べばいいのか、底がみえない「沼」にはまったような不安を感じました。

そうした一年を過ごして気づいたのは、「一年間学んだら、人生激変する」みたいな、過剰な期待をしていた自分です。

・(期待)「臨床心理学」を一年間学んだら、コーチングレベルがあがるカモ
　(現実)「臨床心理学」という自分にとって新しい道具をつかいこなすには一年じゃ、足りなかった

・(期待)コーチング論文を書くのに、統計は学んだ方がいい。放送大学で統計を学んで、単位取得するぞ！
　(現実)恥ずかしながら、統計授業は単位取得できず。あきらめずに、最低限の統計の知識は身につけよう。

一年間の学びに対する過剰な期待に加え、「わたしは社会人なんだから、学んだことは、すぐに仕事に活かさないとダメダメ」と、自分に対してプレッシャーもかけていたことにも気づきました。一年間の学びで目に見える成果がすぐにでるのは「レアケース」だと頭では理解していても、そのレアケースが起こることも、暗に期待していたようです。


社会人になってからの学び直しの場合、所属学部が学習プログラムのガイドラインを決めている学生時代とは違って、自分で一から学習プログラムを決めていかないといけません。そのため、「このやり方であっているのかな？」とか「学びが身についているのかな？」と不安になりやすいんだと思います。その不安とうまく付き合うには、色んな人と接して、自分自身の成長を実感できるようにすることが必要なように感じるのです。

わたしはこれからも試行錯誤をしながら、学び直しの旅をつづけます。この記事が、新しい学びを始める上で、何かしら役に立ったら嬉しいなと思います。一年後の振り返りではもっと前向きなことが書けたらいいな(笑)。

※1:「現代用語の基礎知識選―ユーキャン 新語・流行語大賞」2022年ノミネート語
→ https://www.jiyu.co.jp/singo/

※2:河合隼雄(1928年～2007年) 臨床心理学者。京都大学名誉教授。
→ https://www.kawaihayao.jp/ja/work/

(よーりー)



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