NPO法人しあわせなみだのメールニュースです。 「2047年までに性暴力をゼロにする」ことを目標に、様々な事業を展開しています。 「しあわせなみだ」の活動や、性暴力に関する最新情報をお届けします。 発行団体ウェブサイト→http://shiawasenamida.org/

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★　Tear’s Letter
★　なぜ性暴力は”自殺”を考えるきっかけになりうるのか
★　2021年9月12日　No.506
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

法務大臣が、法制審議会に対し、刑法性犯罪の見直しを諮問する
方針を明らかにしました。しあわせなみだが主張する「障がいを
知りうる立場に乗じた性犯罪」創設を含めた、優越的な地位や
関係を利用した行為を処罰する規定についても、意見が交わされる
見通しとなりました。ともに声を届けていきましょう。

↓詳細は9/10付毎日新聞「性犯罪規定の見直し、法制審で議論へ
「不同意」処罰や時効撤廃など」をご覧ください↓
https://mainichi.jp/articles/20210910/k00/00m/040/037000c

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！


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┃【Tear’s Letter No.506 Topics】
┃★１．なぜ性暴力は”自殺”を考えるきっかけになりうるのか
┃★２．編集後記
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★１．なぜ性暴力は”自殺”を考えるきっかけになりうるのか
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毎年9/10から9/16は「自殺予防週間」です。

↓詳細は厚生労働省「令和3年度の広報の取組みについて
（自殺対策）」をご覧ください↓
https://tinyurl.com/3d67repd
↓自分の気持ちを話せる相談先の一覧はこちらです↓
https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/

しあわせなみだが取り組む性暴力は、自殺を考えるきっかけに
なりうる出来事です。
そこで今回のメールニュースでは、なぜ、性暴力が「魂の殺人」
とも呼ばれるほど、「死にたい」「消えたい」という気持ちに
至らしめるのかを考えます。


☆１）自分自身が持つ、性暴力への誤解や偏見

性暴力には「被害者が性的に挑発した」「被害者はレイプに遭う
ことを望んでいた」「被害者にスキがあった」等、「レイプ神話」
と呼ばれる、被害者側の責任を強調し、性暴力を合理化する
考え方があります（※１）。
この考え方は社会に浸透しており、性暴力に遭った本人が、
「レイプ神話」を信じていることは、自分で自分を追い込む要因に
なります。


☆２）家族からの理解を得られない

東京都の調査（※２）では、性暴力に遭った後、「家族間で不和が
起こった」人は62.9％、「親、兄弟、姉妹」からの態度に傷ついた
人は51.4％と、いずれも、性暴力以外の犯罪に遭った人より、高く
なっています。
一番身近な存在である「家族」からの理解を得られないことは、
自身の居場所を奪われ、自分の存在の根底を覆されることです。


☆３）自分の証言が、司法上認められない

性暴力を警察に訴えても、裁判に至らず、不起訴になる事件は
少なくありません。不起訴の理由の中には、「被害者が性行為に
同意した可能性がある」「被疑者は”相手は性行為に同意した”と
認識していた可能性がある」「被疑者が無理やり性交に応じさせた
（暴行脅迫を用いた）とまでは言い切れない」等、「性行為が
あった」事実は認められたものの、それが「性犯罪であった」と
までは言い切れない、というものも、挙げられています（※３）。
意を決して、自らの性的な経験を告白したにも関わらず、それが
司法上認められないことは、自分や他人、社会への信頼を崩壊
させる出来事です。


しあわせなみだは、性暴力という社会課題への誤解や偏見をなくし、
課題解決に賛同する市民を増やし、実態に即した法制度の見直しを
実現するために、活動を続けてまいります。


※１ 大渕憲一他「レイプ神話と性犯罪」
日本犯罪心理学会『犯罪心理学研究』23(2),p.1-12
1986-03（無料会員登録で全文ご覧いただけます）
https://ci.nii.ac.jp/naid/130007627904/

※２ 東京都「令和元年度　犯罪被害者等の実態に関する調査」
について
https://tinyurl.com/4rtcjj2w

※３ 法務省「1 1性犯罪に係る不起訴事件調査」「性犯罪に
係る不起訴事件調査別表」『第14回性犯罪に関する施策
検討に向けた実態調査ワーキンググループ』
https://tinyurl.com/3m95pbdt


★２．編集後記
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理事千谷が、子どもの人権連で「性暴力と子ども」をテーマに講演
いたしました。人権に基づく性教育の実態を踏まえつつ、性暴力が
子どもに与える影響等について、ともに考える機会となりました。
しあわせなみだでは、子どもへの性暴力に関する講演を、積極的に
お受けしています。お気軽にお問い合わせください。

↓お問い合わせはこちら
http://shiawasenamida.org/inquiry

そして来週は秋の連休、ということで、「Tear’ｓLetter」は
お休み、次回は9/26です。多くの自治体で緊急事態宣言が
発令されています。「おこもり生活」がすっかり上手になって
しまいまいしたが、外に出て、空を見上げる気持ちは忘れず、
過ごしたいですね。

☆最後までお読みいただきありがとうございました。


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