【Tear’s Letter】誰もが安全安心な状態で性犯罪裁判に望めるために｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】誰もが安全安心な状態で性犯罪裁判に望めるために

2025年10月05日

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★　Tear’s Letter
★　誰もが安全安心な状態で性犯罪裁判に望めるために
★　2025年10月5日　No.633
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

このたび、東京ウィメンズプラザで開催されるフォーラムにて、
しあわせなみだが実施した「パートナーによる性被害当事者の
サポートを考える」アンケート調査の結果を報告します。
性被害当事者がパートナーに「何を求め、どんな支えで安心
できるか」を可視化し、パートナー支援の在り方を一緒に考える
時間です。
アンケートで寄せられた声ひとつひとつに深い思いを感じました。
当事者とパートナー双方にとってより良い支援の形を探って
いきたいと思います。ぜひご参加ください！

↓【11/9：東京】性被害当事者がパートナーに求めるもの
詳細ならびにお申し込みはこちらです
https://shiawasenamida.org/251109_partner/

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.633 Topics】
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┃★１．Tear’s NEWS
┃★２．Tear’s ZOOM UP
┃　　　誰もが安全安心な状態で性犯罪裁判に望めるために
┃★３．編集後記
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★１．Tear’s NEWS
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先月1か月の性暴力の動向を、サクッとお届け！

☆政府や自治体の取り組み

＊犯罪被害者等支援条例に基づき、沖縄県にワンストップセンター
が設置されました。犯罪被害者への円滑な支援が進むことが、
期待されています。
https://ryukyushimpo.jp/news/national/entry-4576955.html

＊性的ディープフェイクの被害件数が世界3位であること等を
踏まえ、政府は「AI政策推進室」を設置しました。
https://tinyurl.com/27cabpks

＊予期せぬ妊娠を防ぐ「緊急避妊薬」が、薬局で処方できることに
なりました。世界保健機構（ＷＨＯ）は、処方箋なしでの入手を
推奨しており、既に世界の約90か国で、市販されています。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1564154

＊政府「インターネットの利用を巡る青少年の保護の在り方に
関するワーキンググループ」が、とりまとめを公開しました。
性的ディープフェイクに関する実態調査等を予定しています。
https://www.cfa.go.jp/councils/internet-kaigi/b6706386

☆性犯罪裁判を巡る課題

＊ストーカー事件等のDNA鑑定について、うその報告をしていた
容疑で、科学捜査研究所の職員が、書類送検されました。
https://tinyurl.com/yn4zjhru

＊娘への性犯罪の被疑者を殺害した親が、起訴されました。起訴の
取り下げを求める嘆願書が提出される等、注目が集まっています。
https://www.cnn.co.jp/usa/35237769.html

＊被害者保護の観点から、被疑者の氏名を匿名で審議されていた
性犯罪裁判について、被害者側からの希望で、実名での審議に
切り替えられたことが、わかりました。
https://www.47news.jp/13141884.html

☆海外の取組

＊オンライン上のセクストーション（性的脅迫）に対応するため、
オーストラリア政府は、IT企業に対し、性的ディープフェイク等
への対応を義務付けることを、発表しました。
https://www.afpbb.com/articles/-/3596283

＊SNSで子どもが性犯罪に巻き込まれる事例が、社会問題化して
います。EUでは、子どもを対象としたSNSの利用制限について、
専門家を交えた議論を進めることが、わかりました。
https://www.47news.jp/13199453.html

＊性的ディープフェイク画像を共有した罪を問われた裁判で、
無罪判決が出たことから、韓国では、法の対象を「実在人物以外」
に拡大する法案が、提出されました。
https://www.afpbb.com/articles/-/3600555

☆教員から生徒への性暴力撲滅に向けた取り組み

＊教員から生徒への性暴力が相次いだことをうけ、静岡大、鹿児島大、
鹿児島県教育委員会が共同で「児童生徒との不適切な関係のリスク」を
考える、教員向け研修教材を開発しました。
https://www.kagoshima-u.ac.jp/topics/2025/09/post-2364.html

＊教員から職員への盗撮事件が起きたことを踏まえ、仙台市
教育委員会は、教職員が自らの行動を振り返るチェックシートに、
性犯罪に関する項目を追加しました。
https://www.khb-tv.co.jp/news/16023183

