【Tear’s Letter】支援と勉強～吉田薫のSmile Tear～｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】支援と勉強～吉田薫のSmile Tear～

2018年10月28日

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★　Tear’s Letter
★　支援と勉強～吉田薫のSmile Tear～　
★　2018年10月28日　No.389
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こんにちは！しあわせなみだです。

本日東京ウィメンズプラザフォーラムの企画として『社会を変える
デザイン～性暴力を抑止する「Stop痴漢バッジプロジェクト」～』
を開催しています。お越しいただく皆様、ありがとうございます。
今回は、バッジデザインを通じてちかんを抑止する活動を手掛ける
痴漢抑止活動センター松永弥生さんのお話を踏まえ、「女子高生が
ちかんに遭った友だちを励ますLINEスタンプ」案を考えます。
参加者から寄せられた案は、プロのデザイナー、キタイミコトさん
の手でスタンプとなり、販売されます。
これからも「今までにない切り口」で性暴力撲滅を普及できるよう、
努力してまいります。

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.389 Topics】
┃★１．支援と勉強～吉田薫のSmile Tear～
┃★２．編集後記
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★１．支援と勉強～吉田薫のSmile Tear～　
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しあわせなみだ社員の吉田です。秋が深まる気配を日々感じます。
寒い季節に向けて体を今から暖めてください。今月のテーマは
「支援と勉強」です。

今年から「公認心理師」（※1）という国家試験が新たに設けられ、
迷いましたが先月受験してきました。結果はまだ出ていませんが、
覚えが悪いのにもかかわらず準備不足だったと痛感、長期計画で
取得を目指そうと思っています。

公認心理師は、あらゆる機関と連携しながら、心の健康の回復が
必要な人への支援をしていくことが期待されています。医師の
ような業務独占資格ではないので、資格を持たなくても、誰もが
同様の支援をできるのは今までと通りです。

試験問題の印象は、予想した通り、児童虐待や高齢者の支援などの
問題が多かったのと、災害後のケアについて問われる問題が頻繁に
出たなという感じでした。

問題の最後の方に、強制性交等罪（強姦）の被害に遭った後の
事例が１つ出ていました。事前に告知された試験範囲では、
強制性交等罪は記載されていなかったのですが、前年に改正された
法が試験に載ったことは一つの評価です。

性暴力被害支援には多くの専門職が関わる可能性があります。
医師や弁護士など専門職の養成課程で性暴力被害や性暴力犯罪に
関する勉強がどれくらい含まれているのか、ふと考えます。私は
ソーシャルワーカーですが、定められた養成のカリキュラムに、
性暴力被害支援は入っていません。

SANE（※2）のように性暴力被害者支援看護職を養成する民間団体の
プログラムは存在しますが、国としても支援者に専門の知識を学ぶ
過程を取り組みよう検討して貰いたいと思います。

支援者にとって、常に学んでいくことは必須であり重要ですが、
気をつけないと、と心に留めていることが一つあります。以前、
行政が主催した性暴力被害者支援の研修に参加した時のことです。
研修の最後に、感想を発表する場面がありました。多くの発表者
が口にしたのが、「これからも、もっと勉強していきたい」という
内容でした。私の感想も同様でした。その後、被害の当事者の方
から、「支援者の方は皆さんとても勉強熱心です。しかし、勉強
だけではなく、実際に動いてくこともしてもらいたいです」という
内容を静かに話されました。静かですがとても重い言葉でした。
支援者として「これから勉強します」だけでは単なる逃げです。
言葉が胸に響いて恥ずかしかった記憶があります。資格の有無や
勉強量の多さではなく、自分が今できる最大限のことを、具体的に
行動が出来てこそ真の支援者だということを忘れないようにして
いきたいです。

※1：公認心理士の詳細は一般財団法人日本心理研修センター
ウェブサイトをご覧ください
http://shinri-kenshu.jp/guide.html
※2：SANEの詳細はNPO法人女性の安全と健康のための支援教育
センターウェブサイトをご覧ください
https://shienkyo.com/sane/
　

★２．編集後記
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武装勢力に拘束されていたフリージャーナリストが、3年4か月
ぶりに解放されました。拘束されたのが内戦下のシリアであった
ことから、「拘束されたのは自己責任」という批判が起きています。
性暴力においても「遭った側に責任がある」という声は、少なく
ありません。「そんなところに行かなければいい」「ついていった
ほうが悪い」「本当に嫌なら断れた」・・・ジャーナリストへの
批判と、性暴力に遭った方への批判。非常に共通しています。
そしてジャーナリストは拘束されるためにシリアに行ったのでは
なく、性暴力経験者は、性暴力に遭うためにその人と会ったわけ
ではない、という、同様の背景があります。
必要なのは批判ではなく、「二度とこうした事件が起こらない
ために、社会は、私たちは何ができるか」を考え、実行すること
ではないでしょうか。

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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