「あいだの力学」の月刊メールマガジンです。 毎月11日に発行されます。

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　　　　　「あいだの力学」の気になる間の話
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2017/6/11
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皆さま、こんにちは！

いよいよ梅雨入り。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

近くの田んぼでは、雨の波紋とともに、水面がモゾモゾ。

よく見ると、植えられた苗の間を、たくさんのオタマジャクシが
元気に泳いでいます。

少し視線をあげると、あぜ道にカモが休んでおり、セキレイの仲間が
水面近くを飛んでいます。

あっ。今、近くの林から、にぎやかなさえずりが聞こえてきました。
どうやらホトトギスのようです。

雨が降っていても、そこかしこに生き物たちがいる。

観る位置をちょっと変えるだけ、聞き方をちょっと変えるだけで、
彼らがいることを、豊かに感じとることができるのです。

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【今月の気になる間の話】

●「論文」と「わたし」のあいだがら

話は去年(2016年)の秋にさかのぼります。

コーチングに関する「とある学会」に、ゲストとして参加したときのこと。
ついついいつものクセで、議論に熱中してしまったのです。

ほどなく、その学会の理事である本間※1さんから…
　「せっかくなので、論文を書いて、来年発表してヨ～♪」
…と頼まれてしまったのが、そもそものきっかけ。

一応、大学院で何本か論文※2を書いているし…
サラリーマン時代でも技術職だったこともあり、技報※3に論文を寄稿したり、
特許出願書類を書いたりもしていたし…

まあ、何とかなるだろうと、二つ返事で「やります」と答えてしまったのが
運の尽き。

以来、「ウンウン」と苦しみもだえる日々が待っておりました(笑)

よくよく考えれば、自然科学分野の論文しか書いたことがないんですから、
社会科学分野の論文執筆で苦しむのは、あたり前なんですけれどねえ…


苦戦しながらも、やっとの思いでテーマを決めたのが、この4月のこと。
決まった喜びもつかの間、今度は先行研究の論文と格闘する、
「よりクルシ～イ(笑)」毎日が待っておりました。

1) うんうん、「ココ」に書いてありそうだ！
2) （読んでみて）…う～ん、なんかよくわからないなあ…
3) 仕方がないので、参照されている論文や文献を調べる
4) (1)に戻って、ループする

こんな「無間地獄」のような文献探しも、先行研究の論文を15本※4ぐらい
読んだところで、ようやく先が見え、本論の執筆に入り始めたのが、
つい3日ほど前のこと。

正直「ほんとうに長かった～」という感じでございました。（はあ～）


…とはいえ、苦しみながらも「ちょっと」気づいたことが。

何かというと、理系バリバリだった若いときよりも、ちょっと頭が鈍くなった
(?)今のほうが、論文に書いてある言葉や文の意味が「スラスラ」と頭に入って
くる…ということ。

しかも日本語・英語問わずに。ちょっと意外！


これまでの自分自身のことを振り返ってみると…

30代のころまでは、理系以外のことについて、まるで興味がありません
でした。読む本も理学や工学の本や文献・論文ばかりだったように思います。

ところが40代になると、興味の対象が、理学・工学の世界から、人文系に
ガラッと変わり、哲学や人間心理に関する本を読むように。

きっかけは、当時悩んでいた、対人関係に対する問題の「答え」を見つけよう
としたことでした。そして興味の対象が変わったことが、今の仕事（コーチで
研修講師）への転職につながっていくわけです。

まったく意図したわけではないけれど、理系も人文系も、両方とも学んだこと
で、結果的に文章の意味を理解する力が向上したこと。
論文が「スラスラ」と頭に入るようになった理由は、そんなところにあるの
ではないかな…と思うのです。

…ただ若いときのような集中力はありません。残念ながら(笑)


最近、実学志向の大学が増えているそうです。慢性的な就職難の昨今の社会
情勢を鑑みると、正直、やむを得ない面もあるでしょう。

けれども、もし「大学で学んで役に立ったことは何か？」と聞かれたのなら、
わたし（和氣ひろゆき）は、こんな風に答えると思う。

　　　「大学で勉強の仕方を学んだことが、一番役に立っている」

勉強の仕方を学んでいたからこそ、自分のキャリアを変えることができた。
将来、また変えなければならないことが起きたとしても、何とかなるよう
に思える。

30年近く前に学んだことで、残っているのは、その部分しかない。でも、
それは「自分の強み」だと言い切ることができるくらい、今では自分の一部に
なっている。

将来が見通せないときだからこそ、今の社会に役に立つことだけではなく、
社会の変化に適応するための、「自分なりの方法」というものを、大学生には
身につけて欲しいなあ…と、ぼくは思うのです。

（ひろゆき）

※1 京都造形芸術大学教授の本間正人さん。本間さんはコーチングの世界では
　「知らない人はいない」超有名人です。ちょっと前まで、NHKで英会話の講師
　　もしていました。
　　（論文を発表するには、学会会員にならなければならないので、
　　　「会員になってネ♪」という意味も、さりげなーく含んでいます(笑)）
※2 わたし（和氣ひろゆき）は、一応「理学修士（数理学）」でございます(笑)
※3 企業の技術力を宣伝するために、その企業の技術研究の成果（の一部）を
　　一般に公開する、技術論文報告書のことです。
※4 テーマを決めてからのハナシ。もちろんテーマを決めるときにも、論文や
　　文献をあさっていたので、全部をあわせると30本ぐらいは見たかなあ…


【今月のトピックス】

●あいだの力学に対するリクエスト募集！
私たち、「あいだの力学」に対して、「あれやって欲しい！」とか、
「こういうのは無いかな？」とか、アイデアやリクエストがあれば、
ぜひぜひ遠慮なく私たちに伝えて※4くださいませ。

※5　このメルマガにへの返信、もしくはホームページの「お問い合わせ」で
　 　連絡して頂ければ、私たちに伝わります。
　→ http://www.aidano-rikigaku.jp/

よろしくお願いしますね♪

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これからも私たち「あいだの力学」に対する応援、よろしくお願い申し上げます。