【Tear’s Letter】性暴力経験後、自殺以外を選択できる社会に｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】性暴力経験後、自殺以外を選択できる社会に

2018年08月19日

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★　Tear’s Letter
★　性暴力経験後、自殺以外を選択できる社会に
★　2018年8月19日　No.382
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こんにちは！しあわせなみだです。

介護現場のハラスメントに対し、厚生労働省が、初の実態調査を
行うことになりました。
↓詳細は8/17付NHK「介護現場のハラスメント厚労省が初の
実態調査へ」をご覧ください
http://bit.ly/2MFstLM

日本介護クラフトユニオンの調査では、介護職員の74％が、
利用者やその家族から、性暴力を含めたハラスメントを経験して
いたことがわかっています。
↓調査の詳細はこちらです
http://bit.ly/2MY9tFp

介護現場のハラスメントはこれまで、「ケアのスキルが低い」
という、職員側の問題として片付けられがちでした。しかし、
スキルだけが問題であれば、7割もの人がハラスメントに遭う
理由は、説明できません。実態解明と解決策の検討とともに、
介護職員の職業的地位の向上が、求められているように
思います。

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.382 Topics】
┃★１．性暴力経験後、自殺以外を選択できる社会に
┃★２．ウェブサイト更新情報
┃★３．編集後記
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★１．性暴力経験後、自殺以外を選択できる社会に
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8月も後半。夏休みも残りわずかですね。
9月1日は、18歳以下の自殺者が最も多い日であることが、
明らかになっています。
↓詳細は内閣府「平成27年度自殺対策白書」をご覧ください
http://bit.ly/2Pnk926

自殺の背景の１つに、性暴力があると言われています。
そこで今回のメールニュースでは、性暴力経験後、自殺以外を選択
できる社会を実現するために、私たちにできることを考えます。

☆１）性暴力に対する正確な情報を得られる機会を増やす

性暴力経験後、死を選ぶまでに自分を追い込む理由の1つとして、
「性暴力に対する誤解や偏見」があります。性暴力後、多くの
人は、「自分があの時あの場所に行かなければよかった」
「断れなかった自分に責任がある」「必死に抵抗しなかった自分が
悪い」等、性暴力にあった原因が自分にあるかのように感じ、
「傷物になった自分は他人とは違う」と、家族や友人と含めた
他者との関係を、断ち切ってしまうこともあります。これは、
性暴力に対する正確な情報を得られる機会がほとんどなく、
誤解や偏見に基づく価値観で自らを判断していることによるもの
です。
性暴力は、加害者が性的に相手を支配し、コントロールすることを
目的に起こります。きっかけは加害者側のアクションです。つまり、
性暴力の責任は加害者にあります。自らが犯した罪を認め、恥じ、
謝罪し、更生に向けた努力を課せられるのは、加害者です。
私たちは性暴力の知識や情報を得ておくことで、大切な人が性暴力
における誤解や偏見で自らを苦しめる状況を、変えるきっかけに
なれるのです。

☆２）性暴力を安心して相談できる窓口を知る機会を増やす

多くの人は、性暴力を経験してはじめて「何をすればよいか」を
調べ、必要な支援を理解していきます。本来であれば「火災は
119番」「風邪をひいたら病院」のように、平時から、性暴力に
遭った時の相談先が、広く知られている状態が望まれます。
現在、性暴力後必要な支援を包括的に受けることができる
「性暴力ワンストップ支援センター」（※1）が、全国に45か所
設置されています。国は2020年までに、各都道府県最低1か所の
センター設置を目標としています（※2）。しかし国連は、「女性
20万人に1か所以上必要」（※3）という指針を出しており、実際
には国内に最低300か所の整備が必要、ということになります。
ワンストップセンターにとどまらず、各地の女性センター、警察、
そして民間団体等、性別を問わず、性暴力を安心して相談できる
窓口を増やすことが必要です。そして私たちは、日頃から相談先の
情報を収集しておくことで、大切な人が性暴力を経験した時、
適切な対応方法を提供できるのです。

☆３）性暴力経験者が取り残される現状に異議を示す

昨年ハリウッドに端を発した、性暴力を告白する「#metoo」は
世界中にムーブメントを起こしました。一方日本では、声を
あげた人に対するバッシングも起こりました。ネットの炎上等
執拗な攻撃は、性暴力経験者を孤立させます。そこで、「声を
あげた人を一人にしない」という「#wetoo」という動きが
生まれています。
LGBT（性的マイノリティ）に対し、当事者ではないが、LGBTが
置かれた不利益な状況に異議を感じ、解消を求める人々を
「アライ（ally）」と呼びます。性暴力においても、アライの
存在は非常に大きな力になります。私たちは、大切な人が
性暴力を経験した時、その経験を受け止め、寄り添うことや、
「#metoo」と声をあげた人に「 #wetoo」と応えることで、
性暴力経験者にとっての「アライ」になれるのです。

※1「行政が関与する性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ
支援センター（一覧）」はこちらです
http://bit.ly/2MXsPKS
※2『第4次男女共同参画基本計画』「II　安全・安心な暮らしの実現」
第7分野　女性に対するあらゆる暴力の根絶
http://bit.ly/2vU7BH1
※3国連経済社会局女性の地位向上部著、ヒューマンライツ・ナウ訳
（2011）『女性に対する暴力に関する立法ハンドブック』信山社
https://www.shinzansha.co.jp/book/b188686.html

★２．ウェブサイト更新情報
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☆【イベント情報】に［9/8:東京］「犯罪被害者支援弁護士
　フォーラム」を掲載しました
http://shiawasenamida.org/170591

☆【組織概要】の「2018年のしあわせなみだ」を更新しました
http://shiawasenamida.org/m07_01

★３．編集後記
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アメリカの教会で、70年間にわたり300人以上の聖職者が、子ども
への性虐待に関与していたことが、明らかになりました。虐待に
遭った子どもは1,000人に上るとされています。
↓詳細は8/15付読売新聞「米教会で子供に性的虐待70年・・・
聖職者300人」をご覧ください
https://www.yomiuri.co.jp/world/20180815-OYT1T50098.html

聖職者による性的暴行は、信者を洗脳する方法として、極めて有効
です。そして「教え」や「修行」という名目によって正当化され、
潜在化します。生きるよりどころになるはずの信仰につけこむ
行為は、あってはならないものです。抜本的な対策が求められます。

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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