【Tear’s Letter】「女性版骨太の方針」における性暴力の取り組みを解説！｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】「女性版骨太の方針」における性暴力の取り組みを解説！

2023年06月11日

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★　Tear’s Letter
★　「女性版骨太の方針」における性暴力の取り組みを解説！
★　2023年6月11日　No.578
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参議院本会議で、刑法性犯罪改正案が審議入りしました。
↓法案はこちらです
https://tinyurl.com/yeytcbwm

不同意性交等の一要件として「心身の障害があること」が
挙げられています。また、障がい特性を踏まえた事情聴取を、
証拠として採用することも、盛り込まれています。
障がいのある人が取り残されないよう、声を届けてまいります。

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.578 Topics】
┃★１．「女性版骨太の方針」における
┃　　　性暴力の取り組みを解説！
┃★２．編集後記
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★１．「女性版骨太の方針」における性暴力の取り組みを解説！
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6/5「女性版骨太の方針 2023」が公開されました。
女性活躍・男女共同参画の取り組みを加速するために、
政府が決定し、各府省の概算要求に反映します。

↓「女性版骨太の方針 2023」（女性活躍・男女共同参画の
重点方針 2023）はこちらです
https://tinyurl.com/mr3znh54

そこで今回のメールニュースでは、この方針における、
性暴力の取り組みと背景、そして実際に予算化されるまでの
流れを解説します。

☆１）方針における性暴力の取り組み

性暴力の取り組みは、「Ⅲ 女性が尊厳と誇りを持って生きられる
社会の実現」の「（２）性犯罪・性暴力対策の強化」の中で、
次の12項目を挙げています。

①刑事法の改正に係る対応及び刑事手続の適切な運用
現在参議院で審議されている、刑法性犯罪改正案について、
適切に運営することを明記しています。

②性犯罪者に対する再犯防止施策の更なる充実
刑務所等で実施されている、加害者更生プログラムの充実及び、
GPS等による位置情報把握を含めた処遇の検討を、盛り込んで
います。

③わいせつ行為を行った教員等の厳正な処分と再発防止と予防
「わいせつ教員防止法」や「児童福祉法」に基づき、わいせつ
行為を行った教員や保育士の情報管理、子どもに関わる職業に
対する日本版DBS（働く際に性犯罪歴等についての証明を求める）
の検討、患者に対し、性暴力等を行った医師に対する行政処分の
あり方の見直し等を含めています。

④被害申告・相談をしやすい環境の整備
被害届の受理の徹底、捜査における二次加害の防止、証拠の
採取や保管体制の整備、警察における相談窓口の周知や支援の
充実、つながりやすい性暴力被害者ワンストップ支援センター
に向けた取組等を挙げています。

⑤切れ目のない手厚い被害者支援の確立
被害者支援の充実、相談員のスキルアップを担保するための
処遇改善、医療的支援の拡充と人材育成を掲げています。

⑥生命（いのち）の安全教育の全国展開の推進
子どもたちを性暴力の加害者、被害者、傍観者にさせない
教育について、全国展開の加速化を記載しています。

⑦学校等で相談を受ける体制の強化
スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置
促進、教育委員会等に、性被害を含む相談対応に関する周知を
図るとしています。

⑧AV出演被害の防止及び被害者の救済
AV被害防止法の周知、被害実態の把握、支援の拡充に取り組む、
とのことです。

⑨インターネット上の性的な暴力等の根絶に向けた取組
児童ポルノ画像等の削除依頼、性被害につながる不適切な
書き込みの注意喚起、自画撮り被害（性的動画等の送信強要）
防止に向けた啓発、アスリートへの盗撮被害の対策等を
提言しています。

⑩「痴漢撲滅に向けたパッケージ」に基づく施策の着実な実行
「痴漢は重大な性犯罪」という認識のもとで、痴漢防止、
支援の拡充、社会の意識変革等の施策を展開予定です。

⑪社会全体への啓発
「若年層の性暴力被害予防月間」や「女性に対する暴力を
なくす運動」等を通じた啓発、及び相談先の周知徹底を
促しています。

⑫性犯罪・性暴力被害者や支援者等に対する誹謗中傷の防止
性暴力被害者等への誹謗中傷を許さない、社会規範の形成や
厳正な対処を求めています。

☆２）方針の背景
政府は2020年6月、性犯罪・性暴力対策の取組を強化するための
「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」を打ち出し、様々な施策を
実行してきました。しかし、依然として、性暴力の状況は深刻です。
そこで、2023年度～2025年度の3年間を「更なる集中強化期間」と
位置づけ、「性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針」を
定めました。この方針が「骨太の方針」、そして予算に反映される
ことで、より実行力のある取り組みが、実現できます。

↓「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」はこちらです
https://tinyurl.com/3jjz42xd

☆３）予算化による施策の実行
「骨太の方針」を踏まえ、経済財政諮問会議が「予算の全体像」を
策定します。これを元に、各省庁が概算要求を行い、「予算編成の
基本方針」が閣議決定されます。政府予算案が国会で審議され、
成立後、それぞれの施策が実施されます。
予算がなければ、事業は実施できません。「骨太の方針」に、
性暴力関連の項目が盛り込まれることは、私たち市民の「声」を、
施策という「カタチ」にする上で、大変重要です。

↓予算成立までの流れはこちらです
https://tinyurl.com/mnymhpuy

机上の空論ではない、実態を踏まえた事業が着実に実施されるよう、
予算成立を見守っていきましょう。

★２．編集後記
───────────────────────

芸能事務所による所属タレントへの性暴力を踏まえ、政府は、
関係省庁会議を設置することになりました。性暴力被害者
ワンストップ支援センターの機能強化等が、議論される見通しです。
性別や国籍、年齢や障がいの有無等を問わず、誰もが安全安心して
相談できる体制の整備、そして性暴力被害者の声を「ウソだ」と
思わず、受け止められる風土の醸成を、後押ししていきたいですね。

↓詳細は6/7付時事通信「ジャニーズ問題で関係省庁会議
性被害対策、来週にも新設―政府」をご覧ください
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023060700742&g=pol

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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