【Tear’s Letter】国際女性デーに考える「障がい女性の交差性」｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】国際女性デーに考える「障がい女性の交差性」

2021年03月07日

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★　Tear’s Letter
★　国際女性デーに考える「障がい女性の交差性」
★　2021年3月7日　No.483
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

障がいのあるひとり親の方が、2021年3月分から「障害基礎年金」
と「児童扶養手当」を併給できるようになりました。
「障害年金」とは、疾病等で障がいの状態になった方を対象とした
公的年金です。一方「児童扶養手当」とは、ひとり親家庭の
子どもを対象とした手当です。支給の目的が異なるにも関わらず、
障害基礎年金の額が児童扶養手当の額を上回る場合、児童扶養手当
は受給できませんでした。背景には「障がいのある人が結婚、妊娠、
出産、離婚する」ライフヒストリーが想定されておらず、法制度の
対象となっていないことが挙げられます。
施策が不利益を拡大するものにならないよう、複合的な視点を
持った取り組みが、必要ではないでしょうか。

↓詳細は厚生労働省『障害基礎年金等を受給しているひとり親の
ご家庭の皆さま「児童扶養手当」が変わります』をご覧ください↓
https://www.mhlw.go.jp/content/000690051.pdf

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.483 Topics】
┃★１．国際女性デーに考える「障がい女性の交差性」
┃★２．編集後記
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★１．国際女性デーに考える「障がい女性の交差性」
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毎年3/8は、国連が定めた「国際女性デー」です。
そこで今回のメールニュースでは、しあわせなみだが取り組む
「障がい児者への性暴力」の視点から、「女性」と「障がい」
というカテゴリーが生み出す「交差性」について考えます。

☆１）女性であること

日本は、男女格差を測る「ジェンダー・ギャップ指数」が153か国中
121位と、世界の中でも、極めて低い状況にあります（※1）。特に
政治家や経営者に女性が少ないことが、低順位の背景となっています。
世界でも、女性が国や政権の長である国は、わずか20カ国です
（※2）。
女性リーダーが少ないことは、施策に女性の視点を盛り込みづらい
ことにつながり、結果として、女性が様々な不利益を被る状況を
生み出します。例えば、新型コロナウイルスの感染拡大は、元々
あった女性の困難な境遇を顕在化し、女性に対する暴力の増加や、
女性の自殺の増加につながっていることが、指摘されています
（※3）。

☆２）障がいがあること

2019年の参議院議員選挙で、2名の重度障がい者が当選、国会は
議事堂をバリアフリー化するなどの、体制整備を求められました
（※4）。つまり、重度の障がいがある方が国会議員になることが、
想定されていなかったのです。
また2020年6月1日時点の障害者雇用は57万8,292人。過去最高を
更新したとはいえ、実雇用率は2.15%、法定雇用率（労働者に
占める障がい者の割合を定めた基準）達成企業の割合は48.6％と、
半数以下です（※5）。
障がいのある政権の長や企業トップを増やす前提として、
障がい者が議員に立候補できる体制や、雇用される環境の整備が
求められています。

☆３）障がい女性であること

障がい女性であることは、「女性であること（ジェンダー）」と
「障がいがあること（ディスアビリティ）」、双方の現状を被る
ことになります。こうした状況は「交差性（差別）」や
「複合差別」と名付けられ、その構造を明らかにする取り組みが、
進められています。障がい児者への性暴力も、その１つです。

しあわせなみだでは、「障がいを知りうる立場に乗じた性犯罪」
創設を求めるオンライン署名を実施しています。
ぜひご賛同ください！
↓署名賛同はこちら
https://bit.ly/3pNNq7A

※1 内閣府男女共同参画局『世界経済フォーラムが
「ジェンダー・ギャップ指数2020」を公表』
https://bit.ly/30xiZrD
※2 UN WOMEN日本事務所『2021年国際女性デー』
https://bit.ly/3c53QDe
※3 たとえばDVについては2021/1/12付「日本経済新聞」
『20年度のDV相談、最多の13万件超　コロナ外出自粛で』
https://s.nikkei.com/3kQ4doU
自殺については2021/1/22付「日本経済新聞」『20年の自殺者
2万919人　11年ぶり増加、コロナ影響か」
https://s.nikkei.com/3kPkGdd
※4 2019/8/1付「BBC NEWS」『重度障害のれいわ2議員、
車椅子で初登院　国会中央玄関にスロープ』
https://www.bbc.com/japanese/49189803
※5 厚生労働省『令和２年　障害者雇用状況の集計結果』
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_16030.html

★２．編集後記
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2011年3月11日の東日本大震災から10年を迎えます。2月には
余震もあり、その影響の大きさを、改めて実感しました。
災害時や感染症など、社会不安が増幅する際は、性暴力が発生する
リスクが高まることが、指摘されています。しあわせなみだでも、
情報を発信しています。ぜひご覧ください。

↓「震災後の性暴力」はこちらです↓
http://shiawasenamida.org/m03_07
↓日本危機管理防災学会『自治体危機管理研究　第18号』
「災害時の性暴力とは～見えないリスクを可視化する～」
はこちらです
http://shiawasenamida.org/data/jemathesis.pdf
↓性の健康医学財団『性の健康ジャーナル　Vol.17　No.3』
「災害時の性暴力撲滅に向け医療従事者に期待すること」は
こちらです↓
http://shiawasenamida.org/data/1810sexualhealth.pdf

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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