＊徳島県内の私立学校で、性犯罪歴を確認するデータベースを
利用せず、教員等を採用していたことがわかりました。
https://tinyurl.com/2ssu8ww2

☆スポーツ界における性暴力

＊高校陸上の新人戦県大会に合わせ、盗撮撲滅キャンペーンが
実施されました。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2148914

＊アメリカプロ野球チームで、女性に対する暴力が報告され、
複数の男性職員が解雇されました。
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/359243

＊スポーツ界における盗撮や性的部位を強調した写真が問題に
なっていることを踏まえ、自らが希望する方法で、身体を
表現する場を求める女性アスリートが増えています。
https://tinyurl.com/2var6j8p

☆オンライン上の性暴力

＊わいせつ行為をライブ配信し、視聴者による「投げ銭」等で
報酬を得ていた事務所の経営者等が、逮捕されました。
事務所には、およそ180人が所属しており、会社側はこれまでに、
約1億8000万円の利益を得ていました。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025090300563&g=soc

＊性的ディープフェイク画像をオークションサイトで販売した容疑で、
大学生が書類送検されました。大学生は、その収益を、
オンラインカジノの賭け金に充当していました。
https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10014935511000

＊芸人等へのアカウントに不正ログインした容疑で、男性が逮捕
されました。男性は、他者のアカウントを利用し、動画配信者等に、
性的画像を送るよう、要求していました。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025090500354&g=soc

★２．Tear’s ZOOM UP
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Tear’s NEWSの中から、しあわせなみだが特に注目した
ポイントを、徹底解説！

☆誰もが安全安心な状態で性犯罪裁判に望めるために

「Tear’s NEWS」では、性犯罪裁判を巡る課題を取り上げたよ。
「性暴力に遭ったら裁判で罪が問える」と考えているけど、
実際には、様々な課題が指摘されているよ。

まず、刑法が定める性犯罪の範囲が限られているよ。
2017年の改正で、親等からの性暴力が罪に問える「監護者性交等罪」
が創設されたけど、加害者は（監護者である）親等に限られ、
きょうだいや親戚などは、含まれていないんだ。
2023年の改正では、性犯罪を問える要件が「暴行・脅迫」から
「不同意」に変わって、要件が明確になったけど、障がいのある
被害者は「意思を表明できない」という、極めて差別的な改正に
なったこと等、課題も指摘されているんだ。

次に、裁判を起こす過程においても、様々な困難があるよ。
事情聴取で被害時の状況を詳細に証言したり、再現することが、
被害者の心身の状態を悪化させることが、指摘されているよ。
さらに、被疑者側の弁護士が、示談（裁判をせず、賠償等で
合意する）に持ち込むために、被害者側に執拗なアプローチを
してくることもあるんだ。

加えて裁判でも、被害者を追い込む状況があるよ。
不同意性交等致死傷罪等、一般市民が裁判員として裁判に参加する
「裁判員裁判」にならないよう、あえて「不同意性交等罪」等に
量刑を落として、（裁判員が参加しない）裁判官裁判にする
被害者がいることが、わかっているよ。
裁判では、ビデオリンク（被害者が、法廷ではなく別室に待機し、
モニターを通じて証人尋問に参加する）や、遮へい（被害者と、
被疑者や傍聴人等との間に、衝立を設置する）等の配慮はあるけど、
被疑者側が自分の仲間を呼んで、傍聴席を埋めるだけでなく、
性犯罪裁判を選んで傍聴する「（いわゆる）傍聴マニア」も、
被害者を不安にさせているんだ。

「性暴力に遭ったら裁判で罪が問える」という、
当たり前のことが、当たり前にできないのって、
ホント、問題だよね！

★３．編集後記
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理事長千谷直史へのインタビュー記事が、レバレジーズ株式会社が
運営する「ハタラクティブ」に、掲載されました。
しあわせなみだの概要や、活動等を紹介しています。
ぜひご覧ください！

↓「講演や相談支援を通じて当事者とパートナーに寄り添い
性暴力ゼロを目指す団体」記事はこちらです
https://hataractive.jp/useful/18994/

☆最後までお読みいただきありがとうございました。
　「Tear’s Letter」は毎月第一・第三日曜配信です。
　次号もお楽しみに!

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