【Tear’s Letter】ジェンダーから見える「性暴力の課題」｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】ジェンダーから見える「性暴力の課題」

2021年11月14日

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★　Tear’s Letter
★　ジェンダーから見える「性暴力の課題」
★　2021年11月14日　No.514
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

障がい児者への性暴力に関する活動を紹介するウェブサイト
「ブリッジング・プロジェクト～Bridging the Gap～」が
リニューアルしました！
しあわせなみだが「ブリッジング（橋をかける）」の役割を
果たすことで、障がい児者への性暴力が知られていないという
世間との溝を埋めていこう、共に「障がい児者への性暴力」の
現状を変えていく仲間になろう！という想いを込めています。
応援よろしくお願いします！

↓「ブリッジング・プロジェクト～Bridging the Gap～」
ウェブサイトはこちらです↓
http://www.shiawasenamida.org/BridgingtheGap/
※本サイトは日本財団の助成を受けて作成しています

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.514 Topics】
┃★１．ジェンダーから見える「性暴力の課題」　
┃★２．編集後記
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★１．ジェンダーから見える「性暴力の課題」
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11/12-11/25は、「女性に対する暴力をなくす運動」週間です。
DV（ドメスティック・バイオレンスパートナーからの暴力）、
性犯罪、売買春、セクシュアル・ハラスメント、ストーカー
といった、暴力による人権侵害を「克服すべき重要な課題」と
位置づけ、意識啓発や教育の充実を図ることを目的としています。

↓詳細は内閣府ウェブサイトをご覧ください
https://tinyurl.com/yjuwm785

今年の運動のテーマは「性暴力を、なくそう」です。そこで今回の
メールニュースでは、内閣府が3年に1度実施している「男女間に
おける暴力に関する調査」をもとに、ジェンダーの視点から、
性暴力の課題を考えます。

↓「男女間における暴力に関する調査（令和2年度調査）」
はこちらです
https://tinyurl.com/23kc2hk4

☆１）被害経験
「無理やり性交等」「配偶者からの性的強要」「交際相手からの
性的強要」いずれも、女性のほうが男性より、被害を経験している
割合が高くなっています。日本は、男女格差を測るジェンダー
ギャップ指数が、156か国中120位となっています（※1）。女性
への差別的構造が、暴力のリスクを高める結果となっています。

＊無理やりに性交等をされた被害経験があるのは
女性が 6.9％、男性が 1.0％。
＊「配偶者」からの暴力の被害経験があるのは
女性が 25.9％、男性が 18.4％。このうち「性的強要」は
女性が 8.6％、男性が 1.3％。
＊「交際相手」からの暴力の被害経験があるのは
女性が 16.7％、男性が 8.1％。このうち「性的強要」は
女性が7.1％、男性が1.0％。

☆２）加害者との関係
無理やりに性交等をされた加害者は、「（元）交際相手」
「（元）配偶者」では、女性のほうが男性より被害の割合が高く
なっています。一方「職場・アルバイト」「学校」では、男性の
ほうが女性より、被害の割合が高くなっています。
女性は、「家父長制」と呼ばれる、男性家長に権限が集中する、
家族構造の影響を強く受ける一方で、男性は、「上司と部下」
「先輩と後輩」といった、社会的な地位関係性の影響を、強く
受けていることがわかります。

＊交際相手・元交際相手による加害は女性が31.2％、男性が11.8％。
＊配偶者による加害は女性が17.6％、男性が5.9％。
＊学校・大学の関係者による加害は男性が23.5％、女性が2.4％。
＊職場・アルバイト先の関係者による加害は
男性が11.8％、女性が8.0％。

☆３）相談状況
「無理やり性交等」「配偶者からの性的強要」「交際相手からの
性的強要」いずれも、男性のほうが女性より、「誰かに相談した」
割合が低くなっています。
現在47都道府県に、性暴力に関する包括的な相談を受け付ける
ワンストップ支援センターが設置されていますが、男性の相談は
「他の相談機関を案内」「18歳未満のみ」等、制限を設けている
センターも見られます（※2）。DVの相談を受け付ける配偶者暴力
相談センターは、都道府県が設置する「婦人相談所」その他の
適切な施設が、その機能を果たすとされています（※3）。
婦人相談所に男性が相談する困難さは、容易に想像できます。
男性の性被害は、「相談への心理的ハードル」に加え、「そもそも
相談先がない」という課題があることがわかります。

＊無理やりに性交等をされた被害経験を誰かに相談したのは
女性が 37.6％、男性が 29.4％。
＊「配偶者」からの暴力の被害経験を誰かに相談したのは
女性が 53.7％、男性が 31.5％。
＊「交際相手」からの暴力の被害経験を誰かに相談したのは
女性が 65.5％、男性が 57.8％。

しあわせなみだでは、パターナリズムによる介入・干渉・支援が
起こりやすい「職業的地位」による性暴力を考えるイベントを
企画しました。しあわせなみだ初のオンラインイベントです。
ぜひご参加ください！

↓【11/29:オンライン】『”パターナリズム”から考える性暴力
～ジェンダーを超えて～』詳細ならびにお申し込みはこちら↓
https://blog.canpan.info/shiawasenamida/archive/1466

※1 内閣府男女共同参画局『共同参画』2021年5月号 [世界経済
フォーラムが「ジェンダー・ギャップ指数2021」を公表]
https://tinyurl.com/u4xnmxtz
※2 NHK「男性の性被害　全国の相談窓口」
https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0011/topic036.html
※3 内閣府男女共同参画局「配偶者からの暴力全般に関する
相談窓口」
https://tinyurl.com/vwv7sdvy

★２．編集後記
───────────────────────

名古屋出入国在留管理局の施設に収容されていたスリランカ人
女性が死亡した問題で、女性が元交際相手からのDVを相談していた
にもかかわらず、適切な対応が取られていなかった可能性が、指摘
されています。
暴力は、周囲との関係を断絶し、孤立させることで、日常生活に
様々な支障をきたします。本人が抱える根本の課題を、一つずつ
取り除いていくための、丁寧なアプロ―チと、複合的・多層的な
連携が、求められるのではないでしょうか。

↓詳細は11/11付『時事通信』[外国人ＤＶ被害「保護徹底を」　
スリランカ女性死亡で声明―支援団体]をご覧ください
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021111100948&g=soc

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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