「あいだの力学」の月刊メールマガジンです。 毎月11日に発行されます。

　　　　　「あいだの力学」の気になる間の話
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皆さま、こんにちは！
いかがお過ごしでしょうか。

日に日に春の訪れを感じる今日この頃。最近は自宅の庭にもスズメがやってくるようになりました。近所に森があるからか、イソヒヨドリなんかもたまに見かけます。夜明けとともに早起き鳥の声が響く…この時期の朝は、とても清々しいものです。

さて、本日3月11日は、東日本大震災が起きた日でもあります。発生から12年たち、直接の被害がなかった自分たちにとっては、過去の出来事になってしまいがちですが、現実は、いまだに伝えられていないこと、今でも伝えられないことが、いっぱいあると思うのです。だからこそ、関心を持ち続けることが大事なんじゃあないかと、そんなことを感じています。

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【今月の気になる間の話】

●「自己探索」と「わたし」のあいだがら

最近ある勉強会に参加して「気づきがあって良い体験だった～」と思うことがあったので、シェアさせてください♪
皆さん、上司や先輩から、仕事のやり方などについて意見をもらうことってあると思います。キャリアコンサルティングの仕事をしているわたし(和氣より子)は、資格取得後も練習会に参加しています。練習会では、2人1組になり、交互にキャリアのコンサルティング(以下、キャリコン)の練習をして、良い点と改善点を伝える(以下、フィードバック)ことをしています。フィードバックをもらうと、自分自身への理解が深まるので、キャリコンの質の向上に繋がります。

ただ、フィードバックが上手な方とペアになれたらいいのですが、、ヘタな方というか、フィードバックと関係のない(と思われる)ことを一方的に話す方にあたることも度々あり、そのような時は、自分のキャリコンがどうだったのかがよく分からないのでモヤモヤした気分でいました。

練習会への参加は義務じゃないし、行くのやめようかな…と思っていた時期もありましたが、やはりフィードバックをもらえる貴重な機会なので、他の方が主催する練習会に参加し続けていました。そんなあるとき、わたしはナイスな練習会に参加したのです。

何がナイスなのか?というと、フィードバックのやり方です。
a.　キャリコン役が、複数人からフィードバックをもらえる形にしている
b.　フィードバックタイムが2回あり、セッション途中のフィードバックでは、キャリコン役は黙っておくというルールになってる

その練習会では、わたしはキャリコン役をしたので、セッション途中のフィードバックのときに、様々なフィードバックをもらいました。

自分としてはイマイチと思っていたのに「最後の和氣さんの関りが良かったと思う。」と予想外の評価を受けたり、逆に上手くクライアントに関われたと思った部分について「自分がキャリコンならAではなくBについて質問したい。なぜなら…」と言われたりで、目からウロコでした。

この時間は黙っておくというルールのおかげで、わたしは話を聞きながら、ゆっくり自分のやったことを見直すことができました。これまでの1対1スタイルの練習だと、話を聞いたあとは応答しないといけないので、そこまでじっくりと自分のことを見直すことができなかったかもしれません。複数人からフィードバックをもらうと、キャリコンとしての自己理解が深まっていいなあ～。と大満足で練習会を終えました。


話がかわりますが、わたしは仕事しながら放送大学で臨床心理学等を学んでいます。今年1月に放送大学の単位認定テストがありました。履修している授業の一つに「精神疾患とその治療」というのがあり、テスト勉強でいろんな治療法について学ぶ中で、オープンダイアロ-グ*1という手法を知りました。
オープンダイアロ-グは、治療チーム(医師や看護師など2～３人)、患者チーム（本人、家族、関係者）が同じテーブルで対話するというスタイルが主流のようです。そして、対話の途中でリフレクティング――治療チームが患者について話し合う場――を設け、患者に治療チームの人たちが話し合う様子を観察してもらうとのこと*2。治療チームが患者に対する思いを一通り語るとリフレクティング終了し、対話を再開するそうです。

リフレクティング時に患者は治療チームの様子を黙って観察する点が、私が体験したナイスな練習会の中間フィードバックタイムと、「似ている」と思いました。

自分のキャリコン練習会での体験からの想像ですが、リフレクティングで治療者が話し合っている内容を聞きながら、患者は自分自身のことを振り返っているのではないか、それが患者自身の癒しにつながるのかもしれないな…と思いました。しらんけど(^^:)

「オープンダイアログ？！よくわからんけど、気になるからまたメルマガで取りあげて」な～んて、声があれば、もっと勉強して、またメルマガで取りあげますね♪

(よーりー)

*1: ウィキペディアに掲載されているオープンダイアローグの説明の一部を転記します。
オープン・ダイアローグ(英語: Open Dialogue)とは、統合失調症に対する治療的介入の手法で、フィンランドの西ラップランド地方に位置するケロプダス病院のファミリー・セラピストを中心に、1980年代から実践されているものである。「開かれた対話」と訳される。統合失調症、うつ病、引きこもりなどの治療に大きな成果をあげており、発達障害の治療法としても期待されている。

*2: 「まんが やってみたくなるオープンダイアローグ　(解説　斎藤環)(まんが　水谷緑)」



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