【Tear’s Letter】映画「コンセント/同意」を観てきました～千谷直史のSmile Tear～｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】映画「コンセント/同意」を観てきました～千谷直史のSmile Tear～

2024年08月18日

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★　Tear’s Letter
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★　2024年8月18日　No.610
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しあわせなみだでは、第４次犯罪被害者等基本計画の見直しに
関する要望を提出しました。障がいのある犯罪被害者が
安心して相談できる体制の整備や実態調査の実施、ならびに
犯罪被害者のパートナーをはじめとする、家族以外の関係者への
サポートの充実を、要望しています。

↓しあわせなみだの要望はこちらです
https://blog.canpan.info/shiawasenamida/archive/1682
↓要望はどなたでも提出できます（8/31までです）
https://tinyurl.com/24e5h7rc

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.610 Topics】
┃★1.映画「コンセント/同意」を観てきました～千谷直史のSmile Tear～
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┃★2.「第5期東京都犯罪被害者等支援計画」アンケート調査協力者募集
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┃★3.編集後記
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★1.映画「コンセント/同意」を観てきました～千谷直史のSmile Tear～
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こんにちは、千谷です。
先日、映画「コンセント/同意」を鑑賞してきました。
こちらの映画は少女時代に有名作家から受けた性的被害を告発した
回想録が原作のフランス映画です。
13歳のヴァネッサは出版関係の仕事をする母を通じて
作家のマツネフと出会います。
マツネフはペドフィリア(小児性愛者)であることを隠さず、
自身の少女との出来事を文学として消費していました。
文学少女であったヴァネッサは14歳で彼と再会し
教養があり自分の知らない広い世界を知る彼との日々に夢中になります。
しかし、優しかったマツネフの態度は次第に変化していきます。

フランスで2020年1月にこちらの"告発"がされると
マツネフの著書を出版してきた老舗のガリマール社をはじめ
多くの出版社が彼の書籍の販売を中止、
国からマツネフへ支払われていた文学者手当も
打ち切りが決定されるなど、文字通り国中を揺るがす事態に発展しました。
本作は特に若者たちの間では「いま見るべき、知るべき作品」として
SNSでトレンド入りするなど日に日に観客を増やし、
公開2週目から前週を上回る観客数を動員、異例のヒットを記録しているそうです。
性暴力を扱ったコンテンツが若者の間でトレンドになっているというのは驚きです。

マツネフがペドフィリアであることは周囲も承知しており、
談笑の中で「あの子はどうだった」と
少女とのことを話しているのは異様な空間でした。
ヴァネッサの母もマツネフの牙が自分の娘に向くことを恐れていました。
娘が楽しく交際を報告してきた時は感情的に別れるように忠告しますが、
いざマツネフを前にするとご機嫌を伺うことしかできませんでした。
いかに権威のある人間には周囲はひれ伏すしかないかが描かれています。
それが象徴的に描かれているシーンとして、ヴァネッサは
「大人と付き合っている自分は大人で同級生はガキだ」と見下すようになります。
それを察した同級生の男の子がヴァネッサに「あいつはペドフィリアだぞ」と
吐き捨てると周囲は静まり返り、視線がヴァネッサに集中します。
ここまでペドフィリアという言葉が浸透しており、
タブー視されているのにも関わらず
大人たちはマツネフの文才を免罪符に礼賛しているのです。

映画終盤でテレビ番組で道徳倫理の反逆者だ、「攻めている」と
賛美しているコメンテーターの中で
ある女性だけが唯一「虫唾が走る」と堂々と非難をします。
この女性はドニーズ・ボンバルディエという方で
この映像は当時の実際の映像だそうです。
ケベックの女性作家ドニーズ・ボンバルディエはこの勇気ある発言により
その後、地獄を味わい、フランスの知識人から
ひどい目にあわされてしまったそうです。
(『同意/コンセント』パンフレットより)

未成年に対する保護は疑う余地がありませんが、
この同意の上で行われる行為についてはしばしば、
「未成年の意思」が優先されますが
それがいかに間違っているか捕食者から未成年を守ること
とはどういうことか考えさせられます。
ぜひ映画のご鑑賞だけでなく、パンフレットも合わせて
お楽しみいただければ幸いです。

映画「コンセント／同意」　少女の性的被害告発を元に　立場ある大人支配の過程描く　原作者が始めた戦い続けなければ
https://www.tokyo-np.co.jp/article/344396

子どもを性的に消費する社会が、「加害者の認知の歪み」を支える。小児性犯罪を防ぐには【専門家インタビュー】
https://x.gd/90xNt

★2.「第5期東京都犯罪被害者等支援計画」アンケート調査協力者募集
───────────────────────
この度、東京都より「第5期東京都犯罪被害者等支援計画」策定に向けて
①犯罪被害者等(犯罪の被害に遭われた方及びその家族)、
②被害者団体・被害者支援団体等を対象に、
被害後の状況や必要とした支援などの現状やニーズを調査するものです。
しあわせなみだも団体として調査に協力いたします。

性被害に遭われた方、その家族の方で調査にご協力いただける方を募集しています。
ご協力いただける方はこちらのフォームよりご応募ください。
https://forms.gle/DQtZejDX3hyov5mW6

ご協力いただける方には郵送にて調査票をお送りいたしますので、ご注意ください。
部数を確認する関係で応募締め切りを8月25日までとさせていただきます。

参考までに以下URLより「第4期東京都犯罪被害者等支援計画」を
ご確認いただけます。
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/base/upload/pdf/sienkentou03042.pdf

★3．編集後記
───────────────────────
台風7号、非常に威力の強いものでしたね。

私は出身が山口県なので、台風といえば
九州を通過し本州を縦断していくイメージがあり、
威力も近くの木が倒れたり電線が切れたりと非常に強いものでした。
最近は台風の経路が変わってきているみたいで
東京近辺でも台風が非常に強い勢力を保ったまま上陸してきます。
防災対策はするに越したことはないなと改めて思い知らされました。
被害に遭われた方、どうかご自愛くださいませ。

☆最後までお読みいただきありがとうございました。
「Tear’s Letter」は毎月第一・第三日曜配信です。
　次号もお楽しみに!

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